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神はサイコロを振らないとは

初めて行ったライブのことを覚えていますか?箱の中の空気・温度感・ライブの熱量というものは、自分の中で色褪せることなく記憶に残り続ける、そんな気がする。きっといつかは色褪せてしまい、風化してしまうのかもしれないけれど、自分の中の大切な一部になっていると思う。

声が出せない・椅子がある等様々な制約がある中のコロナ禍を経て、常に進化し続けてきた"神はサイコロを振らない"

きっと名前をどこかで聞いたことのある人、曲を聴いたことがある人、まだ出会ったことのない人にも届いて欲しい、そんな"ロックバンド"です。

バンド名「神はサイコロを振らない」は、現代物理学の父、アルベルト・アインシュタインの言葉。観測される現象が偶然や確率に支配されることもある、とする量子力学の曖昧さを批判したもので、アインシュタインは、「そこには必ず物理の法則があり、決定されるべき数式がある」との立場から、〝神″をその比喩として用いた。「神はサイコロを振らない」のメンバー4人が従うのは、「型にはまらない、誰にも出せない音を生み出し続ける」という、自らが定めた絶対的な〝法則″。それをもって自分自身が司る道を自分自身で切り開いていく、との意を込めて命名された。

公式HP:https://kamisai.jp/about/

エモいという言葉は、非常に"便利"な言葉である。

「神はサイコロを振らない=エモバンド」になるのか。

あくまで、それは個人の感覚的な表現であるため、エモいという表現が正しいか、正しくないかというのは、他人がとやかく言う筋合いはないと思うが、エモいというたった一言で片付けてしまうのはもったいない。

なので、"神はサイコロを振らない"の曲の中で、わたしが1番最初に出会って衝撃を受けた、私のおすすめをまず聴いてください。

秋明菊の花言葉は「薄れゆく愛」

言葉の繊細さ、歌詞から浮かび上がる情景に魅了されてきました。終わりがあるからこそ儚く感じられる。

柳田周作という人間の言葉の選び方が好きです、日本語の美しさ、儚さがとにかく詰まっているそんな曲だと思います。まるで小説のように、1曲から目の前に広がる光景、温度、匂いまでも想像させるような彼の言葉が好きです。

もちろん、歌詞だけが神サイの魅力ではなくて、音作りだったりこだわっているポイントは、もっともっとあるはず。

じゃあ、実際「神サイはどんな曲があるの?」と言われると一言で伝えるのは難しいので、この図を見ていただけると、一目でもわかりやすいと思う。

素敵な図を作ってくれてありがとうございます

代表曲、みんなに知られているのは夜永唄だと思いますが、バラードと言うよりは、重めなロックサウンドが多い"神はサイコロを振らない"

演出も含めて、まるっと彼らの魅力だと思います。

私のおすすめは、"揺らめいて候"と"ジュブナイルに捧ぐ"です。

揺らめいて候、イントロ・間奏に詰め込まれたギターフレーズがどう考えても、たまらなく好きな曲です。それだけではなくて、言葉の妖艶さ・燃え上がる恋が桜のように散ってゆき、孤独感を感じられる、文学的な曲。音源もかっこいいですが、何よりライブ映えする曲なので、フェス・ライブでぜひ見て欲しいです。

この世界中で 唯一君が誇れるものを
他の誰にも渡さないでいてほしい

"ジュブナイルに捧ぐ"より

私の好きな歌詞です。それぞれ、一人一人置かれている環境は違うと思う。「隣の芝は青く見える」とよく言うもので、どうしても他人が羨ましくなってしまうことの方が、多くできているはず。他人がよく見える時ほど、自分のマイナスな部分しか見えなくなる、そんな時にいつも肯定してくれるのがこの曲。日々におわれる中で、どうしようも無い不安に押しつぶされそうになることもあるけれど、それすらも原動力に変えていけるように、生き抜いていってほしい。

ファンではない世間の人には、ほんの一部の曲しか知られていないと思いますが、こうやって見てみると、俗に言う"エモい"っていう言葉とはまた違うもので、でも今は、私の中でこれを上手く言語化をすることが出来なくて、パズルのピースのようにピタッとハマる言葉を探している途中です。

もちろん、曲を聴くだけでも彼らの魅力は伝わると思いますが、それはほんの一部でしかなくて、彼らの根源はライブにあると思います。その場にいた人にしか分からないことって、きっとライブ以外にも沢山あると思うけれど、箱の中って言うのは非日常を感じられる場所で、独特な空気感が漂っている。

その日のライブは他にない、その日限りのライブ。
同じセットリストでやっても、その日その日でアーティストのコンディション・熱量も違う、その場その場でお客さんの人数、反応、地方の独特なノリ、温度感というものが存在するから、二度と同じライブは訪れることがない。

唯一無二のライブであり、どんなに後悔してももう戻ってくることは無いのだ。

だからこそ、いま自分がいけるライブの一瞬、1秒たりとも無駄にしたくないし、みんなにもその目で見てほしいと思う。

「あなたがいないとライブは成り立たないし、新しい曲ができた時に真っ先に聞かせたいのはみんなだし、みんながいるからこそ神サイの音楽になります」

開眼するケシの花で札幌のMCで伝えてくれた言葉です。いつだって等身大で、気持ちを同じように返してくれて、時には、それを上回るくらいの気持ちを伝えてくれる。

自分という存在をいつだって肯定してくれる、一緒に堕ちて、一緒に這い上がって、どんな時だって寄り添って、一緒に戦ってくれる、「一人ぼっちじゃないよ」って自分の居場所を作ってくれた大切なバンドです。高校2年生に初めて「秋明菊」に出会った時から、心にぽっかりと空いた穴を少しずつ埋めてくれました。

偶然というものは、たまたまじゃなくて、起こるべくして起こったものな気がする。あくまで自分の感覚的な問題だけど、その時その時出会えた大切な縁を大切にしたい。

だから、今このノートを見てくれている人も出会うべくして、出会ったと思うので、ぜひ1曲でも2曲でも彼らの曲を聴いて欲しい。そして、フェスやライブもぜひ見てほしい。

"神はサイコロを振らない"のライブはいい意味で期待を裏切られます。

先日でた新曲、まず聴いてください。ライブハウスツアーで、日々成長し続けてきた曲で、ファンにとっても、"神はサイコロを振らない"にとっても思い出に残るそんな大切な曲です。

https://kamisai.lnk.to/babybaby


2025年 2月11日 日本武道館でライブします。
その目で、ぜひ伝説を見てきて欲しいです。


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