いよわ 楽曲構造まとめ

はじめに

天才という言葉は軽々しく使わない主義でやっています森栖檸檬と申します. 今回は天才創作者いよわの楽曲の構造について調査していきたいと思います. いよわにはもっとわかりやすい音楽的特徴があるのになぜ楽曲構造なのかというと, 例えばその特徴の一部であるノイズやリバースやピッチシフトを多用したグリッチサウンドや過激な伴奏などは既存の音楽理論の枠に収まらないことが多く, 正確な耳コピと記述に大変な労力を要し, また再現性が低いためです. いよわはその圧倒的な音色センスとバランス感覚を以てムチャクチャやってるのに聴きづらくないギリギリの線上で曲を作っているので, 彼の顕著な特徴を知ったところで汎用性が低いというか, 真似しようがないというか, 畏れ多いというか… なのでわりかし簡単で実用性があって客観的に議論できる楽曲構造について調べることにしました. 楽曲構造なんてよほど意識してないと考えることないですしね. 他の研究もやっていきたいとは思うんですけど, まあそのうち. 行けたら行く.

はじめにことわっておきますが私は生粋のボカロオタクではないので, いよわの特徴なのかボカロ界全般の特徴なのか判別がつかないこともあるかとは思いますがあらかじめご了承ください. なぜ数多のボカロPの中からいよわを選んだのかというと好きだからです. 他に理由なんざいらねえ.

この記事を読んでいる方でいよわのことを知らないやつはいねえとは思いますが, 有名な数曲しか知らないとかいう可能性もなくはないかなと思ったので最近作ったぼくのかんがえたさいきょーのプレイリストを貼っておきます. いよわってこんな味かぁ…の参考にしてください.

対象とするのはオリジナルアルバム(ねむるピンクノイズ, わたしのヘリテージ, 映画、陽だまり、卒業式)収録曲とします. ねむるピンクノイズは持っていなくて, どうしてもCDで欲しいので再販待ちです. 再販はよ. [追記: 私事ではありますが遅ればせながらこの度Apple Musicに加入し, どうしても我慢できなくなったのでねむるピンクノイズを堪能しました. 再販はよ. ねむピンの内容の反映に伴い表示順を投稿順からアルバムの曲順に揃えていて, 若干齟齬が生じているかもしれません.]

調についてはメロディの構成音を重視し、すべてメジャーであるとします. つまり明らかにAマイナーからCメジャーに変わっていても転調とはみなしませんしFリディアの曲があったとしてもおそらくCメジャーと判断します.
コード進行についてなんですが, ここで表記するコードは「こういうつもりで作ったんだろうな〜」というお気持ちを表したものになるので, 実際になっている音を必ずしも反映したものではないということをあらかじめご了承ください. 基本的に7th以上の音は無視していてルートも適当です. 大事だろうな〜と思って強調したい時は省略せずに表記してあります. 一般的な記号を使っているとは思いますが, もしよくわかんないのがあればSoundQuestを見るなどしてください. おそらく書いてあります. なお, 表記してあるコードが正しいという保証は一切ありませんので留意の方お願いします. まあこれはキモい音いっぱい重ねるいよわが悪いということにしよう.

観測には細心の注意を払っていますが何かおかしいなと思うところがあれば指摘していただけると助かります.

凡例 I: Instrumental, Intro, Interludeなど A,B,C,…: Aメロ, Bメロ, Cメロ, … S: サビ 記号の後の'は以前に出てきたパートの変形を表す. 各記号の後のアルファベットは調性. 'をつける基準は曖昧ですが, 以前に出てきたパートとの類似性がない場合につけていると思います. 半音n個分の転調を+-nで表現して, 曲中でどの種類の転調があったかを書いています.
進行が同じ場合は"同じ"だけで表記を済ませているか, あるいはそれすら省略しています. キーが違うのに"同じ"になっている場合はキーに対する相対的なコード進行(ディグリーネーム)が同じという意味です.


ねむるピンクノイズ

YURAGI

インストなので軽く流します. 調も考えません. 記号も便宜上という感じです.
A(~0:16)→B(~0:34)→C(~0:54)→C'(~1:11)→B'(~1:29)→D
インストは歌ものと比べてはるかに自由度が高いので, 作曲者の意図を考える上で本来は楽曲構造の分析が果たす役割は大きいはずなんですが, 軽く流します.
あえて言うならばDでむき出しになっているベルのような音がAやCやC'に散りばめられている点は特に気になりますね. なんなんだろ?
DをAの変形A'と見ればアーチ構造とも言えなくないかも.

夢遊絶頂感

A→B→S→I→A'(→I)→S→S'→I''
A: Eb Cm→Db→Fm→Gかな.
B: Eb 進行全くわからん. Cm→Bbm→Ab→Fm→Cm→Bbm→Ab→G→Cmかな?
S: E C#m→F#m→B→E→A→E→D#φ→G#→って感じか.
I: E Aと同じ進行.
A': Iと同じ進行. 転調して戻らないボクノートスタイルですね, はいはい. 進行が同じというだけでメロディが全然違うのもポイント.
S: E 同じ
S': Eb 下がった!!?!?!!!??!?!?!? 下がったぞコイツ!!!!?!?!!!?!!!!!!! サビで下がる曲というのも全然なくはないし, ラスサビで下がる曲も知ってはいるんだけど, ええ…
I'': Eb 若干テンポが上がっている… 終わり際の進行はBと同じ.
+1, -1
出だしと調を揃えることで繰り返し聴きやすくしてくれているんですかね…? これアルバムの実質1曲目なんですが… こんなところでリピートしてたらアルバムが終わんねえだろうが… あれ, 体が勝手に… ◀︎◀︎

わたしは禁忌

I→A→S→I→A'→I'→S→S'
I: Bb といってもBb→Ebmを繰り返してすぐに転調するのでなんとも言えない.
A: G C→Bm→Em 転調があまりにも唐突だから意味がわからない.
S: F Dm→F→Gm→A 相変わらずサウンドはめちゃくちゃやってますが進行は意外なまでにありふれているものになります. こういうところのバランス感覚がもう流石すぎるんよ. サビ終わりはBb→C→Dm→Bb→C→Dm→C→D→Em(IV→V→VIの繰り返し)でGに戻るという破格の丁寧さ. かと思いきやまたBb→Ebmに戻ります.
I: Bb ピッチとリズムがよれよれふにゃんふにゃんになっていて何が何だかという感じではありますが.
A': G リバースサウンドに混じって鳴っているクソキモシンセ好き.
I': F サビと同じ. ジャズっけを感じる…
S: 同じ サビ終わりの進行の丁寧さが直後の転調でも活きてくる.
S': G 同じ ラスサビ転調を+1ではなく+2にしたのはAメロのGに合わせるためなのかなと思っています. 合わせたところで曲の終わり"あぁ、寒いな。"はD→E→F#mはBbでもGでもFでもないんだけど, これはこの最後のフレーズを浮かせて際立たせるためにやってんのかなと思ったり. 1番のサビでは調が(初登場の)Fから(すでに登場している)Gに戻るのかなと思わせるような処理だったのがここでは(何度か登場している)Gから(初登場の)Aに飛んでいくという意味合いに変わっているのおもしれ〜と思いました.
-3, -2, +5, +2
何度でも書きますがやってることめちゃくちゃキモいのにノリノリで聴けるこのアンビバレンスを讃えよ. いよわは川谷絵音に莫大なる影響を受けているらしい. 私は詳しくないのだけど繰り返される唐突な転調にその影響はあるのかな? 博識ニキネキからのご意見お待ちしております.

IMAWANOKIWA

I→A→B→S→I→A'→C→S→I'→B'→S'→I''
I: C 今までで一番普通の曲っぽいイントロ. ギターの使い方すこ.
A: C F→Fm→Em→Amかな? たまにDm→G→Em→Am挟んでる.
B: C F#dim→Fm→Em→Eb→Dm→G→C 初めてここを聴いた時, こいつとは気が合いそうだな〜と思いました.
S: E A→B→C#m→G#m(→Gm)→F#m→B→G#→C#m 転調はかなり雑なんですが十分ごまかせる勢い.
I: C モールス信号を自然にぶっ込む能力はどこで身につければいいんですか?
A': C→G 後半でGに行っている(Em→Am→D→G). そこに至るまでは正直何やってんのかわかんない.
C: Bb Eb→F→Dm→Gm→Eb→F→Am→? ?に入る和音を答えよ(100点). はい. よろしくお願いします.
S: 同じ
I': E サビと同じ.
B': F サビの進行にBメロのフレーズ乗せて来やがった.
S': F イントロのピアノリフ入れてきてサイコー!!! って感じ.
I': F ここが一番わかりやすいけどピアノのピッチが若干高いか低いかしている. あれ? これラストジャーニーと一緒じゃね? あっ(察し)
+4, -4, -5, +3, +6, +1
初めて聴いた時はこの曲がいよわのつべのチャンネルで最も再生数が多い曲でしたがさもありなん.
ところでねむピン再販まだ?

