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Let's go 千葉ジェッツ!

初めまして、こんにちは。
2022-2023シーズンのセミファイナルで富樫勇樹に打ち抜かれてバスケ観戦を始めた新米ブースターです。

2023-2024シーズンという短くて長いシーズンを終えた今、自分の心の整理のために、そしていつかまた今の気持ちを振り返ることができるように。
誰に読んでいただくためでもなく、率直な思いを書いてみようと思いました。


こどものころ、友人たちが入るからとミニバスを始めたのは良いものの、走るのが嫌いで嫌いで2年ほどで辞めてしまって以来、バスケといえば球技大会と、高校の部活前に皆で「士気を高めよう」と読んでいたSLAM DUNKくらいでした。
運動部とはいえバスケは全く関係ない競技だったし、当時SLAM DUNKは連載終了から何年も経っていた中ではありましたが、皆で黙々と読んでいた思い出があります。

多くの同期ブースターさんがそうであるように、その次に私がバスケと出会ったのは映画The FIRST SLAM DUNKです。
良い思い出はそのままにしておいた方が良いのかもと躊躇い、映画館にやっと足を運んだのは上映開始から随分時が過ぎた春先のことでした。

あまりにもリアルな動きに本当のところはどんなもんなんだろうかと、映画を見終えてしばらくしてからYouTubeで検索した言葉は「渡邊雄太 プレー集」。
当時、バスケ選手で1番に思い浮かんだ名前でした。

渡邊雄太の豪快なブロックやダンク、スリーポイントを興奮した英語実況とともに見て、日本人でこんな場所で戦ってる人がいるんだ、と思いながら次に検索したのが「富樫勇樹 プレー集」。
当時バスケ選手で2番目に思い浮かんだその名前は、私のこの1年間を変えた選手のものでした。

167cm。
私と10cmも変わらない身長のスピードスターが激しいマークを振りほどき、全身で打つようなシュートでスリーポイントを決めていくハイライト。
それから少し先にあった2022-2023チャンピオンシップのセミファイナルで初めて千葉ジェッツでプレーする富樫勇樹を見て、日本代表強化試合、W杯、初めてのレギュラーシーズンとともにあっという間に転がり落ちて今私はここにいます。

そもそもこれまで見てきた競技等では、明確なシーズンがなかったり、あってもシーズン自体が短かったりで、これほど長い「1シーズン」を共に歩んだことが私にはありません。 
また、ミーハー的にそのとき盛り上がっているバレーやサッカーを観ることはあっても、本格的にはまった団体競技もバスケが初めてです。
そんな中、外出先で観たものや途中から観たものも含めてですが、なんとか全試合を念組として観戦することができました。
決して無理をしたわけではないし、土日に外出していることも多かったけれど、(今度の土曜は13時から試合だから…)等と、千葉ジェッツの試合を踏まえて週末の予定を調整している自分がいました。
(唯一、スキーに行くからさすがに今日は無理かなと思っていた日がまさかの夕方スタートだったことは幸運でした。)

今、今週末からどうやって過ごせば?この気持ちをどうしたら?と思ってしまう自分がいます。

本当は何かに理由を押しつけてしまいたい。
誰かのせいにしてしまいたい。
そんな弱い自分もいます。
でもその誰かを選手やスタッフ、コーチには絶対したくないし、相手選手にもしたくない。
プロスポーツはエンターテイメントなんだから、スポーツ観戦は趣味なんだから、楽しいはずの趣味に感情を振り回されるなんて、と外側からどこか冷静に嗜めている自分もいます。
色んな渦巻く感情を一言で片付けるとすれば「虚無感」でしかなかった。

でも、その度に思い出すのが、琉球戦GAME3の残り数分で富樫勇樹が浮かべた笑顔でした。

私が好きだった界隈の一つである将棋の世界では、(全ての対局がそうではないですが)負けを悟りこれ以上は打つ手なしと思った側は、「形を作る」という作業をします。
最後を美しい局面で終えられるように、投了という「負けました」という言葉を自ら発するその瞬間に向けて、心を整理しながら行われる慣習です。

GAME3の残り数分の富樫勇樹の表情に、今彼はシーズンという大きな対局の最後の瞬間に向けて、心を整理しているのかもしれないな、と感じ、こちらまでこみ上げるものがありました。

今シーズン、いつだって千葉ジェッツは富樫勇樹の活躍とともにありました。
たくさん素晴らしい選手がいることは重々承知で、私自身大好きな選手たちがいる中で、それでも今年の千葉ジェッツはどうしたって富樫勇樹のチームでした。
素人目でしかないけれど、チームがうまくいかないとき、多くの選手が富樫勇樹がいる場所を探していたように見えたし、富樫選手も応えるかのように、チームがうまくいっていない時ほど1人で状況を打破しようと試みているような印象がありました。

そんな中でもEASLと天皇杯でチームとしても個人としても2冠を獲得し、CSでも最強宇都宮ブレックスを倒してセミファイナルまで連れて行ってくれて、いつも重要な局面で素晴らしい活躍をしてくれました。
そしていつだって試合終了後は笑顔で相手を称える。そんな富樫勇樹は良い意味で本当に化け物のような精神力を持っているように思えます。
彼には身体的にも、知性においても素晴らしい才能がありますが、何よりこのメンタリティこそが彼を特別たらしめている理由なのだと、シーズンを通してそう感じました。

もちろん私には本当のところのご本人の感情はわからないし、見当外れなことを言っているかもしれません。
それでも、富樫勇樹が最後の瞬間に向けて心の整理をしていたように見えたあの時間、私も千葉ジェッツふなばしの素晴らしいシーズンが終わる覚悟を始めて、なんとか今その事実を受け止めている状況です。

2023-24シーズンを振り返って、チームメンバーの入れ替わりもあったけど、その全ての選手のことが大好きです。
団体競技が初めてなもので、「移籍」という仕組みに心を揺り動かされるのも実質的には今回が初めて。
これからしばらくしたら継続契約情報や、移籍情報が出てまたいろんな思いと向き合うことになるだろうなと予想しています。

それでも、2023-24シーズンに3冠を目指した千葉ジェッツふなばしという飛行機に、ともに搭乗した選手を忘れることは決してありません。
そして、新たに搭乗する選手がいるならば、心から歓迎したいです。

ここまで書き終えた今、最後に残るのは選手、コーチ、スタッフ陣、共に3冠を信じたブースターの皆さんへの感謝しかありません。
今後どんなに素晴らしいチームになっていったとしても、初めて1シーズン通して見続けたこのチームを忘れることは決してありません。

富樫勇樹選手に出会えて本当に良かった。
バスケの楽しさを教えてくれてありがとう。


さあ切り替えて、これからはパリオリンピックです。
W杯から1年、Bリーグでは手強いライバルだった選手たちが心強い仲間となって帰ってくるときです。
元々今年は久々に海外旅行に行こうと思っていたこともあり、パリ(というかリール)へ乗り込みます。
普段は念組な分、オリンピックでは現地で大きな声が出せたらと思っています。

願わくは遠いフランスの地で
富樫勇樹に、
原ちゃんに、かねちーに、そしてゼイビアに
再会できるように祈っています。
(今更だけど、私は好きな選手ほどあだ名呼びが恐れ多くてできず…フルネーム呼び捨てすみません。)

さぁ今シーズン最後の
Let's go 千葉ジェッツ!! 👏👏 👏👏👏

素晴らしい夢を見させてくれてありがとう。
また秋に皆さんに再会できますように!
そのときまでひとまず、お疲れ様でした!!!

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