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サイトウキネンオーケストラ2023

またひとつ、夢が叶いました…!

サイトウキネンオーケストラのコンサート。

実は、去年初めてチケットを取っていたのです、が

まさかの1週間前にコロナ罹患。

泣く泣く、去年は見送ったのでした。

そして1年越し2度目のチケット争奪戦を勝ち抜き、S席チケットを無事ゲット。

晴れて本日、初めてのサイトウキネンオーケストラ、鑑賞して参りました。
指揮はステファン・ドゥネーヴ氏。

向かって左手がキッセイ文化ホール、右手は公共の体育館。前を歩くのは夫氏。


松本市内観光後につきキャップなど被っていっちゃいましたが!入場前には取りました(学生時代に受けた教育により、ややドレスコードに敏感)



今回のプログラムは我ら夫婦ともに大好物のフランス&近現代音楽たち。ソリスト集合体的なオーケストラにぴったりな演目でした。
たいそう荒削りなレポートですが、興奮さめやらぬうちに投稿。

バーンスタイン/《ウェスト・サイド・ストーリー》よりシンフォニック・ダンス

多分オリジナルのスコアそのまま演奏できる感じですよね、おそらくは?
サクソフォンのソロから始まり、おなじみのマンボ、チャチャ、出会いの場面…等々含む9曲。
最初から場が温まります、当たり前だけど上手〜。当たり前すぎるね〜。

“マンボ”の掛け声はドゥネーヴ氏が客席を振り返り…あぁ〜ここが日本で本当にごめんなさいと思う一瞬。ここで弾けたいけどシャイな日本人。

“出会いの場面”では、映画のシーンが思い出され、キュンキュンしながらも、妙に冷静に「オーケストラという社会の中で個人的なキュンキュンを表現することの難しさ(技術的に満たしていれば形にはなるけど、感じていない感情を表現できないというのは音楽でも同じのはずで、理性と感情のバランス取るのがとても難しいような気がするんだけど)」について思いを馳せてしまったり。やや、そんなことで悩むのはアマチュアだからかな。もちろん演奏は見事でした。

ジョン・ウィリアムズ/チューバ協奏曲

まずこの世にチューバ協奏曲なるものが存在するのかという驚き。そしてそれがあの映画音楽王ジョン・ウィリアムズの作品なのかという驚き。
ソリストは杉山康人さんと言う方。若そう。チューバのソリストとはまた、メンタルのコントロールが難しそう。すごいなあ。

曲の導入部分はなんかちょっと宇宙味のある、E.T.かスターウォーズかみたいなモチーフもありつつ。
長いカデンツァも吹き切り、3楽章ではフルートとの掛け合いでアルペジオ連発の超絶技巧、チューバ壊れるんじゃないかと心配になるくらいの無茶振りな楽譜を吹き切った杉山さん、すごい!

プーランク/スターバト・マーテル FP.148 ソプラノ独唱、混声合唱とオーケストラのための

大好きプーランク、けど、スターバト・マーテル?知らないなぁ。と(ごめんなさい)思いながら、全く予習をせずに聴いてみた。

プログラムを見て、バリバリの宗教曲らしきことがわかり、果たして名付けるとしたら「neo古典」とでも言うべき音楽でした。

プーランク、器楽曲のイメージ強いけど何気に歌曲も結構多いわね、たしか。なので宗教曲とも親和性が高いのか。
あれ、これバッハですか?と言う感じの(文字通り)古典的なフレーズがあるかと思えば、これぞプーランク節だねえという和声(和声に節はちょっと違うか)が出てきたりと、なんとも不思議な感じ。

ソリストはイザベル・レナードさん。グレーとネイビー、そしてゴールドの混じった、もしかしてちょっと日本意識してくれてる?感じの柄の美しいドレスで登場。
歌の人はほんとに声量がすごい。マイクなしでオケに勝てるとは。

ラヴェル/《ダフニスとクロエ》第2組曲

メインは大好きなダフクロ!
いいなぁ、オーケストラで演奏してみたい…無謀すぎるか。過去、私の演奏熱も体力もMAXだった頃に、エキストラで(吹奏楽未経験のくせに)自由曲ダフクロのコンクールに参戦したことある。というのは私の話で。

ところで毎度毎度思うのだけど、一曲目の“日の出”の中の日の出って、結局どこなんだろ?
割と始まって早々に一回それらしき瞬間があるけど、音楽的に早すぎる気もするし、その後もうちょっと派手に同じモチーフまた出てくるじゃないですか。2回目聴くとやっぱりこっちかな〜派手だもんなぁと思うんだけど、じゃあそれまではまだ日は出てなかったんかと思うとそれもまた音楽的に遅すぎんかという気もする。

たぶん日の出候補のシーンは2回だと思うんだけど、どっちが本当の日の出なのか。調べれば分かるのかな。ちょっとググっただけでは出てこなかった。面白そうな論文はいくつかヒットしたけれども。

だいぶ話が逸れた。サイトウキネンの演奏は、さすがメインにふさわしく熱狂のうちに終わり、多分今まででいちばん沢山のスタンディングオベーションを観ました。私も初・スタンディングオベーション!(いま夫に訊いてみたら夫は初じゃないらしい、マジか!)

合唱がまた良いですね。混ざりたい…
合唱付きの生演奏でダフクロ聴くのは初だったかもしれません。第九もそうだけど、クライマックスで合唱団の皆さんすっくと立つのは視覚的にも興奮して鳥肌立ちます!カッコいい。

独特のメンバーチェンジ

それでですね。曲がりなりにも人生の半分くらいはオーケストラで楽器を演奏してきた者として、初・サイトウキネンを観てまぁびっくりしたのが独特のメンバーチェンジで。

とりあえず追えた範囲でオーボエ3人とも&フルートトップ・多分ピッコロも、上記鬼のようなプログラムで一切のメンバーチェンジなし。

みんな体力オバケやん…とびっくり。

対して弦楽器は、コンマスは全曲違う人、各パート多分トップは全曲入れ替わっていたような。プルトも結構しっかりシャッフルする。

ソリスト集合体のオーケストラならではのやり方ということなんでしょうか。にしても、ほんとに管楽器のメンバーチェンジなしにはびっくりしました。

また来たい音楽祭

去年は泣く泣く空席を作ってしまったサイトウキネン…念願叶って今年初参加できましたが、やはり満席。
来年もチケット取れるかとか、事情が許すかとかは分かりませんが、これは是非また来てみたいと思う音楽祭でした。

そして演奏会に来るたびにまた音楽やりたいなと思うんだけど、今回もまた思いました。
ま、試験受かってからかな!

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