ゆるやかな化膿

I→A→A→S→I'→A→I''→S→I''→B→I
I: C Am→C→F→Bb→Eb→Am→C→Dm→E→Amって感じ. 最初のピアノだけの部分はAm→F→G→Eな気がする.
A: Iと同じ
S: F Gm→C→Am→Dm→Gm→C→Am→D→Gm→C→Am→Dm→Eb→Am かなり唐突な転調ではあるんだけどそんなに不自然じゃないのは近親調だからなのかな.
I': F 一応Iと同じ
A: 同じ かなり唐突な(ry
I'': C かなりジャズみを感じる間奏. Amに乗ってる11thのテンションが美味しいですね. 終わり際に後々のBの片鱗を見せつけていく.
S: 同じ
I'': 同じ
B: C? ワンコードだけでメロディも半音階でなんとも解釈に困るんですけどまあCメジャーだと思います. 何これ??
I: C ほぼ同じ. 最後の和音がAに聴こえるんだけど何なんですか?
+5, -5
どこがって言われると困るんだけどすっげえいよわっぽい進行・展開の曲. 転調が+-5だからとか2サビ前に間奏入れてるからっていうのがあるのかな.

赤色が怖い

I→A→S→I→A→S→I→A'→S→I
Iについては便宜上'を省略していますが実際は全部中身が違っていてイヤです.
I: Gb→Ab Gbなのは一瞬だけですぐさまAbに上がります. アウトロの短いスパンでの転調の伏線ともこじつけられる…? Abの部分の進行はFm→Ab→Db→C→Fm→Gb→Db→Cみたいな感じだと思うんですけど, テンションが多くてよくわかりませんでした. 拍子については8→7→8→8→8→7→8→8→8→10みたいな感じになっています. 10を8で割ったあまりを7に振り分ければ至って普通の拍子感になるので問題は無いですね().
A: F 前半と後半でリハモがなされていて, 前半がDm→C#aug→F/C→Bφ→Gm→A(mかも)→Dm→Eb→Aで後半がBb→A→Dm→Gm→Bb→A→Dm→Eb→Bb→A→Dm→D→Gm→Aみたいな感じ. 前半のGmに乗っているメロディのソ#が非っっ常にいい味を出しています.
S: Ab Db→Bb→C→Fm→Bb→Db→Bb→C→Gb→Fmの繰り返し.
I: Ab→F 6.5(4+2.5)→9(8+1)→8→7→(Fに転調)8→8→8→7.5 息乱れまくりで草. いや笑い事ではないくらい拍取るのむずかったからな? 特にAbの部分はカウントを放棄したくなる気持ちを抑えるのに必死でした. 拍子の具体的な数字は多分どうでも良くて, 拍の表裏が一度ひっくり返っているということが本質っぽい.
A: 進行は同じ. 拍が1拍分削れている部分がある.
S: 同じ
I: Ab テンポがめちゃくちゃゆっくりになってウルトラ採譜チャンス到来! って感じなのに何もわからん…
A': Ab Iの進行の上にAと共通するメロディを乗せている. 素晴らしい.
S: 同じ 拍が2拍分削れている.
I: Ab→A→Bb→B→C 拍が崩れる度に調が上がっていく感じ. 拍子については8→7→8→6→8→4→8→7になっています. 説明のつけようがない. 再現性が低いっていうのはこういうことなんですよね〜〜〜〜〜〜!
+3, -3(インスト部分の転調はノーカウント)
このアルバムの中だと2番目に好き. 本当に破壊の限りを尽くしているようなサウンドなのにポップスとして完璧に成立している. 一生かかってもこんな神がかったバランスの曲は作れそうになくて死にたくなるな, 問題は無いけど.

ディアーマイウィッチクラフト

I→A→I→A→S→A'→S→B→S'→I'
I: B 普通はピアノにピッチベンドかけたりしないのよ.
A: B B→D#m→G#m→G→B→D#m→G#m→F#だと思いました. 
I: 同じ
A: 同じ みんなそうだと思うけど光っ(タァ)すこ.
S: F# F#→G#→B→C#→Ddim→D#m→G#→B→F#かな?
A': 伴奏キモすぎ.
S: 同じ
B: F# D#m→A#m→B→C#のノリ.
S': G 同じ
I': Cかな?
-5, +5, +1
(いよわ曲の中では比較的)まともな曲.

アダラナ

I→A→S→I→A→S→A'→S→I'
I: B E→D#m→D→C#→C(m?)→B→G#m
A: Eb Fm→Bb→Gm→Cmを基本として時折パラレルマイナーやパッシングディミニッシュが入ってる感じ. 唐突な転調の割にスムーズなのは I終わりのG#mとA始まりのFmとでラのフラットが共通してるからなんでしょうかね. サビとの繋ぎはCb→Db→Ebm→Ddimかな?
S: Gb Cb→Bb→Ebm→E→Cb→Bb→A→Gb→Cb→Bb→Ebm→E→Cb→Bb→Ebm→Dbm→Cb→Bbみたいな感じ. 同主調なのでまだ滑らかめな転調ではある.
I: B 近親調なのでかなり滑らか.
A: 同じ, なん, だけど, さ…
S: 同じ
A': サビとの繋ぎが省略されている.
S: 同じ
I': Sと微妙に違う進行で気持ち悪さが増長されている.
+4, +3, +5
*お使いの端末は正常です

無辜のあなた

S'→I→A→B→S→I→A'→B→S→I→C→S→I(S'')
S': G 他のサビより低いが初っ端からいきなりぶっ放すのもアレだからちょっと抑えめにしますね〜っつーことなのか!?
I: F# めちゃくちゃ適当に作ってるように見せかけて一音一音真剣に考えてるように見せかけて適当に作ってそうなフレーズ.
A: F Dm→Am→Bb→F系統.
B: F# B→C#→A#m→D#m→G#m→C#→E→B→B→C#→A#→D#m→G#m→C#→F#かな?
S: A 同主調だからか違和感が仕事しない転調. D→C#→F#m→A系統.
I: F# 同じ
A': まあ同じ
B: 同じ
S: 同じ
I: A サビと同じ
C: A D→D#dim→E→E#dim→F#mとかやってる.
S: A 同じ
I(S''): B サビの2個上に転調したやつの伴奏のみ[追記. アルバムver.だとS'']. mvの話になるけど歌詞の一部を塗りつぶす演出の意図に気づいたときはいよわに備わっている才能は音楽だけじゃないんだなと思ったよね. 👺<判断が遅い
-1, +1, +3, -3, +2
何回転調するんだよっていう. 転調には必ず作者の意図が入ると思っているんですが, 読み取れませんでした… ポップスでよくある進行の代表格の6-2-5-1, 4-5-3-6, 4-3-6-1とクリシェを一通り揃えていますね〜. いよわはポップスだった…?

マーシーキリング

I→A→B→S→I→A'→B'→S→I'→S'
I: E A→G#→C#m→F#m→G#→C#m→Bm→E. 初っ端からぶちまけてきますなぁ. すでに作風が確立されている.
A: E C#m→F#→A→G#を基本にしている.
B: G たぶんC→B→Em→Gを基本にしているんだけど"口約束だと思ってたの?"の"た〜の〜"の部分の和音がわからん. 耳コピに自信ニキネキからの報告をお待ちしています.
S: D G→F#→Bm→Dの繰り返し. ここはまあリバースサウンド入れてキモくしているのでバランスをとっていると見るか. サビ終わりはEm→F#m→G→F#かな. サビが終わってEに戻る前の"後悔の味を覚えてね。"のF#はAメロで繰り返し鳴らしていた和音(調性EのIIかつ調性DのIIIというピボット)でもあるためスムーズな転調が実現されている.
I: E イントロと同じ. かと思いきや音が足されているような気もする.
A': E 1番Bメロの"嘘ついたら針千本飲ますって言ったよね?" をここではC#m→F#→A→G#に乗せている.
B': E 1番と比べると脈絡のない転調になるが, 1回聴かせた部分なので多少雑な転調になっても問題がないというのはいよわに限らず色々な曲で見られる手法.
S: D 1番と同じ.
I': C? ああ〜これはマーシーキリングっすね〜…!!!!
S: F ラスサビ転調としては珍しい+3だけど, この曲全体の印象を決定づけているともいえる最初の調Eからみれば+1の転調をしているともとれる.
+3, -5, +2, -2, +5
曲のスピード感もあってかなり急な展開と激しい転調が起こっているわけですが, 全く違和感なく聴けますね〜. これで5作目なんだって. はえ〜すっごい.

