見出し画像

人はそこまで丈夫じゃない。相方が鬱になって分かったこと

10月22日、私の同居している相方が鬱病の診断を受けました。

・ひどい抑うつ状態であること
・それにより嘔吐、悪寒、微熱など引き起こされていること
・当然働ける状態ではなく最低1ヶ月の休養が必要ということ

診断書にはおおよそ、こんなことが書いてありました。

相方は建築士をしているのですが、最近彼女が担当する案件では、近隣住民とトラブったり契約した施工会社が暴走しているようでした。

かつ会社の上司が上手く事態を収拾できず、休日の電話対応や出勤要請が来ているカオスな状態でした。

私は「クライアントワークはやっぱり大変だよな」とか「ここを乗り切るのが社会人だ」とか悠長なことを考えて、陰ながら応援していました。結果、相方は潰れました。

今回は相方と自分の身に起きたことを振り返り、その反省と教訓の共有をします。


■■防げなかった申し訳なさがある

診断以前のこと。相方が朝起きられない、元気がない、様子がおかしいことには気が付いていました。

食事中や暇なときに、愚痴や悩みを傾聴することはありました。ただ、やはり仕事なので、私は話しをするだけでは根本解決にはならないだろうと考えていました。

パートナーである自分が「逃げる」「休む」という選択肢を相方に提案できなかったことは申し訳ない気持ちを持っています。人が絡むアンコントローラブルな状況に強くない、相方の性格を考慮できていませんでした。

不幸な結果論でありつつ、助けてやれなかったことは悔しいです。


■■自分の仕事にも焦りや苛立ちが生じ始める

ちょうど私の会社でも期の振り返り、相談の時期が迫っていました。

私は8-9月から引き継ぎの案件を受け持って、今までとは働き方が変わりました。当時組み立てた目標設定や出せるアウトプットも変更しなくてはならず、焦っていました。業務の忙しさもあり、手元を動かすことにしか頭が回ってなかったです。

おかげでその案件自体には少しずつ慣れてきていたものの、そんな時期に相方の事件が被ったため、知らないところで気持ちが乱れました。

今になって気持ちを整理してみて分かったことですが、相方の代わりにしっかりしなきゃいけないとか、そんななかで自分のキャリアと会社への貢献がすり合わせられてない現状、全てが中途半端に見えました。不安な気持ちと自分に対する苛立ちが渦巻いていました。


■■身体にも影響が出始める

ここ数日、特に診断書を見てすぐの時は、夜帰宅すると気持ちが落ち着きませんでした。鞄を置いて、また外に出て炭酸水を買って、公園でぼーとしていたり音楽を聴いたりしていました。

もやもやが言語化されない不安があったのかもしれません。夜中の3時、4時に目が覚めるようになってしまいました。(それでもまだ3-4時間寝れていので不眠症とは思っていない。)

あとは友人や美容師に「痩せた?」と言われるようになりました。体重計を乗って、同棲1ヶ月半時点で2キロ減の60キロ。診断後、本日時点で4キロ減の58キロに体重が落ちました。

最後に地味に辛いことが、口が開かなくなる顎関節症です。ストレスがかかるとき―就活のときにも経験したのですが―になりがちで、今も起きています。


■■ネガティブに陥っている自覚がない

本日、私の会社で「フィードバック会」というミーティングを行いました。期の振り返りを、自分が選んだメンバーに発表し、意見をもらう催しです。

私は気持ちの整理がしきれず、具体的な仕事の理想像を打ち明けられないまま、今の仕事が当初の目標と乖離が出てしまっている点をメンバー4人に伝えました。また、このままなし崩し的に引き継ぎ案件を続けることがチームとして適当なのか、という意見も求めました。

色々アドバイスがもらえて反省する点はたくさんありましたが、ざっくりまとめると下記です。

・そもそも仕事は受け取り方次第で、何事も学びとして解釈できる
・ただ、今の私はネガティブな見方に偏っているため、その学習機会が限られている
・結果として、自分が熟してきた、上手くいった成果(つまりポジティブ面)への振り返りや気づきも少ない
・そのスタンスのままアドバイスをしても無意味なので、フィードバックを伝えづらい
・かつ、自分がやりたいことや基準を明示せず意見を求めているため、悩みも他責に感じる

「ロジカルに考えると上記が指摘できる。ただし、気持ちの整理なしに仕事の受け取り方は変えられない。今(私が)大変なことも理解できる。」とメンバーから言われたときに、色々な感情が溢れてきてしまい、ぼろぼろと泣いてしまいました。

その時に、そろそろ誰かに、というか共有が必要な最低限の人には、この不安や焦りの根本を吐露しないと自分がまずいと思いました。


■■最後に

私の相方が鬱病になってしまったことは、防げたことなのか正直分かりません。

ただ、自責の念を持ちすぎてそれに引っ張られて自爆するのは、本末転倒かと思い、筆を執りました。

今はいろいろなタイミングが重なり一時的に負荷が掛かっているのですが、気持ちのコントロールや思考の切り替え含めて、訓練と思って取り組みます。また、本当に辛くなったとき、少しお休みをもらおうかと思います。


■■追記(11/6)

このnoteを書いてFacebookで吐露したところ、職場の仲間や仕事の友人、地元の友人、趣味の仲間など、本当に多くの方から励ましのお言葉をいただきました。

皆さんがおっしゃっていたなかでも「ひとりで抱え込まないこと」「誰かに助けを呼ぶこと」「休むこと」の重要性を身をもって感じました。本当の本当に、ありがとうございました。

いま休職中の相方も、そして私もおかげさまでだいぶ元気になりました。生きていれば色々と困難があると思いますが、身体と気持ちを大切に日々頑張ります。

サポートしてくれた方、いつでも靴を磨かれに来てください。