見出し画像

大きいの、小さいの【ジュエリー大好き】

大きいダイヤと小さいダイヤ、あなたはどっちが欲しいですか?
もっと条件を絞って、
クオリティーは落ちるけど大きなダイヤのリングと、
最上ランクの鑑定書付きだけど小ぶりなダイヤ、
同じ値段ならどちらが欲しいですか?

ジュエリーやアクセサリーを購入するとき
何を基準に決めていますか?
好きなデザイン、値段、流行り、好きな素材、
いろいろな理由、きっかけがあります。
これはあなたの「好き」を分解するマガジンです。

ある日見た巨大なダイヤモンド

当時いた会社の取引先から
ちょっと特殊な加工があると連絡が入ります。
どうしてもこのダイヤでリングが作りたいと
巨大なダイヤを渡されました。

エンドユーザーが候補の中から選んだものを
リングにする依頼だったと思います。
そのため、担当者が持ってきたのは
3ct以上の大きなダイヤが数個。

この中ならどれがいいと思う?
そう聞かれた私は、候補の中ではちいさめだけど
他のものよりグレードの高い石を選びました。
特にテーブル面から内包物やカンが見えず、
キズも爪で隠せそうなものです。

「だよね。」担当者もそういって持ち帰りました。
その後お客様との商談を終え、加工に来た石は
見た目はイマイチだけど一番大きい石でした。

理由はエンドユーザーの希望で
「とにかく大きいダイヤが欲しい。」ということでした。
わたしが選んでいたものより価格もビッグサイズ。

「良い」のモノサシはみんな違う

昔も今も私のダイヤの好みは「小ぶりな高品質のもの」です。
一粒ダイヤのピアスやプチペンダントは
全女子におススメしたいくらい。

でも、その当時加工させてもらった巨大なダイヤは
それとは違うダイナミックな魅力がありました。

その会社自体がちょっと特殊なところだったので、
おそらくエンドユーザーも一般的なお客様ではなかったかもしれません。

ふつうの人は3ctとか5ctのダイヤを買いませんしね。

そういう基準もアリだな~と今までの考えを改めました。
とにかくデカいやつつけたいっていうのも
めっちゃ良いじゃん!

職人的にはドキドキ、でもワクワク

じつは大きな石を留めるのは難しいのです。
傾きやツメのバランスなど粗が目立つのでとても気を使います。

それに、「大きい」というだけで希少性もあるので、
もし破損しても代えがききません。
とても緊張した加工でした。

でも大きすぎるダイヤは普段あまり引き合いが無いので、
担当の方とキャッキャと楽しみながら仕事をさせてもらいました。

大きな石を気軽に楽しむ方法

このお客様のように大きなダイヤはなかなか買えません。
数も少ないですし、グレードがあまり良くないとはいえ、大きい石は1ct当たりの単価(ガイ)がかなり上がります。

でも大きい石はインパクトがあってけっこうたのしいです。
私たちアラフィフ世代には特におススメ。
なぜなら、かなり貫禄の出てきたイメージを中和させてくれるからです。

小さなカワイイ華奢なものが合わなくなってきたな~と感じたら
いっそのこと大きめのジュエリーを探すのもアリです。

どんなものが見つけやすいか

天然石、パワーストーンが好きな方は
アメジスト
ガーデンクオーツ
カルセドニー
この辺りは大きなカットのものがあるな、という印象です
ほかにもたくさんありますが、2~3cmくらいからが
「大きい」と感じるサイズです。

合成石も天然も好きって方は遠慮なく合成石でゴージャスなものを選びましょう。わたしはこっち派ですね。

合成石は天然石の特性をもつもの

合成宝石についての詳しい解説は石のプロのHPにあります。
GIA合成宝石素材入門

長い年月をかけて生成される結晶を人工的に作り出しているのが合成石です。ニセモノという言葉を使う方がいますが、それはちょっと違うかなと思います。


お手頃で大きなサイズが出やすい天然石、天然じゃかなわない大きさが見つかる合成石。どちらの魅力も存分に味わえるのは贅沢な時代ですね。

大きい石、思い切って探してみてはいかがですか?


記号・リュウコ

追伸

なんで担当者がお客様に見せる前に加工屋に持ってきたかというと
この大きさの石を留めてくれるかの確認と、工賃の交渉です。
イレギュラーの加工の時はまず初めに「そもそもできるのか」の確認をするのが鉄則。商談成立したのに加工できないなんて最悪ですから。

ときどきあったの本当に。
だから確認は大切。


宝石については諏訪恭一氏の本が有名です。

いただいたサポートは今後の発信活動に活用させていただきます。