あなたの思い出の音楽が、あなたをまた蘇らせてくれる(パーソナル・ソング)
ドキュメンタリー映画 パーソナル・ソングを見た
公開された2014年ごろからずっと気になっていた映画
認知症の人々が、パーソナルソング(個人的な音楽)を聴くことで記憶を蘇らせることができるという驚きのドキュメンタリー。
やっと見よう、というタイミングが来た。見てよかったなと思った。
本ドキュメンタリーができた背景を抜粋
アメリカでは認知症の人々が年々増加しており現在500万人以上もいると言われている。病院や介護など関連した職業の人口は1000万人にも上る。日本でも高齢者の4人に1人、約400万人が認知症を抱えているとされ、大きな社会問題になっている。
本作の中心となるのは、ソーシャル・ワーカーのダン・コーエン。もともとIT業界にいた彼は、iPodを使って、認知症の人に思い入れのある曲を聞かせれば、曲の記憶とともに当時の自分や家族のことなど何かを思い出すのではないか、ということを思いつく。さっそく、施設に行って認知症を患っている黒人男性ヘンリー(94)に音楽を聞かせてみた。自分の娘の名前すら忘れてしまっていた彼だったが、ゴスペルの名曲「ゴーイン・アップ・ヨンダー」を聴いた途端、カメラの前で劇的な反応を見せる
イントロダクションにも登場する黒人男性ヘンリー(94)が特に印象的で。
自分の娘の名前まで思い出せなかったヘンリーが、ゴスペルの名曲「ゴーイン・アップ・ヨンダー」を聴いた途端に「この曲はよく聞いたんだ。大好きだった。」と、ひと目も気にせず歌い出す。思い出話も沢山でてきた。
その幸せそうな表情を見て「思い出せて本当に良かったね」と心から感動した。そして音楽を聴くって簡単なことで、劇的な変化が生まれることに驚きだった。
音楽は、身体に染み付いてる
音楽を聴いている時や、ダンス踊っている時。どんな気持ちだろう?
今をただ、楽しんでる。集中してる。
その時間は、不安や悲しい感情がひとつも湧き出ない。とても平和だ。
そうゆう時間や感情を持てることが、私自身音楽に感謝していることでもある。
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だれにも教わってないのに音に合わせてダンスを踊る子供たち。
言語や国。価値観が違っても、音楽に合わせて踊ることで一体になれた。
初めて聞く音楽なのに、感動して涙が溢れてきたり。
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このような経験をしたことがあるのは、私だけではないと思う
(私は宇多田ヒカルの光で泣いた!あれは名曲、、)
音楽に対しての反応は、無意識のうちに発動してしまっているから驚き。
一体だれが教えてくれた?もう細胞の中に刻まれてるとしか思えない。
頭で受け取るんじゃなくて、身体でも感じ取って、とても感覚的なものだ。だからこそ面白い。
音楽は私達を刺激する
音楽は脳の様々な領域に関係してるみたいで。
体を使って楽器を演奏する、リズムを取る、周りに合わせて歌うなど、ものすごく複雑。ひとつの頭の部位では賄えなくてかなり複雑な回路を作ってるよう
だから、認知症の人が記憶がなくなっても音楽を聴くと
一度途切れていた回路が別の部分から再び繋がって、元々あった記憶を呼び覚ます。こうゆう奇跡的なことが起きたと。
薬を使っても、患者の心は治療できない
違う視点で。
認知症患者として扱われる状況は結構に無味乾燥だ
・薬を使って感情や身体をコントロールされる
・個性ある個人ではなく、何かが欠けている病人として扱わ割れる
・刺激の少ない施設で暮らす
看護師の方にも「この人は病人」認定をされた扱いをうける。病人には無理をさせない。当たり前だけど施設にはいったら新しい経験もない。
この人は自分で何もできないからやってあげる。どんどん自分でできることがなくなってしまう。施設の中で自分の感情を押し殺して生きる患者さんの中には、ある時溜まっていた感情が爆発して手がつけられなくなることもあるという。暴れれば、鎮静剤を打ち、静かにさせるという。
そうやって、人を薬で操作できてしまう。薬での治療や療法のほうが、対外的にも「治療している」ということがわかりやすく予算も出しやすいという背景があるようだ。
でも、なんとゆうか。こんな生活、自由がなくて苦しい。
人間の尊厳が失われた、ただ生きているような状態だなと思った。
数十年後、自分が老いて認知症になって施設にはいったら。こんな悲しい生活が待っているのだろうか?社会の負担のように扱われる。誰がこんな生活を望んでいるだろう?
できれば、最後まで自分の魂を使って生きている実感を持ちたい
音楽で自分を癒すこと
感情表現する、感覚を感じるなど、非常にフィジカルな部分を使わなくなると人間はまるで抜け殻のようになる。のだったら、その逆。自分を表現する、音楽で心を躍らせるとか自分なりに踊るとか、結構軽く思われがちだけれどすごく大事。
自分をより豊かな人間として生きるためには
この音楽の力を使って行きたいな