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さよならピーターパン

2015年11月24日 ベストアーティストで発表されたKAT-TUN 田口淳之介くんのKAT-TUN脱退、ジャニーズ事務所退所という大事件。

私は思い出していた。
2年前、日テレしゃべくり7で『2年ごとに誰かが辞める』と冗談交じりに語った中丸くんのあの笑顔。

今年のベストアーティストもまた、あのキラキラとしたステージで、ジャニーズアイドルたちが歌い踊る姿を楽しみにしていたのだ。

ところが、KAT-TUN田口くんによる、アイドルだってひとりの男でひとりの人間だという、彼の人間宣言。

この衝撃は計り知れない。

アイドルがアイドルじゃなくなることは、アイドルに失恋するというだ。

比べるものじゃないけれど、アイドルの結婚よりもアイドルの引退の方が、失恋感はより大きいのではないかと思う。

私はジャニーズアイドルたちの、歳を重ねてもアイドルです!という職業を全うしようとする個人のスタンスや、そのストイックな精神、そしてジャニーさんの考えに則ったエンターテイメントが好きだ。

ジャニーズアイドルたちは、ファンの求めてる、年齢を感じさせないパフォーマンスやスタイルも、立ち居振る舞いや発言を、パーフェクトなまでに演出してくれる。
自己演出するアイドルたちはもはや芸術の域にあるのだ。
だがアイドルを辞めたら、もうそんな制約はなくなってしまう。

見たい姿がなくなるんだ。

彼の歌もダンスも、無邪気に戯れるメンバー同士とワチャワチャも。

契約更新というハンコを押さないリアルな行為は、今まで見せてくれていたその姿がなかった事になり、夢の世界の扉を閉めてしまう。

リアルと夢は背中あわせだな。

この夜、この事件を、私は帰宅中に見ていたTwitterで知る。

ベストアーティストをリアタイする気は全くなかった。家に帰る途中でNEWSのDVDシングル『四銃士』をフラゲし、録画してあるベストアーティストとどちらから観るべきか…そんなのんびりとした気持ちで、ジャニーズタイムをどう過ごすか考えていた。

タイムラグのあるTwitterの中では、仲間たちがNEWSやV6など、たくさんの笑顔で盛り上がっている。

さすがに音声は家に帰ってからゆっくり観たいので、写真とみんなのコメントで溢れかえるTwitterを楽しんでいた。

そして問題のあの時間。
仲間たちのつぶやきに体の力が抜けていくのがわかった。

新しい情報が欲しくてTwitterを辿る。

同時刻あたりで、Johnny's Webでも彼らのコメントがアップされていた。
それを読んだ私が、真っ先に取った行動はスクショを取ることだった。
そして海外にいる相方に送りつけた。
なんとも気持ちの行き場がなかった。

NEWS仲間は過去の自分たちが感じた痛みを思い出し、対するV6ファンは誰一人欠けることなく20年を迎えることができたメンバーの尊さに感謝していた。

ベストアーティストはとてもじゃないけど見れないと思った。
とても楽しみにしてきたけど、KAT-TUNショックは辛すぎる。

切ない。
何を思えばいい?
誰を思い出したらいいの?
私の周りにKAT-TUN担はいない。
KAT-TUNは、NEWSの友達のように思っていた。
新曲が出たら聴くくらいのライトな気持ちだったのに。

真夜中の26時、私はどうしても気になってベストアーティストを観た。

NEWSとV6を先に観て、KAT-TUNショックを緩和させた。

それから、恐る恐るKAT-TUNが出演した時間帯にキャプターを合わせた。

KAT-TUNを呼び込む前の櫻井翔くんが表情を変える。
緊張した面持ちの亀梨くん、今にも泣き出しそうな上田くん、どこか放心した表情の中丸くんと、笑顔じゃない田口くん。

田口くんが報告する前、上田くんは何度も何度も目を見開いて、涙を落とさないようにしている。

マイクを持つ手が震えてる亀梨くん。
私は知らなかったが、亀梨くんはKAT-TUNの中で1番の末っ子なんだってね。

10周年を迎える年に、またメンバーを失うKAT-TUN。

彼は一体辞めて何するのでしょう?
将来の見通しは立ってるの?
芸能活動は続けるの?

KAT-TUN 田口担の方が書いたブログを読ませて頂きました。

『私が殺してしまった田口くん』
とてもショッキングなタイトルの裏に、田口くんの想いの強さを感じました。

私がシゲの一挙手一投足を見つめるように、彼女は田口くんの一挙手一投足を見つめ、自分を責めている。

夢の世界へ導く人たちの苦悩を理解したいと願うファンにかける言葉はあるのだろうか?

私たちは、東京ドームというネバーランドで夢を見続けていた。
KAT-TUN田口くんは、アイドルというピーターパンで、そんなピーターパンがもう大人になるよと言ってきた。
本来なら、ウェンディからさよならを伝えるはずなのに、ピーターパンからさよならを伝えてきた。

人の気持ちは変わりやすい。
そこに絶対なんてないし、ずっとなんて安易に言ってはいけない。

大切なものを守るために、私たちは努力を怠ってはいけない。
人任せにしてはいけない。

いつか聞きたいよ、田口くんの苦悩や、今の自分の話。
田口くんの歌い踊る姿は、力強く優雅で綺麗だった。
優しい笑顔も好きだったな。

抱えるものが多く苦しい思いをする人は、隠しすぎてアホになる。

2015年1月21日放送の少年プレミアムで、NEWSがゲストで出演した時に、田口さんは『ダジャレが面白くなさすぎて悩む』なんてふざけたことを言っていたけど、あれから何を思っていたんだろう。

さよならピーターパン。
これから春までの短い期間、KAT-TUN 田口くんのキラキラ輝くアイドルという炎を目に焼き付けていきたい。

#ジャニーズ
#KATTUN

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