君がいなくなった窓辺に座って本を読む

何かが欠けている、そう思うと手が止まる

栞を挟み忘れたような気持ち

そんな感情の落とし所を探す様にページをめくる

折り目がつくほどくたびれた本の中で

辿り着く思いはいつも同じだ

もう所々ページは開けなくなってしまった

それでも私は本を読む

指で輪郭をなぞるように窓辺に座りながら

本を読む

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?