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今日、好きなアイドルグループが解散した

半休を取って夕方過ぎにいそいそと帰宅し、20年超にわたって応援してきたV6の最後のコンサートを配信で観た。途中、思い入れのある曲や、年長のメンバーが想いを語る場面で少しウルッときたものの、ライブが終わった今、とても清々しい気持ちでいる。これは自分でもかなり意外なことで、観る前は「終わったら涙と鼻水でグチャグチャだろうな、夜寝れるかな、明日朝目が腫れてたら出勤できるかな」と思っていた。杞憂だった。なんなら終わってから仕事のメールを返した。

V6はお涙頂戴的な演出は一切せず、最後くらいは一曲くらい余分に歌うかと思いきや、昨日までの全国ツアーのセットリストをそのまんまやって、笑顔で「ばいばーい」「ありがとー!」と幕を閉じた。実に、彼ららしい。

どうやったってV6の大エースである森田剛さん曰く「これでさよならじゃないし、これからの僕ら、メンバーを信じて欲しい」。V6のリーダー坂本さんは言った「僕も次の目標を見つけました」。結局のところ、彼らにとって解散は「終わり」を意味しない。それが明確に伝わるコンサートで、寂しさよりも彼らの門出を心から祝う気持ちになった。ついでに、自分の人生も次のステージへ踏み出す覚悟を決めた。

そもそもアイドルとは偶像だ。V6は概念であって実体ではない、いわば国家のようなものであって、1年に1枚のCD発売や数年に一度のコンサートによってファンの頭の中に構築されている偶像。そう考えると、6人で歌ったり踊ったりしなくはなるものの、彼ら一人一人は明日からも紛れもなく同じ地球の上で生きているし、我々には見えないところでお茶をしたりしているかもしれない。LINEグループ「V(6)」でスタンプを送り合ってるかもしれない。そしてそもそも、そんなことしていなくたって、彼らは心の奥でつながり合っているはずで。

今日も明日も同じように生きていく。坂本さんも、長野さんも、井ノ原さんも、森田さんも、三宅さんも、岡田さんも、私も。できればそれぞれの人生に幸せが多くありますようにと願う。ただそれだけだ。

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