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Ramp方式によるFTP計測について

こんにちは。ホビーサイクリストのザワです。

ロードバイク乗りにとって一般的になりつつあるパワーメーターですが、パワーメーターをきちんと使用するためにはFTP(Functional Threshold Power)という数値を定期的に計測する必要があります。

FTP:Functional Threshold Power

直訳すると機能的な閾値パワーのことで、自分が1時間平均して維持できるワット数 (パワー) の最高値であり、パワートレーニングを行う際にその人が出力できるパワーの指標として使用されます。

しかし、FTPを計測する方法としてメジャーなコーガン方式は計測に時間がかかる上に非常にきつく、定期的に計測するのには向かないと思っていた時にRamp方式と呼ばれるFTP計測方法があることを知り、試したみたところ非常に良かったので、記事を書いてみることにしました。


コーガン方式によるFTP計測方法

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コーガン方式はパワーメーターを使ったサイクリスト向けのトレーニングの権威であるアンドリュー・コーガン氏が考案したFTP計測法で、大まかに説明すると、

①ウォーミングアップ
②5分間全力走
③10分休憩
④FTPテスト(20分間全力走)
⑤クールダウン

20分間全力走の平均パワー × 0.95 = FTP

前述の通りFTPは1時間平均して維持できるパワーの最高値となるので、1時間全力で走ったときのパワーから導き出すことができるのですが、1時間の全力走は肉体的にも精神的にも非常に辛いため、20分間の全力走で計測するようになっています。
(上に載せた画像はZwiftが提供しているFTPテストとなりますので、より詳しい計測方法はパワートレーニングバイブルを確認していただくほうが良いでしょう。)

1時間の全力走と比較すれば20分間の全力走のほうがマシですが、実際にやってみると20分全力でペダルを踏み続けるのも非常に大変で、あまり頻繁に行いたくないというのが本音です。


Ramp方式によるFTP計測方法

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FTP計測をしようと思った時にコーガン方式以外の方法が無いのかを調べたところ、Ramp方式によるFTP計測方法に出会い、運良くZwiftでもRamp方式でFTP計測ができたため、試してみることにしました。

Ramp方式によるFTP計測方法を大まかに説明すると、

①ウォーミングアップ
②毎分20wずつ上がっていく目標パワーを出力する
③上記②を耐えられなくなるまで実施
④最後の1分間の平均出力 × 0.75 = FTP
※全てシッティングで実施する。

徐々に高いパワーを出していく必要があり、20分間全力走とは違ったキツさがあるのですが、短時間で計測が終わるため定期的に実施しやすいと思います。


Ramp方式によるFTP計測結果の精度

Ramp方式でFTP計測をした翌週にZwiftでFTPを再計測してみたところ「最後の1分間の平均出力 × 0.74」が従来の方法で計測したパワーと同等であることがわかりました。
(なるべくFTPが変化しないように1週間以内に体調を整えて確認しました。)

最後の1分間の平均出力にどれくらいの値を乗じれば良いかというのは個人差があるとは思いますが、「耐えられなくなる直前の出力 × 0.75」は大きくハズレてはいなさそうです。(統計データって偉大です。)

20分間の全力走で計測したFTPよりもRamp方式で計測したFTPがかなり高めに出る方もいるようですが、脚質や計測環境(固定ローラーだと短時間で大きいパワーをかけやすい?)による影響もあると推察されます。


最後に

今回はRamp方式によるFTP計測について記事を書いてみましたがいかがでしたでしょうか。

本来であればFTPの様な指標となるデータの計測方法をコロコロ変えないほうが良いと思いますが、わたしと同じように従来のFTP計測方法(20分全力走)に二の足を踏んでいる、という方はRamp方式によるFTP計測を試してみるのも良いかもしれません。

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