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【コーチング】コーチの発信活動の座談会、を振り返って考えた「発信活動の意味」。

人生とは、表現だ。


コーチを生業にする上で無視できない資源


それは、コーチの可処分時間である。


「コーチングセッションの提供」を基盤にする以上、クライアントさんと個別に過ごす時間がどうしても必要になる。

セッション中は身心ともに、全身全霊で目の前の相手に意識を傾けることになる。その場こそが花形の晴れ舞台。


セッションに臨むためにコンディションを整えるし、自分のパフォーマンスを高めるために日々を積み重ねている。


「クライアントさんと過ごす時間」を中心に、付随する「コーチの必要時間」が拘束されていくのである。



自然と、一人のコーチが受け持つことのできるクライアント数は限られてくる。


セッションの時間、頻度、一人あたりの回数といったファクターはあるけれど、抱えるクライアント数が増えれば「ただ流れ作業のようにセッションをするだけの関係」に近づいていくし、一人ひとりに真摯に時間をかけようとすれば今度は自身のQOLを削り出していくことになる


労働集約型のサービスである以上、「時間の使い方」からは逃れられない。


そして、この「資源」は対お客さんにおいてだけ用いられるわけではない。


ライフコーチは「より善い人生を追及していく」存在であると捉えている。社会的なイデオロギーと対峙しながら、個々人それぞれの身体感覚を通じて知る「命の望み」を叶えて生きるプロセスに寄り添う営為である。


そんなコーチがいっぱいいっぱいになり、自身の暮らしを削り節のように削って他者に差し出し、ともすれば息苦しく日々を生きているとするならば、それは医者の不養生である。


在り方も歪むし、自己不一致となる言葉はクライアントさんには届かない。


たくさん挑戦すること、願いに沿った機会で満たすこと、あふれ出る喜びを体現してひた走ること。


「自分の願いを叶えることを許す」快感に出会った直後、たくさんのことを抱えがちだ。スペースも埋まる。ひとつひとつの営為に喜びが付随してくるから、身体の疲れは置き去りになる。それくらい、衝撃的な体験なのだ。


他方で、余裕がなくなると、自分のことを考える時間もなくなってしまう。そうして陥るのだ「やりたいことも、誇れる仕事も、大好きな人たちとの関わりで満たされているはず、なのに」。


どうして息苦しいのかを認識できず、他者から投げかけられる「休んだら?」の声は、おもちゃを取り上げようとしてくる意地悪な大人に見える。


心も身体も資本であり、その資本を護ることも「可処分時間」の重要な使い途である。安易に差し出してはいけないのだ




発信座談会で、「オンラインでコーチとしてクライアントさんに出会っていきたい」に込めた意味


先日、初めて有償開催させて頂いた「コーチの発信活動の座談会」。告知にあたって用いたスローガンがタイトルの言葉である。


あなたはこの言葉に触れて何を想起するだろうか?


僕はこの言葉を4つのパートに分けて、図1中段のような意味を込めた。

図1 ひろのさん作図

座談会に先立って、ビジネスモデルのフレームワークを解説する音声コンテンツをつくった。図1はこのコンテンツを聴いて下さったひろのさんが整理してくれたものである。

30分の音声が1枚のスライドになってる。すごい。


今日はこの図のうち、「オンラインで」という部分に着目して欲しい。




オンラインで発信活動を行う意義は、「コーチの可処分時間を増やす」こと


コーチ業は、クライアントさんたちとの個別の関係性の上に成立している。よほど実績を積んで社会的証明が済んだ後でもない限り、人対人の関係性づくりからは逃れられない(在り方で体現する領域まで至れば、生きて人と関わる場に赴くだけで惹かれる人たちが寄ってきて下さるけれど)。


関係性をつくるためには、互いの情報を受け取り合う必要がある。

自分は何者で、何を行っていて、どんな人と関わり、どんな成果に繋がり、何を大事にして生きているのか。


「自己紹介」の「自己」の対象は膨大で、だからこそ関係性をつくるために伝えようとする情報量は膨大なのだ。


練習セッションだったり、体験セッションだったり、「お客さん候補と出会う」ための活動を行いながら、僕らは何度同じ話をしてきたことだろうか


自分の人生を語り、コーチングとの出会いを語り、コーチングとは何かを自分なりの理解の中で語り、リクエストを伝え、継続的な関係性を望む相手には追加で様々な説明を追加していく。


オンラインにコンテンツを置いておく、というのは、この「何度も繰り返してきた話」を自分の分身に肩代わりしてもらうことに他ならない。


セッションの前後、にまとわりついてきた、関係性をつくるため・セッション効果を高めるための「説明」「自己紹介」を、自分の生身の身体で繰り返す時間を無くすことだ。


お客さん候補は、ご自身の都合のいい時間に、都合のいいタイミングで、お手持ちのデバイスで、あなたの顔色を窺うことなく、あなたについて・あなたのサービスについて知りたいことについて知ることができる。


