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幸せだったとき 女風セラピストのプライベート

久しぶりに再会した日から
気まぐれで連絡が来るようになった

日を追うごとに連絡の間隔は短くなっていき
なんだか普通のカップルみたいだった

世界的に流行した感染ものの影響で
セラピスト業を休んでいた彼が
そろそろ復活する少し前に会ったとき感じたこと

もしかしたら本当に私のことを好きなのかもしれない

再会から半年後
彼は仕事の合間に私に会いに来るようになっていた

たとえ次の予約が今いる場所に近くても
少しの時間があれば
私の仕事場まで足をのばして会いに来てくれた

仕事場の近くにあるお気に入りのカフェでランチしたり
彼の足をマッサージしたり
幸せな時間が増えていった

私の誕生日には
おめでとうの言葉と共に
これからも毎年ずっとおめでとうって言わせてね
嬉しいメッセージもくれた
私はその文字をそのまま信じた


彼が私に
頻繁に会いに来たり
電話をくれたりしていた時期は
もしかしたら仕事で何か考えていてツラいときだったのかもしれない


彼との時間を重ねるごとに
私たちの関係は何なのか疑問が出てきて
10月の終わりの日、彼に聞いてみた

私たち付き合ってるの?
答えは
付き合ってない。

ショックだった

彼女になりたいとか
そんなんじゃなかったけど
ショックだった

彼を諦めなくちゃいけない

そう思った
彼なりの理由があるけど
この関係に私のほしい幸せはないから

その日から彼と会う時間が空いてしまった
けど
彼からは
俺のこと嫌いにならないでくださいって
毎日連絡がきた

そんな簡単に嫌いなんてなれない
嫌いになれたらどんなにラクだろうか

久しぶりにやっと会えた日
彼から

あのね、あのね、
俺の中でcotoの存在がすごく大きくて
会えないから嫌われたらどうしようって
ものすごく不安だった

そう言われて
私は彼を守りたいって気持ちになった

私のほしい幸せはないけど
彼が安心できるようにしたい
とにかく何でもしてあげたかった

彼が私を必要としてくれるかぎり
ずっと一緒にいたかった

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