うたた_self liner notes

勢いで広告制作会社を退職して母校の大学院に進学したものの「これからどうしたものかな」
と思いながら作った映像です。
2007年当時、エリック・サティの「家具の音楽」やブライアン・イーノの「アンビエント」を映像で表現できないものか、と考えていました。今でも心のどこかで考え続けています。
(イーノは展示作品として映像を使った表現を実際にやっていますね)
生活の一部として、それと意識されない家具のような存在としての映像。
テレビの番組でも映画でもなくて、その場所に飾ってある絵画や写真、インテリアの一部として動画が存在することはできないものか?
その実験としての実作です。
「作品」と言えるものではなく、あくまでも習作です。

映像作家、伊瀬聖子さんの作品に影響を受けてます。
というか文章の展開は同じで、自分なりの脚色と解釈を施しています。
要するにパクりです。

以下技術の話。
当時、学生の頃はSDだった(DVorβカムで撮影→編集)ものがHD(2007年の制作段階ではHDV、フルHDではない)へ移行していく頃で、個人制作でHDを扱うのは初めてでした。
4:3の画角から16:9へ、という画角の変化もですが、撮影・編集の環境も大幅に変わっていて戸惑いました。もちろん画質も。

当初は人物カットがあり、友人の息子や後輩が出演していましたが、後年見返してみて違和感があったので別カットに差し替えました。(出演してくれた、撮影を手伝ってくれた皆、ごめんね)

内容は、ある男性の視覚(=画像=画面≒動画)と思考(=文章)の連続と非連続、断続と揺り戻しを映像と文章で表現したものです。…表現しようとした、ものです。

こんな映像が写真立ての中(今だったらフォトフレームとかスマートフォンかな?)にあったら、あなたの生活が変わるかどうか、とご想像ください。

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