バブルとは何だったの?何が問題だったのか。
(最終更新日:2022年2月16日)
皆さんこんにちわ、まっきーです!
今回は「バブルとは何か?」というテーマで経済の勉強を一緒にして行きましょう!
バブル崩壊とは何か?
そもそも「バブル崩壊」ってよく聞くけど、その意味を理解している人はどれくらい居るのでしょう?
いや、自分自身もきちんと理解できたのも、実はつい最近だったりします。
経済上の「バブル」とは何を意味するのか。
バブルとは「泡」を指す比喩だと思うのですが、あえて表現するなら「ある投機対象が、実態以上の価格で取引される状態」を指します。
日本で起きたのは「不動産バブル」でした。
ただし、純粋に需要が高まって不動産価格が上がるのであれば、それは普通の経済発展であり「バブル」とは言いません。
では「バブル」とは何なのでしょうか?
答えを言うと「民間が借金をして不動産に投資をする、という経済活動が爆発的に膨張する状態」を指します。
この時「資産価格」は上昇しますが、同時に「負債の残高」が異常なペースで増えていきます。
ポイントは「民間が借金をして資産を買う」というところですね。
住むために不動産を買うのではなく、投資対象として不動産を買っているという事ですね。
なぜ借金をしてまで不動産を買い漁るかと言うと、もちろん「儲かるから」です。
バブル膨張期は、皆が不動産を買い漁る事で、実際に資産価格もグングン上がっていきました。
資産価格が上がり実際に儲かるものだから、参加者もどんどん増えていく・・・こうやって借金をして不動産資産を買う人が爆発的に増え、バブルが醸成されていきます。これが「バブル経済」と言われるものです。
しかし、バブル(泡)とは良く言ったもので、青天井で資産価格が上がり続ける、なんて事にはなりません。
需要が満たされ、供給量が上回り始めると、価格の下落が起きます。
そうなると、売却する人が一気に増え始め、資産価値も一気に下がります。これが「バブル崩壊」です。日本では90年代に発生しましたね。
そして、バブル崩壊が起きた国は、殆どの場合デフレ不況に陥ります。
なぜデフレ不況になるのか
バブル経済のポイントは「借金をして不動産や株式などの資産を購入している」という点です。
バブルが崩壊して資産価値が暴落しても、もちろん借金はそのまま手元に残ります。当たり前ですね。
そのため民間の家計や企業は、一斉に借金返済に走りますが、これが非常に良くありません。
バブル崩壊後、特に1997年を境に、日本の民間(非金融法人企業や家計)の負債は減少の一途を辿りました。
いや、借金が減ることは別にいい事なのでは?って思いますよね。しかし、マクロ(国家)経済的には非常に良くない事が起こります。
民間が借金返済に走ると、どの企業も借金返済が先決となり「投資」が行われなくなります。
借金返済は「貯蓄」と同じことなのでGDPは1円も増えません。
その結果、GDPが激減します。GDPが減れば、税収も減る訳ですから、一方で政府の税収も減ります。
また、GDPが減るということは、我々国民の所得も減少すると同意です。
これはマクロ経済の基本。詳しく知りたい方は、以下の記事を併せて読んでみて下さい!
アメリカ大恐慌から学ぶこと
アメリカで1929年に起きた大恐慌では、政府がバブル崩壊後にまったく対策を実施しなかった結果、わずか4年後の1933年には、GDPがなんと半分まで減りました。
つまり、わずか4年の間に、国民の所得が半分になったと言う事です。
何とも恐ろしい事態ですね…。その後、アメリカは大恐慌から脱出するため「ニューディール政策」を実施し、数々の公共事業を行う事で、この大恐慌を乗り越えました。
ここで疑問。なぜ公共事業を行う事で、アメリカは大恐慌を乗り越えられたのでしょうか?
それは、政府が支出(借金)を増やしたからです。
民間が借金返済に走りGDPが減ったときに政府がすべき事は、民間に代わって支出(借金)を増やし、GDPを下支えする事です。
極端に減った需要を、政府が支出をして増やしてあげるんですね。
アメリカでは、大々的に公共事業を行う(つまり政府が支出する)事で、それを実現した訳です。
日本ではどうだったのかと言うと、実は日本もバブル崩壊後は、政府が支出を増やしてGDPを下支えしていました。
記憶にあるのは所得税の減税ですね。私の記憶では、年末に結構な金額の所得税の還付があったように思います。
しかし、それらも1997年に実施された「消費税増税」に合わせて廃止。
それ以降、日本は政府の無策・失策によりデフレ不況に苦しみ続ける事になります。
バブル崩壊後の”失策”がデフレ不況の真の原因
日本で発生した「バブル崩壊」は、確かにデフレ不況のキッカケであったかもしれません。
しかし、政府が正しい対策(財政出動)を実施していたため、バブル崩壊直後はすぐにデフレ不況には陥りませんでした。
日本をデフレ不況に叩き落したのは、1997年から始まった緊縮財政が原因であり、その代表格が「消費税増税」です。
その後も、日本はデフレ不況でありながら「プライマリーバランスの黒字化」という馬鹿げた目標のもと、誤った政策である「緊縮財政」路線を変更しなかったため、今現在までデフレで在り続けている、という訳ですね。
※緊縮財政とは、政府支出の削減や増税といった手段で財政赤字を削減しようとする試みのこと。
「プライマリーバランスの黒字化」について詳しく知りたい方は、以下記事を参照下さい!
最後までお読み頂いて感謝です!少しでも日本経済に興味を持っていただけたら本当に嬉しいです!
もし良かったら、次回も一緒に勉強していきましょう!
よろしくお願いいたします<(_ _)>
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