僕が2年半続けてきた音声配信も、この3か月間毎日書き続けてきたこのnoteも、僕の信念や価値観、コーチとしての職業観、届けたい価値や実績、そして僕自身が一人の個人として「善く生きる」ことに真剣に向き合い続けていることを伝えるコンテンツだ。


人はそれぞれ自分の人生を生きているから、光を生きているときもあれば影を生きているときもある。家族や同僚、友人との関係性なども様々にあるし、金銭事情や健康状態も様々だ(人生って色んな要素に満ちているよね)。


僕自身が僕のライフログを語り続けているのは、「人生のどこかで、誰かの役に立つかもしれない」切り口を、一番新鮮な気持ちのときに残しておくことで、必要としている人に届くと信じているからだ。


もちろん、直接お話する機会があればオーダーメイドで僕の体験談を引っ張り出してきて語ることもできるのだけれど、そのためには僕の可処分時間を使わなければならない。

僕の身体がボトルネックになっちゃうんだよな。


コミュニティのイベントや、コーチングの学びの場に赴くと、僕の発信に触れたことがある方から、「ラジオ聴いてます」とか「note読んでます」といった嬉しい言葉を頂くことがある。


僕が自己紹介をすると、「その話、実は既に読んでました!」と嬉しそうに開示して下さる方に出会うこともある。


限られた出会いの機会に、膨大に「自分語り」をするのは勿体ない。コーチとしてはお相手のことを知るのに時間を充てたいし。


オンラインでの発信活動は、人と実際に場を共にしている時間、をより有意義に過ごすための舞台装置でもあるのだ。



コーチが発信活動に向き合う要諦は、人に伝える表現を試みる中で自己理解が進むこと


図2は、発信活動の座談会の90分で話した内容を、ひろのさんが整理して下さったものだ。

人と関係性を築くための必要な材料を、調達し、磨く営為。それが日々の発信活動である。

図2 ひろのさん作図


誰かがわかりやすくまとめてくれた「コーチングの説明」の画像を張り付けたり、リンクを貼って、「さぁ、受けてください」というのは、あまりにもコーチングを「機能」として矮小化しているように思えてならない。


コーチとクライアントさんとの相互の意志により場をつくり、関係性を土台として命の探究活動を行う営為は、自己一致した言葉をテーブルに並べ合う熱量の高い営みだと思う。鍛冶をしているようなものだ。


借り物の言葉で人の心は動かない。


自分の人生に本気で向き合い、その栄光と挫折を、喜びと苦しみとを、自身の物語を通じて自身の言葉で自己一致して本気で語るからこそ、人の心の琴線に響く瞬間が訪れる。


日々の発信活動は、その研鑽活動だ。


よく、僕は「言語化」について褒めて頂くことが多いのだけれど、僕は僕の心に小学生の頃から向き合ってきたし、インターネットに触れられる環境に恵まれたおかげで表現をし続けてくることができた。その賜物だと思う。

要するに、量が多いのだ。練習量が。



いざ、クライアントさん・あるいは候補の方とお会いした時に、突然「自分の言葉で語ること」を求められても、難しい。


何を話してもいいし、用意するものではないし、その場での在り方でどうしようもなく伝わってしまうことがあることも認めた上で、僕は日々の発信活動(表現活動)を継続してきたおかげで今の僕が成立していると確信している。


自分と繋がった言葉を、音声だったり、文章だったりで表現しながら、自分にとってしっくりくるもの、納得できるもの、信念と呼べるほど確かなもの、を見出していく。

これが礎となり、地に立つ質量となっていくように思うのだ。



そしてこれが自身の在り方をつくる。

単に「お客さんと出会う」ためにあるわけではないのだ。


善く生きる…僕にとっては「自分の人生の手綱を自分で握って生きる」ために、自己確信をもった在り方で行動選択をしていくことは必須で、その裏打ちを形作ってきた営為が「発信」活動、そのための「表現」活動なのである。


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ここまでお読み頂き、ありがとうございました!


どこか「仕方ない」と自分の生を諦めていた僕が、人生を取り戻したのは、自分の願いを知り、これを指針に生きることを選び、行動を重ねてくることができたからだなと実感します。

コーチングを学んだことで、僕の変容は加速しました。
労働観が変わり、人生観が変わり、生きる質感が変わった。その感動を届けたくて、コーチの仕事をしています。


そんな僕の挑戦の原点にある想いを綴ったnoteはこちら。



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