水死体にもどらないで

D→I→A→B→S→I→A→B→C→S→I'→S→S'→D
D: Eb 初っ端からDというのも変ですが, この曲は珍しい構造をしているので許せサスケ.
I: Eb ピッチよれよれシンセくんが登場. 最初にこの曲を聴いた時はこの奇妙なサウンドに一瞬で心を奪われました.
A: Eb ピアノの使い方うますぎね?
B: Eb オルガンみたいなシンセの使い所もうまい.
S: Eb 調声もうまい. どうなってんだおい.
I: 同じ
A: 同じ
B: 同じ
C: Eb 3拍子になっているけどたぶんテンポとしては4拍子の時と変わらないように調整されているはず. 2拍3連とも無理やり解釈できるというか. メトリックモジュレーションってやつですね.
S: イントロのシンセのリフが追加されている.
I: 荒ぶるシンセソロ. 感情が揺さぶられる〜!!!
S: Eb ラスサビへの溜め. シンセリフが顔を覗かせていますね. みんな大好きベースライン. 俺も好き.
S': E シンセソロも半音上がっていて感情を一層昂らせている.
D: Eb お前お前お前お前!!!! 戻るのは卑怯だろ!!! こういう曲の構造に名前があるのかは知らんけどこの曲の歌詞を考えるに, 非常に効果的な演出であることは疑いようがないですね. 1回聴かせたフレーズとはいえEからEbに下がっているのに違和感がないのはなんでなんだろうとずっと考えてはいるのですがよくわからないままです. とりあえず今はE→Fmでソのシャープの音が共通しているからだと思っています. 音楽理論自信ニキネキからの意見をお待ちしています.
+1, -1
今のところこの曲がいよわの曲の中で1番好きです. センター試験1ヶ月前とかに作っていたらしい. 舐めてんのか. 好き.

この曲に関しては, 氏の過去ツイを漁っていたらコード進行が普通に出てきたのでここでは省略しています. Cとか明らかにミのフラットが鳴り続けているのにそれが反映されていないので, やっぱりコードっていうものはお気持ちでしかないよなぁと思いました.

知らない香り

A→B→S→A→B→S
改めて書いておきますが表記しているコードが正しいという保証は一切ありません. あくまで作曲時のお気持ちを推察しているにすぎません.
A: B B→Em7→B→G→A→B→Em→F#→D#m→F#/C#→B→B→Em→F#→B→G→A→G#m→F#→Em→F#→B 
B: B C#m→B→A#φ→G#m→E→B→F#→Gdim→G#m→C#m→B→A#φ→G#m→G→A→B→G#/B#
S: E A→B→C#m→G#m→A→B→B#dim→C#m→Caug→E/B→F#/A#→A→B→C#m→G#m→Gm→F#m→B→E 転調うますぎ. お手本のようなピボット転調.
A: ベースが入って和音のバランスが変わっている. 和音そのものも変わってるかも.
B: "なんてね"の入りが早まっていてめちゃくちゃ効果的.
S: ハモリのピッチが…
+5, -5
いよわらしからぬ収まりの良い曲. というか普通のポップスとして見てもめちゃくちゃ良い曲では?? 耳コピめちゃくちゃ楽(いよわ社比)(間違っている可能性がかなり高いので鵜呑みにしてはいけません)なのにいよわのエッセンスはしっかり入ってる曲なので擬よわ志望の方にはおすすめです. 是非僕の代わりに正確な耳コピをお願いします.

ラストジャーニー

I→A→B→S→I→A'→I→S→I→C
I: Ab ただでさえコーラスがちょっとコワイのにクソキモリバースサウンドが恐怖感に拍車をかけてきます. やめてくれ.
A: Ab Db→Eb→Fm→Cm→Bbm→Eb→Ebm→Dbって感じかな. ピアノのピッチが若干高いか低いかしています.
B: Ab 進行わかんないっピ. 案外Db→Ebの繰り返しだけかも. もしそうなら転調前の和音はEbということになるが…
S: G Em→Bm→C→G→Em→Bm→C→Bみたいな感じ. Eb→Emの進行はそんなに丁寧な処理ではないし, そもそも綺麗に転調したければ-1なんて選ばなければ良いだけの話なので, これはたぶんわざと突飛な転調にしてあるな.
I: Ab サビの終わりはC→Cmでフラット系の香りを漂わせてからの着地なので戻りの転調の方が丁寧ですね.
A': Ab リバースみやグリッチみが強調されている.
I: Ab コーラスなんて言ってんだろうね
S: 同じ
I: G 後半は逆再生してるっぽいんでもうしらない.
C: F Bb→C→Dm→Am(→Ab)→Gm→Bbm(→C)→Bb→C→A→Dm→Gm→Bbm(→C)って感じか? サウンドは地獄の様相ですが進行は割と普通.
I: F Bb→C→Dm→Am→Bb→Bbm→FM9かな? 最後の和音綺麗ですねうわ何をするんだやm…
-1, +1, -2
こわい.

エンゼルケア

I→A→S→B→I→A'→C→S→B→I'→S'→S''
I: C→Db F→G→Em→Amを基本として調を行ったり来たり.
A: C Am→Cの繰り返しかな? サビ直前は後のCの断片.
S: G C→B→Em→G→Am→B→Em→G→C→B→Em→E→Am→Bm→Cm→Dm→Eb→F→G
B: Bb Eb→F→Dm→Gm→Eb→F→Bb→Eb→F→D→Gm→Eb→F→Bb 唐突な転調なんだけどサビ終わりでパラレルマイナーを混ぜてきたのが効いている. こうして軽減されつつ残る違和感によって絶妙に浮かび上がりハイライトされるメロディの中に"エンゼルケア"というタイトルを入れてくるんですね〜. にくい技です. 進行がIとかなり近いので戻る際もわりかしスムーズ.
I: C→Db 同じ
A': Db 行ったり来たりしてた伏線がここで回収されましたね. こんなことしてる曲は初めて聴いたかも.
C: ? Ab→Gb→E→Dかな? 見事な全音下行なので, 調とか考えてない説が濃厚.
S: 同じ
B: 同じ
I': G Sと同じ
S': Ab ここに来て典型的なラスサビ転調. しかしSの直後ではなく間にBとI'を挟むところが全くもって典型的で無くて流石.
S'': Ab メロディが全然違うしコードも若干違う気がしなくもないけどS'と同じ進行.
+1, -1, +5, +3, +2, ?
絶命…


再販はよ.

長かった旅は終わった… このアルバムは聴き終えるたびに気分が悪くなるので嫌いです. 最近は3日に1回くらい聴いています.


わたしのヘリテージ

捕食ひ捕食

A→I→B→S→I→B→S→I'→A'→S'→A''
A: Eb Abを連打しているように聞こえる.
I: Eb Aメロと同じ.
B: Eb Ab→Db→Cb?
S: Eb Cm→F→Bb→Eb→Cm→F→Ab→Db→Gって感じ.
I: Eb Ab→Bb→Cm→Gm
B: たぶん同じ. わからないです. AbじゃなくてCmかも.
S: 同じ
I': Eb C→C7/Bb→F7/A→Ab→Gm→Cm→F→Ab→Bb→Gm→Gb→Fm→Fb→EbΔ めっちゃジャズ. ここまでずっと張り詰めていた緊張感を緩め, ラスサビの爆発を一層引き立てる, こういう気遣いがサラッとできるやつがモテるんですわ.
A': Eb→E→F→Gb ララララが半音ずつ上がっていくのでこういう形にはなる. ラスサビ冒頭で一旦Ebに戻ってきたと見せかけておいての,
S': E ラスサビ転調.
A'': E Ab→Bb→Cm→Gmに乗せて.
+1
アルバムの1曲目, こういう曲がち. どういう意味でと言われても困るけど.

オーバー!

