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痛みと安心感

身体を切った。
血が出た。涙のように身体を伝い落ちる。
血が私の代わりに泣いてくれている。
体に伝う血が温かく心地よい。
安心する。
異常なのだろうか。 
私が悪いのだろうか。 
何が正しく何が悪いのか。
人は身体を大切にという、
でも私はこれがないと心が死ぬ。
身体を犠牲にするか心を犠牲にするか。
どちらを選ぶかだと思う。
でももう、もしかしたら心は死んでいるのかもしれない。
だから切ってしまうのか、わからない。
安定なんて来世まで私には訪れない気がする。
血が落ちた床が綺麗な赤で染まる。
弾けて自分の心みたいに表してくれる。

愛されて育ったこと。大切な人がたくさん居ること。
だからこそ何も伝えれないこと。
甘え方も、自分のことの話をできないこと。
相談はよく聞く、でも自分のことを話せない。
この傷を見たら必ず泣かせてしまうと、
そんな綺麗な人たちだからこそなにも言えない。
迷惑も、わたしのような感情も湧かせたくない。
負の感情をわたしが話すことによって、相手にも
その気持ちになってしまったらって。
そう思うから。愛されたいとかじゃない。
愛されたいけどそれよりわたし自身が自分を愛したい。

でもそれが一番難しい。

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