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昨日も大つぶの牡蠣を500g衝動買いして家に帰った。

僕は大柄な身体から肉好きだと思われがちなんだけど、実は海産物に目が無い。むしろ家族が肉好きで、魚介はあまり食わないから、食べようと思った時は自分で買わなきゃならない。魚屋に行けば切身じゃなく、まるのまま買ってきて自分で捌いて食べている。

魚も旨いが、海産物の中でも特に好きなのは貝類でね。赤貝や、北寄貝、トリ貝、蛤あたりは大好物。以前赤貝を捌いた写真をSNSに載っけたら、アルゴリズムが人間の血液と間違えたのか、警告が来たことがあったな。
話は逸れたけど、貝の中でも牡蠣は一番のご馳走だと思うね。

どんな食い方をしても旨い。一番好きなのは、岩牡蠣をそのまま炭で焼いてバターを塗りつけ、醤油を垂らしたもの。炭焼きは家では難しいけど、家から車で20分に浜焼きのお店があるから、家族や仲間とちょいちょい行って炭焼きを楽しんでいるよ。海の近くに住んでいるわけではないのに、幸せな環境だよな。

少し小麦粉を付けて焼いたガーリックバターソテーも最高だよ。僕の料理が下手なのか、いい感じに焼き目が付かない事が多いけれども、失敗したって抜群に旨いんだから立派な食材だよね。

牡蠣フライも外せないな。僕がいつも飯を食ったり、葉巻を吸ったりしている赤坂のエスプラナード通りの周りにはオイスターバーや牡蠣を扱うお店が多く、そのうちの一軒が牡蠣フライの食べ放題をやっている。ただでさえリーズナブルなお店なのに、ハンバーグやステーキのランチを注文すると牡蠣フライの食べ放題がついてきてしまう。揚げ物だし、そんなに沢山食えるわけじゃないけど、童心に帰ってしまうね。

いまはコロナ禍で難しくなってしまったけど、僕は年に数回は台湾に渡って食事を楽しんでいる。台湾で有名な牡蠣のオムレツは数えきれないほど食べた。夜市ごとに味が違うものだから、食べ比べもしたし、ホテルに持ち帰っていろいろな調味料を加えて、好みの味を作ったりもした。桜海老のXO醤「櫻花蝦醤」をかけて食べたのは絶品だったな。あまりに旨かったものだから、飛行機に持ち込めないことを忘れて、空港の土産屋で買ってしまい、手荷物検査で検査官のお姉さんに無表情でゴミ箱に放り投げられて寂しい想いもしたよ。

牡蠣のオムレツは夜市のスターでもあるのだけれど、使われている牡蠣は小指の先ほどの小さいものが多い。本格的な台湾料理の店で食べるとぷりっぷりの大粒の牡蠣で出してくれる。これは別の料理と言えるほどの差だけど、どちらも美味しいから経験の無い人はぜひ試してほしいよ。

最高の贅沢なんと言っても生牡蠣ですな。
何をしても旨いのが牡蠣だけど、やっぱり生牡蠣をポン酢で食うのが一番旨いし粋だと思うがね。少し勇気も必要なんだな。

ご存じの通り、生牡蠣にはノロウイルスやビブリオ菌などによる食中毒のリスクがある。僕も何度かあたったことがあるけれど、それはもう大惨事だった。

生食用と加熱用の牡蠣の違いは、育てられた海域や浄化処理の違いだそうだ。水質調査で安全と判断された海域で育った牡蠣や、規定された浄化処理を行なった牡蠣が生食用として出回るらしいが、目に見えないウィルスを完全に避けるのは難しいようで、人によっては「食中毒ガチャ」と言っている人もいる。

僕はソテーにするつもりで加熱用の牡蠣を買ってきても、大根おろしで洗浄する下処理をしている最中に「ひとつぶだけなら…」と、ポン酢で生のまま口にしてしまうことも多かった。「ひとつぶだけなら…」が「もうひとつくらい…」となり、結局全部生で喰らっちまう。加熱用の牡蠣のほうが栄養素が豊富な海域で養殖されていると言うしね。さすがに今はそんなことはしないけれど。生食を完全にやめるのはもう少し先になりそうだな。年老いてくると命とりになりかねない食べ方だからね。ある程度体力のある今しか食べられないと思うと本当に希少だよ。

ところで牡蠣に合う酒といえばシャブリが定説だがあれは本当かね?

美味しんぼという漫画では「日本酒が一番合う」とワインを全否定したらしいが、僕はスコッチがいいな。パリの小汚いちいさなレストランで生牡蠣にボウモアを垂らして食べろと言われたのがきっかけだけれども、あれは最高に旨かったな。いまでもたまにそうして食べる時がある。ワインはやっぱり生臭さが際立ってしまう気がするよ。僕のバカ舌では理解できないね。

まぁ酒の枠を取っ払って、一番旨い飲み物とするなら、濃いめのお茶だろうけどね。

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