I→A→B→S→I→A→I'→C→S→S'→I
I: D Bm→D→G→F#→Bm→Em→A→Dでバスはなぜかシラソファではなくシレソファになっている(ピアノの左手はシラソファかも).
A: D Bm→D7→G→Em→F#かな?
B: D Bm→C→G→F#ですか?
S: Eb Ab→Bb→Cm→Gm→Ab→Bdim→Cm→Gmって感じ.
I: Eb サビで転調して戻らないボクノートスタイル.
A: 同じ
I': Eb アルペジオで星空感を出しているのかな?
C: Eb Ab→Bb→Gm→Cm系統.
S: 同じ
S': E さらに転調! スキマスイッチを超えた! オーバー!
I: 同じ
+1
いよわの曲の中でもかなり万人受けしそうな曲. ゆえに構造もそんなに変ではない. アルバムの2曲目って感じ. どういう意味で(ry

黄金数

B→I→A→B→S→I→A'→B→S'→S→B'→I'
B: F Bなのかは諸説あり. Dm→Eb→Em→Dm/Aかな
I: F半音で荒ぶるピアノ. こんなの研究して再現しようという気持ちになりますか? 僕はなりません.
A: F たぶんBと同じ.
B: 同じ
S: Bb Gm→Eφ→EbM7→Aφ→Ab→D→Gm→Gm/F→C7/E→Dとかいうクラシックの教養を感じる進行.
I: 同じ
A': Dm→Ebの繰り返し.
B: 同じ
S': F 転調してないバージョン.
S: Bb 転調して盛り上げ!
B': Bb さらに! G→Dm/F→Eo→Eb→D的なことをしている.
I': Bb Eb→D→Gm
+5, -5
一転して万人受けするような愛嬌は無くなりましたが, 構成的にかなり面白いことをやっていますね.

くろうばあないと

I→A→B→S→I→A→S→C→B'→I
I: E すでにピッチがちょっと怪しい気がする.
A: E→B→C#m→G#m→A→B→C#m→Eってやってる気がする.
B: E C#m→G#m→A→B
S: G C→D→Em→G→C#φ→C→B→Dm→G Aメロとメロディの音形を同じにしてあるの偉すぎ.
I: E より猟奇的になったかな.
A: たぶん同じ
S: G サビ終わりのDmを利用して丁寧めな転調.
C: F 進行はサビと同じ.
B': F フレーズの再利用えらい. 歌詞の聞こえ方が変わってきて実に効果的. マキリと同じく最初の調から見ると結果的に+1になっている.
+3, -3, -2
メロディを使い捨てにしない姿勢はやはりクラシック音楽に通じるところがあるんだよな. それにしても4人分の調声大変だっただろうな… でも絶対楽しかっただろうな…

アプリコット

A→I→A→S→I→A→S→I'→S'
A: E 耳コピは諦めた.
I: E んっん〜.
A: E "あんずの香りふわりと"
S: C#m→B→A→B→G#→C#m→F#m→B→C#m→G#m→D#φ→G#→C#m→A#dim→F#m→G#m→C#m Aメロが動きが少ないためこの色とりどりの進行がより際立って聴こえる.
I: E んっんっんんんっん.
A: E "あしたてんきになあれ"
S: E "時の流れが爛れているから"の直前で時の流れを爛れさせてんのさすがっすそこに痺れる憧れるゥ!
I': E あっ(察し). 違和感がないようにテンポを調整してある気がする2. ラスサビ前は逆再生挟んでるらしいね. 回想でもしてんのかな.
S': F 大体同じ. ただし声が…
+1
一曲通して調声を変えることで老いを表現している. 端的に言って芸術だなぁと思います. Aメロは大体同じことを繰り返してるんだけど微妙に変化をつけて飽きさせない工夫もしてあるようです.

たぶん終わり

→I→A→S→I'→A'→S→A→I→
I: C FΔ→FmΔ→Em→Am→FΔ→FmΔ→Em→Eb→C→FΔ→FmΔ→Em→Am→Dm→G→C→Aって感じか? ピアノのリフが繰り返されるけど毎回微妙に違ってんだよね.
A: C イントロと同じ.
S: F Gm→Dm(→F)→Bb→C→F→A→Bb→A→Dm→G→Bb→C→F
I': F 初聴時転調してる(っていうか転調してないから結果的にIと調が違う)って気づかなった.
A': F 元の進行を移調したものを忠実になぞっている. コード進行的にはA→GmよりもD→Gmの方が圧倒的に自然なので, 曲始めで元々転調していたのがここにきて元に戻ったと考えるのが妥当かも.
S: 同じ
A: C そしてループは続く…
I: C "よりずっと"… こんなにフェードインフェードアウトをうまく使えている曲他にあるか? あったら教えてください.
+5, -5
たぶんこの記事の対象となっている曲の中ではトップクラスにポップスな曲なんだけど構成力とループを自然に聴かせる作曲能力は流石としか言いようがない. ひょっとしたらループしてるかもって気づくのが最後の最後になるようにしてあるのも素晴らしい.

あだぽしゃ

A→I→B→S→I(A)→A→A'→B→S→I'→A''→S'
A: F Dm→Bdim→Bb→C→Am→Bb→Gm→C→F→Bb/F→Eb→A→Dm
I: 前半はAメロと同じで後半はBb→Bdim→C→C#dim→Dm→C→Bdim→Bb→C→Fとかな気がする.
B: F Dm→C#dim→Cm→Bbの繰り返し. サビ前はDm→C→Dm→A.
S: F Dm→D→Gm→C→F→Bb→Eb→A→Dm→C→Bdim→Bb→C→F→Aでしょう. 拙者2-5連鎖すこすこ侍なのでこの曲は本当にすこすこ.
I(A): F 位置付けとしては間奏かなと感じたので. Aメロと同じ進行. 繋ぎはAm.
A: F だっるぅあ〜ん.
A': F 進行は最初のIと同じ.
B: 同じなような気もするし伴奏変えてる気もする.
S: F 前半は同じ. 後半はD→Bb→C→F→Dm→Dbaug→F/C→Bdim→Bb→C→Dm→C→Dm.
I': F? Eb→Dm→Db→Cm→Ab→Bbで合ってるかな.
A'': F Dm→Gm→Dm→F→Gm→Bdim→Edim→A→B→Bb. 転調巧すぎる.
S': Gb 2サビと同じ. ラストはEbm→Daug→Gb/Db→Cdim→Cb→Bb→Ebm.
+1
2-5とクリシェの祭典. 最初から2番目に聴いたいよわ曲. 生意気ではありますが, 最初にこの曲を聴いたときに「これ手癖でピアノ弾いてたら殊の外良いのが生まれたから形にしたんだろうなぁ」と感じました. 当たっているかは知らない. 人生は夢だらけとおとなの掟とかいう俺の性癖ドストライク曲を参考にしたとかキャスで言ってたような. あだぽしゃを聴いていよわの他の曲を漁ることを決めたので, あの時の俺の運に感謝. もちろんいよわにも感謝.

うらぽしゃ

I→A→B→S→I→A→A'→B→S→I'→C
I: Ab
A: Ab Fm→Eb→Fm→Fm→Eb→Fm→Db→Bbm→C的な感じ.
B: Ab Bbm→Eb→Ab→Gm→C→Fm 2-5祭りじゃあああああ!!!!!
S: Ab Fm→Eaug→Ab/Eb→Dφ→Db→Ab→Gm→Cが基本.
I: 同じ
A: Ab 前半は同じ. 後半はBbm→C→F→Bb→Bbm→Ebみたいなの.
A': Ab あだぽしゃのA'をうらぽしゃのAに重ねている.
B: 同じ
S: 同じ
I': Ab Db→Eb→Fm→Cm→Db→Eb→Fm→Ddim→Dbm→Cm→B→Bbm→Cm→Db→Eb→F あだぽしゃのI'と雰囲気似せてるね.
C: F Gm→C→F→Bb→Edim→A→Dm→Bdim→Bb→A→Dm→G→Gm→C→D→Bb→C→C#dim→Dm→F7であだぽしゃのラスサビと合体!!! Bb→A→Dm→G→Bb→C→Dm→F→Gm→A→Dm→Gm→A→Dmでうらぽしゃに戻ってエンド. ピーーーーーーー!!!
-3
あだぽしゃ殺意大盛りグリッチマシマシみたいな曲. その旨省略してますがコードは結構自信ないです. あと, だいたい同じでちょっと違うみたいなのが多いのですが, 面倒なので基本〜みたいな書き方で誤魔化しています.

