普通車から軽自動車に乗り換えた話
先日、普通車を手放して軽自動車に乗り換えた。
税金の上がると言われる13年目を前にして乗り換えることになった。
その前に、乗り換えの遍歴と経緯から。
軽自動車のデメリット
1度目は社会人になった年。親父に買ってもらった軽から普通車に乗り換えた。
というのも、軽がひたすら不便だったからだ。
まず、馬力がない。
これは軽自動車の最大の弱点だと思う。
当時は県外に就職していて、車で片道160kmを2時間以上かけて帰っていた。
一般道となると道の駅で仮眠を挟んで6〜8時間くらいかけていた。
高速走行で、上り坂での加速にアクセルをベタ踏み…これが体力を使う。
免許を取った際、親の言う「どうせぶつけるから最初は軽でいい」を真に受けて軽を買ってもらった。
私も別に車に興味はなかったので、走れて、男女問わず違和感なく乗れればあとは何でもいいという気持ちで選んだ。
当時大学生の私は30歳まで乗ることを考えて、やっすい新古車にした。
1度目の買い替え
何から何まで不便だった1台目
さて、これが間違いであった。
まず、サイドミラーが電動でない。
今やそんな車は限られているがこれが不便だった。
ミラーの調整が面倒、洗車のたびに手で畳まないといけない、
そしてナビはあるもののドラレコどころかバックモニターすらない。
これはバックするのに非常に不便であった。
ETCもカー用品店で買って後付けした。
そして、この車はダイヤルを回すマニュアルエアコンだった。
別にマニュアルエアコンに関しては不便ではない。
大学時代はそこまで気にならなかったが、社会人になって社用車か!と思ってしまった。
また、学生で車持ちが少なく、友達を乗せることが多かったが、180cmを超える友人が助手席に乗ったときは、非常に乗りづらそうで、足がグローブボックスに当たりそうだったのを覚えている。
今となってはこんな小さい車に乗せてすまないと罪悪感すら感じる。
ここまで書けばお察しの方もおられるかもしれないが、最初の車はミライースの廉価グレードである。
こういう廉価な車の廉価グレードは小さくて軽いぶん、燃費はいい。
ただ、装備が貧相すぎて、オイッ!と思ってしまうことも増えた。
そこでなんとなく立ち寄ったガ○バーで2台目の車を決めた。
当時のミライースから更に1年年式を落とした普通車である。
ミライースが5年落ちなら、その普通車は6年落ちくらいだっただろうか。
2台目は大満足!
これが正解だった。
最初はハイブリッド車に乗りたかったが、ガソリン車にした。
何よりも内装に一目惚れして、ガ○バーで見せてもらったその日に即決した。
オートエアコン、電動ミラー、車室の広さ、馬力の高さ…
ミライースにあった不満点が一気に払拭された。
ETCも最初からついていた。
何よりも良かったのは全方位モニター。
バックするときに片側に寄りすぎるということがこれのおかげでなくなった。
結構上位グレードだったらしく、過給器もついていた。
これは買い替えて5年くらい経った時にエンジンからサイレンのような異音がして、次の日にバッテリーが上がったことでわかった。
ナルホド、馬力があるわけだ。
昼勤の初日に寝ぼけてガードレールに擦ったり、
バックモニターや車の死角になって柱が見えずにサイドやリアを凹ませたり…と
運転が下手過ぎて最後は鉄屑同然のボロボロになるまで乗った。
ちなみにパートナーはボロボロの車にドン引きしていた。
2度目の買い替え
迫りくる寿命
ローンの完済を目前にして車検が来た。
その前から気になっていたことが3つあった。
まず、雨の日や湿気の多い日にエンジンをかけると、キュルキュル音がすることだった。
最初は10分くらい走れば確実に音が消えていたが、最後の方は30分走っても音が消えなかった。
外に出ると明らかに音がでかい。
そして、買い替えの前年からエアコンが効かないという大問題があった。
真夏の40℃近い中で、車のエアコンから熱風しか出なかった。むしろ外のほうがまだ涼しかった(異常)。
買い換えを考えたのも熱中症の危険があったというのが最大の理由である。
あとは雨の日に車内のマットが濡れていた。
これは過給器の修理のときにディーラーさんから指摘された。
屋根の部品が割れて?ずれて?、そこから雨水が床に流れて車内のマットが濡れたのだろうと。
最後の方は車の中まで水浸しになるのが怖くて洗車をすることをやめた。
車のローン完済まで半年。
新車登録から11年目
元々、税金の上がる13年目で買い換えるつもりだったので、今回はとにかく車検に通って、2年でお金を貯めようと思っていた。
でも、今回の車検があまりにも高額だったら買い換えよう。
そう考えて、軽い気持ちで車検の見積もりを取った。
結果、車検とローンの残債がほとんど同額だった。
そして、車屋の営業さんからこんな提案を持ちかけられる。
軽自動車に変えませんか?
