安房地域医療センター救急科での1ヶ月(專攻医2年目  5月


ローテーション全体の総括

 初期研修医の仕事量や負担を見ながら、学びのある症例を配分するように動けるようになってきました。バランスを見つつ、全体の仕事を捌くように意識しました。これまで以上に多くの症例を見ることができるようになったこと、また、今回のローテで心肺停止後の対応と心拍再開後の管理について、怖がらずに行えるようになったことが大きな成果でした。家庭医なのにROSC後管理できるって必要?と問われるかもしれないですが、自分のキャパシティをどれだけ広げられるかが将来の成長に重要だと思っています。
 安房地域医療センターの2.5次救急は本当に多彩な方々が来ます。超軽症から重症まで様々です。ABCDアプローチ、System 1 、System 2、System 3、PCCMなどなど、今はどの思考回路で動くことが最もベストなのかを意識して患者さんのために動くことが大切だと思いました。

新たな学び

 心拍再開後の管理や致死性不整脈への対応などが、一番印象に残った学びでした。指導医と共にシミュレーションを行い、緊急時の対応についてディスカッションを重ねることで、今後の学びの方向性を明確にすることができました。

チーム医療の経験

 超緊急疾患では、看護師、PSR、救急隊、放射線技師、初期研修医と連携し、最速で対応できるようにブリーフィングを行いながら協働しました。ウォークイン患者の待ち時間など、些細に見える問題でもチームで関わることで対処できるため、チームの重要性と、各職種とのスムーズなコミュニケーションの大切さを実感しました。

課題とその克服

 自身の業務をこなしながら多くの症例を経験することに集中しており、初期研修医を直接教育する場面には十分に携わることができませんでした。しかし、その代わりに初期研修医が指導医とディスカッションする時間を増やすことができましたし、レクチャーや振り返りを行うことで関わることはできました。来年度は教育まで関われるように研鑽していこうと思います。

自己成長の実感

 救急外来のスタッフとのコミュニケーションがより円滑になり、職場の雰囲気も良くなりました。また、緊急時の対応に対する自信がつき、初期研修医と共に行動する際に余裕を持って指導にあたることができるようになったときに、自分の昔の姿をたくさん思い出しました。自分も安房救急が1年目の4-5月に始まり、全く何もわからない状態で先輩に助けてもらっていました。今はその立場になっていることに驚いています。

やはり、自分は家庭医を目指している者ではありますが、緊急疾患にはアドレナリンが出ますし、段取りを組んで仕事を捌いていくことも楽しんでやっています。たまにくるメンタル系・不定愁訴系にも意欲的に取り組めますし、救急外来は非常に楽しいなぁという感覚です。将来のキャリアプランの中にも、全く関わらないというのは寂しい感じがするなと思いました。


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