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191011_UNISON SQUARE GARDENレビュー

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15周年ラストスパートの最中にリリースされた16枚目のシングル。
速く高く、巧みな緩急。些細な出来事で揺れ動く感情の表われと“自分のリズムで生きること”の難しさを感じる。
ジャケットには幻獣同士の一触即発シーンが描かれ「見えるはずがないもの」とも闘わなければならない現実をも突きつけられる。予期せぬ局面に立たされた時、そこから這い上がるに必要な「大切なフレーズ」という言葉に最も引っかかり考え込んでしまった。

その答えのいくつかを、現在ツアー中でスポットの当たっている「B面」に見つけることができた。
激情の裏に用意されたミディアム・バラードにある“愛 言葉 思いやり”という信条。インディーズ時代の盟友バンドに宛てたポップチューンからは、“仲間・ライバル”といった存在。

それが何であるかは人によって様々であるとは思うが、惑う渦中で「まだ愛していたい」と思える光を見つけられるかどうかが、生きていく糧になる。
地上から空が見える場所にいる限り、泣いても笑っても舞うことができる。
それが、感情を持っている個体としてこの不条理な世界で生きていくという、いちばんのしあわせであれ、と思う。


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