きゅうくらりん

I→A→B→S→I→C→A'→S→I'→S'→B→S''
I: E E→F#m→G#m→A→B#dim→C#m→F#→F#φのはず.
A: E Iと同じ.
B: C# 正直わかんないっすけどD#m→G#→C#→E#m→F#→E→F#m→G#m→A→Bとかだと思っている.
S: E E→F#dim→G#→C#m→Am→G#m→C#m→F#m→B→A→G#→C#m→F#→A→B→G#m→Gm→F#m→F→Eという説が有力.
I: E 同じ
C: E E→F#m→G#m→A→F#φ→C#m→F#→F#φであると古事記に書いてある.
A': E ほとんど同じなんだけど一拍ずれている. "こんなにも恐ろしい"はD→Bmである可能性が高いとまことしやかにささやかれている.
S: E 同じなんだけどここでずれを戻している.
I': ? この曲を初めて聴いてそろそろ1年が経とうとしているこの頃, いまだにここ何やっているのか一切わかっておりません. ジャズっぽいなということだけ書いとこ.
S': C# "虹がかかっている空"と"きれいと思いたくて"の間のコードは元のサビのそれとは違っている希ガス. F#mかな. 地味〜〜〜に元のサビのメロディをシンセが鳴らしている.
B: C# "そばにたぐりよせた末路"のピアノのピッチがもうぎゅうぐらりん.
S'': F Eに戻ると見せかけてEを通り過ぎるという転調なので一応+1判定. "ひどく優しい"のところは今までの流れだとBbになっていたであろうところがGmになっているっぽい. なんでかはわからん.
-3, +3, +1
構造ぐちょぐちょだな~. これが初めて聴いたいよわ曲になります. 友達におすすめのボカロ曲聴いたらこれが返ってきた. マジで感謝しています. いよわに出会わせてくれてありがとう. 聴き終えて「?」となり, とりあえずリプレイしたのを覚えています. 耳コピ難しい曲が多いいよわの中でもとりわけて厳しい曲で, 各パートのコード進行の文末の歯切れが悪いのはそういうことです. なんかルートがF#なのかFなのかすら怪しかったりします. 耳コピに自信ニキネキ(ry. ステムも配布されておりますが何もわかりません. 聴いてて吐きそうになるもん. あまりの才能に.

灰色の靴

I→A→B→A→B→S→A'→B'→S'→S→S''→I
I: G Em→Am→Bかな? Amのところかなり怪しい.
A: G Iと同じ
B: G Em→D→C→Bm→Am→G→F#dim→B→Em→D→C→Bm→Am→G→F
A: 同じ
B: 同じ
S: G Em→G→Am→B ビブラフォンみたいなパートがすっげえいよわっぽい.
A': G サビとシームレスにつながっているので変なことになっているが進行は同じ.
B': E 急に転調. こっちでは1オクターブ上がってんのに次のパートでは下がってんの謎.
S': E 進行は同じ
S: G 同じ
S'': Ab 進行は同じ
I: Ab 進行は同じ
-3, +3, +1
意地でもありきたりな展開にはしないぞという意志を感じる.

ヘブンズバグ

I→A→B→S→I→A→B→S→I'(C)
I: Ab ど頭何やってんのか一生わからない. お前らからの報告, 待ってるぜ!!  Db→C7(Ebかも)→Fm→Ebm→Ab→Db→C7→Bbm7→A7→Ab
A: Ab Db→Eb→Fm→Ebm→Ab→Db→Eb→Fm→Ebm→Gb
B: F Dm→Am→Bb→C→Am→Bb→C→Fみたいな(わからん). 6拍子になってるのかな? ポケモンの鳴き声みたいな音はそういうシンセがあるのか…? 作ったのかな?
S: F Bb→C→Dm→Amを繰り返した後Bb→Bbm→Am→Ab→Gm→Am→Bb→Bbm→Cかな. グロッケンみたいなオブリすこすこ.
I: Ab 戻りが自然すぎる.
A: Ab 伴奏の様子が大分変わっていますね.
B: F 1番ではサビ前がC#dimになっているのに対して2番ではFのままでストレートに入っている.
S: 同じ
I'(C): F イントロの進行に乗せて別れの歌. シンセの音すこすこスコッティ.
-3, +3
驚くほど「普通」の構成ですが, 混沌としたウワモノやなどいよわらしいサウンドは健在. 飽きさせないための工夫も様々. メロディの跳躍もえぐいしな. とはいえやっぱりかなり普通よりな曲な気はする. 和音も奇抜なのはあんまないし(耳コピできるかどうかとは別問題).
今のところいよわ曲の中で2番目に好き. こんな曲作りてえ〜〜〜〜!! 

ポプリさん

I→A→S→I→A→B→S→S'
I: Db Ebm7→Fm7の繰り返し.
A: Iと同じ
S: Ab 5拍子がDb→Cm→Fm→Db→C→F, 4拍子に戻ってDb→Eb→C→Fm→Db→Cb→C→Fm. 一般に5拍子はだいたい2+3か3+2になってることが多いんだけど, この曲は4+1に聴こえるレアケース. "ポプリさん"のメロディをAメロと揃えているのいいよね. イントロのヴィッヴィッみたいな音を4拍周期で鳴らしてピッタリはめてくるのえらすぎ.
I: Db サビがFmで終わってすぐにEbmに行くのでマジでスムーズな戻り.
A: 同じ
B: F 3拍子. Gm→C→Am→DmでAmがたまにA. 転調前後の調と共通している音をメロディに使うことで滑らかにしている. 最後の音はC#dimかな?
S: Ab 3拍子から5拍子に変わる前に1回だけ4拍子を挟んでいる.
S': A→B 息を吸うように転調. さらに4拍子に戻ると同時に再び転調. はえ〜. グロッケン?のリズムがイントロのそれと同じでとてもよい.
-5, +5, +4, +3, +1, +2
ラストジャーニー並みに飲み込むのに時間がかかった曲. 3,4,5拍子の三拍子揃ったかなり稀有な構成をしています. 多くの人に届けるつもりで作った的なことをキャスで言ってた気がするけどこれをかという感じのヤバさ.

さよならジャックポット

I→A→S→I→A'→A→S→B→S→S'→I'
I: F# D#m→G#→C#7→F#に時々Eが混ざる感じ. クソバカレインボーみたいなスロットの音. ど頭高速回転してたスロットがだんだん止まっていく感じがあってすこ.
A: F# Iと同じ. パチンコ行ったことないけどファソファッファソファッファソファソファソファソファの音は実際に店内で鳴ってそう. サビとの繋ぎはB→F#.
S: F# B→A#→A#m→Aφ→G#m→A#→D#m→F#→B→A#→A#m→Aφ→G#m→C#→Eと予想. デデデデン! がちゃんとずれていっていることで"マーチのテンポ"が崩れていることを表現している. バレてるぞ.
I: F# シロフォンみたいなやつ好き.
A': F# 進行は同じ. mvのここのさよちゃん一目惚れした.
A: F# 進行は同じ. "は"ね. 伴奏が全然違いますねえ〜. サビとの繋ぎも違う. たぶんB→A.
S: 同じ
B: E ここすごい. 正直何やってるかさっぱりわからない. 実に面白い. B→A→G#→C#m→E→F#m→G#m→A→B→C#m→D→C#だということにしておきます. E→F#m→G#m→…のところはきゅうくらりんのB後半と同じノリ.
S: F# "一生"のシャウトすこすこ.
S': G "スタンディングオベーション"の絶叫すこすこすこ.
I: G "バイバイバイ"したのでもうデデデデン! は聴けません. さよならジャックポット.
-2, +2, +1
とりあえずなんか書いとけ. あだぽしゃを聴いた後もさらに他の曲を漁るもいまいちピンと来ず(というか理解できず)に聴くのやめようとしていた俺を引き止めた曲. いよわは究極のスルメ曲メイカーです! まだいまいちピンと来ていないという方はピンと来るまで聴きましょう!!! どうでもいいけどさよちゃんというキャラクターへの公式の見解が完全に解釈一致していて嬉しいです.