そこの車屋は最近流行りの未使用車専門店とやらだった。
しかもそこは軽自動車の未使用車専門店だった。
未使用車というのは登録だけして全く乗っていない車のことである。
展示車だったり、売れ残った車だったり、事情は様々であるが、みてくれは新車だからなんといってもきれい。
走行距離も新車同様。すぐ納車できる。
新車より少しだけ安い。
ただ、デメリットはある。
好みの色や装備がない場合がある。
初回車検までの期間が短い、などである。
未使用車でも十分だと思ったが、私は新車を選んだ。
これも内装で一目惚れした車種だった。
買い替えか車検か悩んでいたが、その場で即決した。
どうしても外装で好みの色があった。
営業さんが新車を未使用車同然の価格まで下げてくれた。
車検もまるまる3年ついてくる。
何よりも新車ならぶつけてはいけない!という緊張感が強くなる。
自分が初めてのオーナーだし、まだこの車は新しいんだから!という気持ちになる。
廉価グレードで装備は最低限であったが、それでもオートエアコン、電動ミラーは初期装備。
ナビもあれば、ドラレコもつく。
納車が遅いというのはデメリットだったが、前の車の車検が切れて以降は納車まで代車を無料で貸してくれる。
新車にしない理由がなかった。
大学時代に候補に入れていた車だったが、いかんせんその時の色が個性的過ぎて目立ちすぎるので候補から外した。
モデルチェンジして万人受けする色になったなとつくづく思う。
軽自動車に変えた理由
営業さんの押しだけではない。
個人的に軽に乗り換えることには初めは抵抗があった。
最大のネックは安全性の問題だった。
軽は安全性に欠ける?
ただ、よく考えてみよう。
軽も普通車も国交省が取り決めた(日本の中では)厳しい試験に合格して、認証を受けているものが流通している。
また、世界に照準を合わせているためか、社内では国交省よりも厳しい試験を通過している。
不正問題の中には、社内試験が国交省の試験より厳しかったというのもあったらしい。
ここまで厳しい試験を乗り越えた日本車の信頼性は世界トップレベルである。
安全性が高く、壊れにくい、値落ちしない。
その信頼性をベースに、更に小型化し、日本の狭い道路に特化したものが軽自動車ではないかと思う。
違ったら申し訳ない。
軽は普通車に比べたら相対的に強度が弱い可能性はあれど、軽だからといって、全く強度がない、ペラペラというわけではない。
軽でも必要な安全性は保証されている。
本当に安全でない車ならそもそも売れないはずである。
中には軽に乗ることは自●行為だと言う人がいるが、極論にも程がある。
恐らく自動車如きでマウントを取りたいだけの人か、昔のイメージを引きずってる古いアタマをお持ちの方くらいではないか。
そんなこと言い出したら二輪車のほうが危険である。
体が剥き出しで、車の横をすーっとすり抜けていく原付や自転車にどれだけ恐怖を覚えるか。
アイツらこそ●と隣り合わせじゃないかと。
もちろん二輪車も安全性能は高いだろうし、認証は取ってるだろうが、いかんせんアイツらは剥き出しである。
転倒のリスク、アスファルトに直接打ち付けるリスク、より大きな怪我になるリスクも四輪車よりずっと高い。
自転車やバイクに乗るくらいなら、軽のほうが絶対に良い。四方をハコで囲まれている以上、安全性は剥き出しよりずっとずっとずっと高く、「四輪車」という土俵に立っても必要な安全性は保証されているのだ。
ちょっとやそっとではペシャンコにはならないはずだ。
費用面について
ここが軽自動車の最大の強みだと思う。
安全性を確保しつつ、コストを大きく抑えた車であるのだ。
まず、毎年払う自動車税。
普通車は重量ごとに分かれているが、軽は一律である。
普通車は排気量によって異なるので一例として3つの車をチョイス。
特にSUVとミニバンに関してはピンキリであるため、参考までにしておきたい。
ご覧の通り普通車の1/3以下の税金で乗れる。
お次に車検代(税金込)。
こちらはコバックのサイトを参考にする。
予防整備付きのスーバーセーフティ車検の全国価格を使用する。
ここからはアウトランダーはデカすぎるため割愛。
今回はコバックを参考にしたが、業者によっては車検料金を一律にしているところもある。
とはいえ、軽自動車の強みは重量税の安さ。ここは車検料金をどんだけいじっても覆すことはできない。
必要な安全性と最低限のコスト。
軽自動車は不景気にあえぐ日本の家庭にピッタリの車である。
生活の変化
軽を選んだもう一つの理由としてはカーライフの変化である。
ミライースから乗り換える頃は
という背景があり、長距離や高速に強いというところに重きを置いていた。
だから必然的に普通車が選択肢になった。
ただ、車の買い替えの際に現状を見直すと、普通車に買い替えた時とは、状況はかなり異なっていた。
周りの結婚などで友人と遊ぶ機会が激減し、私もパートナーの車に乗るようになったことでハンドルキーパーになる機会は大幅に減った。
また、コロナ禍以降、帰省も最小限にしているため長距離走行をメインに考える必要がなくなった。
これで私が結婚して、子供が生まれたら車が手狭になって乗り換え、ということはあるかもしれないが、現状は普通車でなくても構わない。
どうしても生活様式は変わるものなので、状況に応じて必要な車を選べばよいのではなかろうか。
「男で軽自動車」について
超余談であるが、たまに「彼氏の車が軽自動車なら嫌だ」という女がいる。
私は自分のパートナーが軽に乗っていてもなんとも思わない。
本人が気に入って買った車かもしれない。
大切な両親や祖父母の形見かもしれない。
駐車場のスペースの都合かもしれない。
コスパを考えて身の丈にあった車を買ったのかもしれない。
事情は人間の数だけある。
それを「彼氏が軽自動車だから」という理由だけで男を値踏みするのはどうかと思う。
むしろ費用面からしたら堅実な男性という言い方もできる。
極論軽トラや軽バンでもいいし、可愛らしい車に乗っていても本人が良ければそれでいいのではないか。
だってそれはパートナーの所有物であって、自分が運転するわけではないから。
逆に高級車とかガタイの良いSUVに乗ってイキってる男の方が不思議である。
良い車に乗るのはステータスかもしれないけど、それを盾にイキる必要はあるのか。
車は立派でも中身がスッカラカンな人間のほうが私は嫌である。
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