退職代行を利用されることが多い企業
退職代行会社モームリが、利用者15,934名分のデータ・利用された企業情報を公開した。画期的な報告であり、ここに詳らかとなった課題を該当の会社は自ら回収しないといけないと思う。
複数回利用された企業ランキング
私の考察
個人的には、新卒以外は、あー、あるある。って思う記述が多かった。
どこにでもある現象だけど、派遣会社で多いのもうなづける。だって派遣先の企業の数も、派遣する人数も多いから、総数は個社より必然と多くなる。
ただ、同業界で働く私の周りで使われたのは、まだ聞いたことは無い。有責なのが自社ではない、数は多くないので話題になっていないだけかもしれない。
アンマッチ
①企業または派遣会社からの労働条件や開示情報が少ないまま採用を進めた
②現場に直接聞かない・伝言ゲームによる実態と会わない条件設定
③とにかく人が欲しい企業に、派遣営業がマッチしない人材をねじ込んだ
④お互いの想像する「〇〇ができる(スキル)」の範疇がずれている
⑤企業または派遣営業の意図的な各種情報の隠ぺい
例)企業が条件を低く設定して、来た人に結構なことをさせる
⑥企業窓口か現場が派遣法や労基のルールを知らない(知ろうとしない)
が思いつく。
最近はコンプライアンスや派遣法、職業紹介について、かなりのルール化が進んでいるので、契約ごとはかなり厳しく設定されている。
ただ、そうなるとヒアリング能力や契約書作成能力(速さ含む)がニーズに合っていないと、おかしなことになってくる。まさに伝言ゲームになっていたり、企業と派遣会社は上下関係があるゆえの忖度などが混ざったりすると危険な状態にいつでもなりうる。
また、大企業の現場担当者になると、契約ごとにあまり関わらない場合もあるので、コンプライアンス意識が低いと要求がえぐいケースはありえる。
大手になれば登場人物が多く、現場の状況が不明瞭になりがちなので、営業担当も最初から全てが分かるわけではないケースもある。何度もいうが、営業は毎月何件も抱えていて、あなたのケースがその1つなので、ババをひくこともありえる。
引き留め
まず、派遣元の人材派遣会社は企業と契約を交わしている。
労働者側に説明がある「次回更新は〇カ月後」というのが、最短の契約期間だと思ってほしいのだが、それを無視して「辞めたい」となる場合がややこしい。
その際必ず派遣営業から引き留めが行われると思う。企業との契約不履行になるからだ。
もちろんセクハラ・パワハラなどに代表されるような労働環境で、業務が履行できない場合は、担当営業に逐一連絡を入れ、対応してもらえるよう働きかけよう。独りで抱え込まないようにしてほしい。
ちなみに契約更新の確認時の引き留めは、本気で辞めたかったら、基本無視してよい。
たまに「受理していない」とすっとぼけをされるケース(隠ぺい)がある。営業から最終日など、手続きが進んでいるか確認できなかった場合は、派遣会社のどんな窓口でもいいので、あなたが退職したい・契約更新しないことを伝え、受理されているか問い合わせた事実を複数残そう。メールはちゃんと記録が残るので、電話だけにはしないように。
ただ、すっとぼけは、退職代行を使ってもいい案件だと思う。
課題をどうするか
ヒアリングから、労働条件・契約を細かく書き、今どきの様にペナルティや評価を双方ができ、公表すればいいのにと思う。労働者にとって情報の非対称性があるのが困る。
ただホワイトな派遣会社は、企業の現場で酷い状況があれば、ブラックリスト化や該当企業から撤退しているとは思う。
結局のところは、労働者含む関係者全てのコンプライアンスレベルを引き上げる必要があるとも思う。もう人余りの時代ではないので、来てほしいレベルに見合った環境や時給にしないと、誰も長くはそこに居たいと思わない。
今回のレポートは派遣のデメリットが関係しているが、もう一つには、企業側の現場のある意味のヤバさということでもある。
派遣を雇うにも、登場人物が多いから、責任も希薄となり、無駄がめっちゃ多いよねって常々思っている。これらの課題をDXできれば、なんかいいことありそうな気もするけど、どうだろう。
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