アイリスアウト

I→A→B→S→B'→I'→S'→A'
I: Ab→F→Ab 息を呑むかのような転調. どちらの調でもIV→V→VIm→IIIm. ピアノのピッチが若干怪しい.
A: Ab Db→Eb→Fm→Cm
B: Bbm→Fmの繰り返し. サビへの繋ぎはBbm→Cかなあ?
S: Db→Eb/Db→Cm→Fm→Db→Eb/Db→C→Fm→Ebm→Ab→Dbm
I: Ab→F 今度は戻らない!
B': F Bと同じくGm→Dmの繰り返し.
I': F Gm→C→Am→Dm→Bb→C→A→Dm→C→Bdim
S': Ab そこで戻るんかい!
A': Ab→F Aの進行にサビのメロディ. 最後はBb→C→A→Dm→Bb→Bdim→Fかな. やはりピアノのピッチが怪しい. だからなのか妙に涙腺に来るんだよな…
-3, +3
構成はもう練りに練られておりますが慣れてしまった. 悲しい. アルバムの最後から2番目にふさわしい曲. どういう(ry

1000年生きてる

S'→I→A→S→I→A'→I'→S→S''→I
S': G Em(/G)→F#dim→F→Em→Eb→D→C#φかしら? ()内は鳴ってないけどあると解釈がしやすくなるくらいの意味.
I: C Am→G→Bb→F#dim→Db(/F)→C(/E)→D→E→Am→G→Bb→F#dim→Db→C→F→E→Am Aメロとの繋ぎはBb(→ソ→ソ#). 何食ったらこんな曲作れるようになるんだろうか−−−胃薬だろ みたいなコメントをニコ動で見たのを思い出した. 胃薬か…
A: C Iと同じ
S: F Bb→A→Dm→F→Gm→A→Dm(→Dbaug→F/C→Bφ)→Eb/Bb→A→Dm→G→Gm→Am→Bφ サビのフレーズの一部がイントロのそれと同じ. 良きかな.
I: F 進行は同じ. 「展覧会の絵」のプロムナードのフレーズを鳴らしていますね. 洒落が効きすぎ. A'との繋ぎはG→Gb→Fになってる.
A': F 進行は同じ. 裏でさっきまで鳴ってたプロムナードが墜落していくのおもろ. 最後多分Bbが追加されている.
I': F Bb→A→Dm→F→Gm→A→Dm→F7→Bb→A→Dm→C→Bb→Go→Dm→FΔ
S: F "曲がって歩いて転げたヒューマン"のところで一瞬だけなんとメロディが2個下に転調する. これは"曲がって""転げて"いることの表現なのかな? 不自然になりすぎないようにコードは調整してあって, たぶん元々Eb/Bb→AだったのがDb/Ab→GになるはずがDb/Ab→Gm→Amになってるかな. すばら.
S'': F# さらに転調. だいたい同じなんだけど変更点だけを書くのが面倒なので全部書きます. B→A#→D#m→F#→G#m→A#→D#m→E→D#m→E/B→A#→D#m→G#(Adimかも)→G#m→A#m→B#φ ここでもしれっとプロムナードが流れているんだけど, これがすごいんですね. IとSとでは進行がだいぶ違っていてその上暴れ回っているメロディとかち合わないようにしないといけないのに見事に対旋律として存在させている. クラシックの技法も習得してるらしいですね〜.
I: F# D#m→C#→E→Cφ→G→F#→G#→A#. 他のIと同じ進行なはずだけどなんか変えてきてるような気もする.
+5, +1
ラスボス. この曲聴きながらわたヘリの歌詞カードの最後の言葉を読むとやる気を出さざるを得ませんよね. こんな曲作れたら死んでもいいな, いや俺も1000年生きてえ! うおお生きるぞ!!!!

狂気的なまでに表現を追求した結果全部同じサウンドになりました!みたいなところのあるねむピンに比べて, わたヘリは随分バラエティ豊かでそれでいて筋の通った個性のある素敵なアルバムになってますね.


映画、陽だまり、卒業式 Disc1

パジャミィ

I→A→S→I→A'→S'→B→S→I
I: F#→E ちなみにEメジャーはアプリコットのキーと同じです.
A: F# ちなみにF#メジャーはディアマ… いや何もないです.
S: F#
I: F#→E ねむピンだったらこの後のキーはEだった気はするけど,そうはならなかった理由はおそらく,
A': F#→E サビに入る前に明確に落とした方が"地獄へ落ちる"感じがするからなんでしょうかね〜.
S': E
B: E
S: F# ラスサビ転調ではないんだけど似たような効果が感じられるようにされている.
I: F# ここずっとF#のままなんですね〜."忘れぬまま"でいたいから.
-2, +2
なんか,いよわが何を意図してるのかがずっっっっとわからなくて困惑してたし不安だったんですけど,歌詞カードの最後のイラスト見て「あっそういうことなの〜〜〜!!?」となって少し安心したので,創作家としていよわ好きだけどサブスクで満足している方(いるのか?),CDをなんとしても入手することをお勧めします.

ゆめみるうろこ

S→I→A→S→S'→I
S: E
I: E
A: E 後ろの方のメロディはバベルのそれと同じということはよく知られている.
S: E
S': F
I: F
+1
僕は今のところ知声ちゃんが最推し合成音声なんですけど,さすがに短くて悲しい… 嘘です作ってくれてありがとう…

わたしは禁忌(2024 ver.)

A→S→A→I→S→S'
大部分同じなのでパス
インスト部分がカットされていますね… 大逆再生ブームは終わったって感じ.

異星にいこうね

A→B→S→A→I→S→I'→B→S→I''
A: F
B: F ここの進行すこすこ.
S: G 唐突な転調.上に上がっている感じを出すためかな.
A: F どくんどくん.こういうさりげない工夫をお出しできる人間になりたいものですね〜.
I: F Bと進行は同じ.
S: G
I': C→F ここさりげなく転調してるんですね〜.お得意の完全5度転調を2回.
B: F
S: G ラスサビ前でためるのも後半落とすのも効果的.
I'': G
こうしてみるとめ
+2, -2, +5, -5
ちゃくちゃいよわっぽい構造してますね〜.どちらかというと地球の裏派でしたが,改めてちゃんと聴くとこっちもめちゃくちゃ良いな.

ぷらいまり

I→A→B→S→I→A→B→S→I'→S
I: C
A: C
B: C 来る転調に備えてなのか,ミがブルーノートになってる.
S: Ab 面白い転調をしますな〜.Dm→F→Eb→Abかな?
I: C
A: C
B: C
S: Ab
I'': Ab
I': C Iをリハモしたものとみなせる.不穏.
S: A 面白い転調をしますな〜2.もうちょっと準備運動しても…とは思うけど同主調なのでセーフといったところか.
-4, +4, -3

間に合え結婚式

B'→I→A→S→B→I→A→S→B→C→S'→B''→B'
B': A
I: A アニソンか?っていうような進行してやがる.
A: F# 部分転調しまくりですが転調判定はあげません.
S: F#→A 歌詞のテーマもあってか嵐の愛を叫べを感じなくもない.
B: F#
I: A
A: A
S: F#→A
B: F#
C: D 急に聖歌パート入れるな.
S': G→Bb ヤケクソみてえなラスサビ転調だけど完全4度なので実はスマート.
B'': G
B': A 自然さみたいなものをぶっちぎって冒頭の調に回帰しました.
-3, +3, -4, +5, +2
初聴の感想は「おもろ」でした.いや実際分析してみても「おもろ」としか言えんが.

頬が乾くまで

I→A→B→S→I'→A→B→S→I
I: Bb
A: Bb
B: Bb
S: Db 突然の転調あるある:同主調
I': Bb IIIをピボットとして綺麗に戻ります.後半は何?
A: Bb
B: Bb
S: Db
I: Db
+3, -3
マジでストレート.そういう時もある.

キャットファイト

I→A→B→S→I→B'→I'→C→S'
I: F#
A: F#
B: F#
S: F# こういう曲に7-3-6とか入れてくるイメージないのでおおお〜となる.
I: F#
B': E
I': E DJイベントとかの経験が活きてんだろうな〜って感じ.
C: F#
S': G 自然さだの効果だのの次元にない転調をしてくる〜.
-2, +2, +1
最近のボカロ曲ってこういうのがちだな〜という偏見を持っていますが,いよわがそういうサウンドに手を出すとこうなるんだな〜という面白さがあります.読めなさとそれゆえに生じる気持ちよさが流石.

ももいろの鍵

A→I→A→B→S→I→A→B→S→I→A'→S
A: E
I: E ピカルディの影響もあっていよわの好きな調〜って感じ.
A: E
S: G 
I: E ピカルディのおかげで戻りがありえないくらいスムーズですね.
A: E
B: E
S: G
I: G もちろん戻らないという選択肢もある.
A': G こういう移調もできたりする.
S: G
+3, -3
感覚が麻痺してきたのか,普通の曲に聴こえる…

平熱

A→A→S→A→A→I→S→I'
A: F
A: F 淡々と繰り返す様子が「平」って感じ.
S: F
A: F
A: F
I: F なんだここ.ちょっと発熱してないか?と思ったら歌詞もしっかり対応してた.
S: F
I': F
珍しく転調なし
明るい曲はdisc1で暗い曲は2というイメージがあるのですが,これ暗くね?熱異常が暗すぎる?それはそう.

一千光年(Album ver.)

I→A→B→S→I→A'→S→I'
I: Eb 曲中ずっと続くペダルポイントをポップスに持ち込んだ例はこれしか知らないですね.あーーーーーーーーーーーーーーー
A: Eb
B: Eb→E
S: E サビ終わりの進行とかその後のシンセとかが水死体を連想させて涙腺にくる…
I: E ソ#とラの衝突が気持ち良すぎる.不協和音の心地よい利用の例として世界に紹介するべき.
A': E サビ前の盛り上がりよ.
S: E
I': E ーーっ
+1
良い曲だ… くろうばあないとの何倍大変だったんだろうか… 考えたくもない…

新学期

I→A→A→S→I→A→A'→S→S'→I→A''
I: C
A: C
A: C
S: Bb→C イントロであらかじめ提示しておいたFm→Cで締めてくるのすこすこ.
I: C
A: C
A': Bb 急にスンって落ちるのやめろ心臓に悪い.
S: Bb→C
S': B→C# 半音上げることで新鮮さが2倍になってお得!
I: C#
A'': C# 何とも寂しい終わり方…
-2, +2, +1
いよわもこんな普通のロックみたいな曲作るんだな〜とか思っていたら怒涛の展開で流石のいよわさん印でしたね〜.

なんか作風変えてきてるな〜と漠然と感じていたのですが,構造分析してたら,サウンドが聴きやすくなっただけで,変わったことを変わらずやり続けてるんだな〜と気づきました.

映画、陽だまり、卒業式 Disc2

深夜怖い

I→A→B→S→A→S→C
転調はなくずっとGbです
I: めっちゃいよわっぽいイントロやな〜.
A: んあ?なんか様子が…
B: 何なの?怖いよおッ!!
S: なんか某津玄師っぽいな…
A:
S:
C:
なし
僕はこの曲が怖いです.あとお茶も怖いです.

バベル

I→S→A→B→S→I'→B→S'→I''
I: Ab イントロと歌い出しの進行が同じというのはよくあると思うけどリフ/メロディまで同じというのは結構レアかも?
S: Ab ピカルディのラ(M3)とメロディのラb(m3)をぶつけてくんの情緒って感じ.
A: Gb 流れるように転調.ピカルディのソ(M3)とメロディのラb(11)をぶつけてくんの本当に情緒って感じ.
B: Gb この曲のコード進行(IV→V→I→VIm→VI)って本当にシンプルなんですよ.なのにこんなにも心が動くあたり所詮ハーモニーなんて音楽の一要素でしかないってことですよね〜.
S: Ab ピカルディしてたのが効いて戻りは結構スムーズですね.
I': Ab ピアノソロすこすこすこ.
B: Gb
S': A ラスサビ転調!結構ぶった斬ってくる感じですがさすがは安心と信頼のいよわ製といったところ.Eb→Dは裏コード的で繋がりがいいし,同主調なのもあるかもしれませんね.
I'': A ああ…
-2, +2, +3
3rdアルバムどころか全いよわ曲の中でもぶっちぎりで好きかも.

黄金数(2024 ver.)

B→I→A→B→S→I→A'→B→S'→S→B'→I
同じなのでパス
あのイかれたピアノリフが別方向にイかれて帰ってきた…

地球の裏

I→A→I→A'→B→S→I→A''→I→A'→B→S→I→B→S'→I
テンポチェンジ/拍子変化したら都度BPM/拍子を表記
I: G 240 5/4 ポプリさんとは違ってこれは3+2の5拍子なので普通の変拍子ですね.普通の変拍子とは.
A: G 次のパートに移る直前だけ6/4
I: 5/4
A': F 進行は同じ
B: F 4/4 "図鑑で読んだわ"で206になってる
S: F 6/8 "生命体ですにゃあ"で240 5/4になってる 異星に行こうねのフレーズが入っていることはあまりにもよく知られている.
I: F 進行は同じ
A'': G 進行は同じ 10/4のようにも聴こえる.これはヘミオラなのかな…?
I: F 200 めっちゃプログレ.プログレ詳しくないけど.
A': F 240
B: F 4/4 "近づかないでね"で206になってる
S: F
I: F 240 5/4
B: F 206 4/4
S': Gb 220
I: Gb→G 188〜300(?)
-2, +2, +1
頭おかしいんじゃねえの(褒め言葉).

つづみぐさ

I→A→B→S
I: A
A: F#
B: F# 対応させてくる〜.
S: A
I: A
A: F#
B': G 調が上がって緊張感も増しました.
I: ? 何だこれ.何かをぶっ壊してるんですか?僕の耳?
S: A
C: A
S: A
S': Bb
-3, +3, +1
D: Bb ここもで半ば無理やり対応をとってきます.

クリエイトがある

A→A'→S→I→S→I→S'
A: 調わかんない.AORとかでIV→bVIの部分転調を繰り返す進行がよくあるけど,ノリはそんな感じっぽい.進行はCM7→Bb7か?
A': 強いていうなら2個目のコードはBbリディアンドミナントか〜?歌メロはCメジャーの範囲に収めてるのがさすがですね.
S: G 一転してポップに.バランス感覚〜!
I: 耳コピむずすぎて発狂してるんだけど,E→C→D→B6みたいな調性を定めるのが難しい進行をしていることは確か.EメジャーとEマイナーの間みたいな.でもってスケールにはホールトーンっぽさもある.キモ.
S: G
I: めちゃくちゃEフリジアンですね〜.最後の方にガビガビに加工されたA'のフレーズを持ってきてるところが流石ですね.
S: Ab ラスサビ転調です.う〜ん脈絡.
わかんねえ〜〜〜!
いよわのことだからいつかメジャー/マイナーから外れたスケールで曲を作ってくるんじゃないかな〜とは思っていました.少なくとも私にはまだ早すぎたっぽい.

花蟷螂

A→B→S→A'→B'→S→S'
A: F
B: F
S: F
A': F ピアノがめっちゃジャズですこすこ.
B': F かと思いきやEDMになった.
S: F
S': Gb
+1
なんか記号の割り振り方がかなり難しいというか,適切ではないことは確かなのでまた考え直そうとは思います.

大女優さん

I→A→S→I→A→S→A→S→I
転調はなくずっとFです
I: ずっと同じ進行っぽいです.
A: "今日も〜"と"法と〜"で押韻してるということをニコニコのコメントで知りました.感謝感激.ニコニコ早く復活してくれ…
S:
I:
A:
S: ここの押韻もすばら.
A: 同じ進行っぽいの「っぽい」は,この辺り全くコードが聞き取れないことに起因します."古びたデータ"の後でピアノリフがよれた形で1回だけ鳴るのはそういうことらしいです.
S: はい本領発揮.僕はさよなら絵梨が好きなので当然この曲のMVも好きです.
I:
なし
いよわが天才だということは周知の事実ではあるんですが,この曲のラスサビの意図がわかった時ほどいよわの天才を感じた瞬間はなかなかない気がします.無辜以上の衝撃.

粗大ごみの日

S→I→A→B→S→I→A→C→B→S→I
S: C
I: C
A: C→G 部分転調っていう感じもしないんだよな…
B: C
S: C
I: C
A: C→G→E なんか主導権を奪ってくるような転調の仕方だな.
C: E→G
B: C なんか主導権が戻ってきた…
S: C
I: C
-5, +5, -3, +3
わかりやすく変な曲ではないんだけど,わかりやすそうな顔した変な曲.

熱異常

S'→A→A→S→I→A→I'→S→A'→I
転調はなくずっとDbです.
S: 実質イントロみたいなもので,コードは続くAパートと同じくBbm→Gb
A: 
A:
S: サビのコード進行はBbm→Gb→Db→Fとシンプルではあるんですが,サビの後半はメロディはそのままでコードチェンジのタイミングがバイテンになります.
I: またBbm→Gbに落ち着きます.
A: 
I': Bbm→Gb→Db→Fのリズムを崩したものになっています.
S: 落ちサビです.次のA'がハイライトです.
A': メロディはそのままでサビのコード進行でリハモしてきます.バイテンになるのも同様.
I:
なし
追いかける程度にはいよわのことを好きで,ボカコレ当日にあの動画を観たオタクがみんな同じ感情に包まれたことは容易に想像がつきます.

三十九糎

A→A→A→S→I→A→S→B→S'
A: C
A: C 焦らすなあ…
S: C
I: C
A: C
S: C
B: F 唐突の転調ないない:完全5度
S': F そうきたか…!
+4
ラスト転調したのは次曲とのつながりを考慮した説があります.

卒業式

パスします.ちなみにキーはFです.EとF#の間ですが,意味があるかはわかりません.

過去の自分に負けないように〜という意志を感じます.あれだけの傑作群を作っておきながら,しっかりとハードルを乗り越えて新たな傑作を生み出してくれた天才の努力に敬意を表します.


まとめ

Aってぽんと書いておくだけだとこれがAメロなのか和音なのかそれとも調なのかわからなくてかなり読みづらい文章になってしまったことをまずお詫び申し上げます.

さて, 何かしらの対象の特徴を考えるにあたって, その比較対象が必要になるわけですよね. 今回のように普通じゃない対象を相手にするならば比較対象はできるだけ普通であってほしい. ところが普通の定義って意外と難しくて, この世に存在する全ての曲を集計して平均したりするとまあ普通って客観的に呼べると思うんですけど, それは人間にはもはや無理なので, ここから先は筆者の主観が入りますことを申し上げておきます. まあここまでの文章もそうだったし問題ないね.
普通のポップスの構造っておそらく(I→)A→(B→)S→I→A→(B→)S→IorC→S(→I)とかなのかなと思っています. もちろん時代やジャンルによっても変わってくるとは思いますが. 最近のボカロだとサビ始まりとか, 2番AメロをここでいうA'にしてきたりだとかも入ってくるのかな. しらんけど.
だいたいイントロとAメロとサビと呼べるものがあって, 1番2番くらいまでは区分できて, 1番のサビの後には間奏が入る. 最後の歌唱パートはサビ. こんなところかな. これを踏まえてみてもいよわの曲の構造って普通ではないけれど, かといってとりたてて異常なわけでもないんですよね. I,A,Sの3つが欠けている曲はないし, Sが1つしかないということもない. しかしSの直後に歌メロ(AとかBとか)が続くような曲も多いし, Sで終わらない曲もかなりある. あとは'がつくパートが圧倒的に多い. 既に提示したフレーズやコード進行を再利用しつつ変化を加えていくというのがデフォみたいなところがある. あくまで普通の構造を基にした上で一捻り二捻り入れていきているというか. ムチャクチャやっているけれど聴きづらくないという神がかったバランスの一因はここにもあるのかなと思っています.
あと全体的に転調がめちゃくちゃ多いですね. 面白いからくらいの理由でポンポン転調してる部分もあると思う. しない曲の方が珍しいくらいで,確固たる目的意識を持って転調しないことを選択しているように見受けられます. 完全4(5)度上下(+-5)というクラシックではよくあるんだけどポップスではあまり見られないような度数の転調が比較的多い印象にあります. +-1〜+6の全ての転調パターンを網羅しているのは流石(ちょっと判定がびみょいところもあるけど). +-3の短3度転調は他のポップスでもよくみられるかなり転調しやすいものなのですが, だからなのかよくある転調だし雑でいいやろ! みたいな精神を感じなくもない. ボカロ曲が全般的に急な転調が多いという言説を目にしたことがありますが, いよわにもおおむねそういった傾向があるようにも思えます. 綺麗に転調する時はするので, 曲によって転調をするべきか, するのならどんな転調をするのが効果的かを見極めているように思われます. ちなみにいよわはEとC#が好きなことを(ツイキャスとかで)公言しているので, いよわっぽい曲を作るときにキーに迷ったらパクるといいんじゃないでしょうか. [追記:3rdアルバムをまとめて分析したところ,全音転調(+-2)がマジで多いな〜という印象を持ちました.センスと技量の要る転調になりますが息をするかのようにやってきますね〜.]

以上を踏まえると, いよわっぽい曲を作るには, 構造的には
・インスト部分, Aメロ, サビは外さない
・既に登場したパートをいじって再利用する
・どこかで転調する
・(上では特に触れていなかったけど)Aメロのコード進行はイントロと同じものにする
・その他リスナーが飽きないための工夫をたくさん凝らす(パート毎に楽器を変えるなど)
というようなことを行えば, まあ5%くらいはいよわ成分が入るんじゃないでしょうか(当社比). まあ言っちゃえば面白い曲を作るぜ! という意志を持てばいいんじゃね. 特に既に登場したパートを再利用するというやつは個人的に好きな技法なので, みんなもっとやってほしい. [追記. ねむピンのコードを聴いててメジャーにとってのbVII, というより作ってる側の気持ちとしてはマイナーにとってのbIIの登場頻度が結構高いことに気づきました.]
これについては思いつき次第追記したいと思います. 識者諸兄におかれましても, 思いつき次第報告していただけると捗ります.
今まで結構な頻度でジャズやクラシックの影響を感じる的なことを書いてきてますが, これはなんというか筆者がジャズやクラシックの影響を受けている人間なのでそこに過剰反応しているみたいなところはある気がします. 私は音ゲーの類を一切通ってきていない人間なのでわからないんですけど, 多分音ゲーがいよわに与えている影響はジャズやクラシックの(直接の)それより大きかったりするんじゃないかな. 本当にいよわのような曲を作りたいだとかいよわの曲の源泉を知りたいと思うのであれば, いよわが影響を受けたと公言している楽曲を聴き込むことが(いよわの曲だけを聴くよりも)効果的なんだと思います. あわよくばそこにあなただけのオリジナリティをねじ込んでいただけるとリスナーとして私が助かります. いよわの真似するんじゃなくていよわが作りそうなおもしれ〜曲を作ってください.

水死体のクオリティがあまりにもぶっちぎっているせいでいよわは早熟の天才のように見えますが(実際その部類だと思うけど), それよりも前の, アルバムに収録されていない曲たち(終末のお天気〜乙女を踊れ)を聴くと, この化け物も努力して成長して今に至るんだなとは感じます. 逆に考えるとこれからまだまだ奴は成長していくというわけですね. 楽しみだなぁ. 大袈裟ではなく, 彼は日本の音楽の最前線を引っ張っていく存在になると思っているので, 1リスナーとして非常に応援しています. 1クリエイターとしては, パクr…オマージュの対象としてもってこいなので非常に応援しています. なんというか嫉妬の対象にすらならないほどの才能を感じているので, シンプルに尊敬しています. だから俺が作る曲が似てしまっても許してね♡
あと無限回主張し続けますが, いよわのすごいところはキモいところではなく, キモいのに聴いててキモチイところなんですよね. 現代音楽よりよっぽど正当に現代音楽してるわ. ということで結論としてはいよわは現代音楽です! 解散! いかがでしたか?

ほとんど繰り返しになりますが, いよわのわかりやすい特徴を, いよわみたいな曲を作りたいがために真似することはおすすめしません. 凡人がやっても怪我するだけだぞ. もしあなたが天才だというのなら早く曲を作って俺に聴かせてくれ. とても天才ではないけれどいよわみたいなすっげえ曲を作りたいという同志は, 音楽理論を勉強して, 例えば楽曲構造のような地味だけど比較的研究しやすくて学習効果のあることを分析して, あわよくば共有してください. はい. とりあえずみんないよわを聴け!


最後に, いよわ本人から見たら多くの間違いを含んだ記事でしょうから, この言葉が届かないことを祈りながらですが, 数々の素晴らしい楽曲を作ってくれたいよわに多大なる感謝と愛と尊敬の念を表します. もっとキモい曲いっぱい作ってね. あと健康に気をつけて長生きしてね.

更新履歴
2022/9/30 公開
2022/10/4 全体的な文章の軽微な修正
2022/11/2 参考文献(いよわのツイート)を追加. たぶんまだ抜けてるやつがいっぱいある.
2022/11/11 黄金数の耳コピが間違ってたので修正. 他にもないか調べないとなぁ…
2023/1/18 1000年生きてるの耳コピが間違ってたので修正. あの曲やっぱヤバイ
2023/6/6 1000年生きてるのラスサビのオブリに今更ながら気づいたので追記. やはりあの曲はヤバイ. 他いくつか修正.
2023/6/10 いよわって動画もすごいよな〜ということに今更ながら改めて気づいたので映像演出も加味したすげえ動画マイリストを作ってその旨を追加しました.
2023/12/22 ねむるピンクノイズ鑑賞につき追記. 3rdアルバムはよ.
2024/4/27 3rdアルバムの発表につき全裸待機開始
2024/6/26 映画、陽だまり、卒業式発売につき追記

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