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<緊急事態宣言解除・Jリーグ再開間近で思うこと~~これからが本当の戦い~~>

(はじめに)
2ヶ月にわたる在宅ワークのおかげで、いろいろじっくり考える・振り返る時間を得ることができた。
悶々とすることも多々あるにせよ、この時間は貴重だったと思う。
おそらく今日緊急事態宣言が解除される。
Jリーグも再開に向けての準備が本格化する。
目の前の仕事に慌ただしく追われる日が戻ってくるかもしれない。
その前にきちんと心と頭と身体を整えておきたい。
(*ソーシャルサイト更新中)

(どうしたら2008年を超えられるか)
クラブの歴史上の頂点は2008年。
タイトルを取ったことはもちろんだが、売上的にもその時点が過去最高だったと聞く。

タイトルの栄光は消えないが、残念ながら経営はそこから転落が始まった。
さまざまな努力で何とか存続し、そこから再建のプロセスを歩み始めた。
(その場で尽力されたすべての関係者に敬意を表したい)

私がクラブ経営に参加したのはその2016年。
苦しい財政状態の中、チームはJ3に転落し文字通り後のない状況だったように思う。

まずはJ2復帰、そして経営基盤の健全化が最重要課題だった。

チームの結果に対してフロントスタッフができることは何なのか?
経営として何をすることが「2008年を超える」ことにつながるのか?
全ての焦点はそこを考え抜き、実行することだと思っていた。

そこで出した答えは:
①目標とKPIの設定とPDCAサイクルの確立
②中期経営計画の策定
③人材育成
④新規事業

の4つだ。

当たり前と言えば当たり前だが、一度負のサイクルに入っている状態を断ち切って、普通の状態に戻すのは言うほど簡単ではない。
組織内の軋轢、人の離脱など過去経営に関わってきた企業で乗り越えてきた壁だ。
そういうことを全部ひっくるめて、抱きかかえるようにして物事に向かうのが真のリーダーだと思っている。

(今何をしなければいけないのか)
いろいろなことに取組んだ。上手くいったこともあれば、そうでないこともある。
道半ばのこともたくあんあるし、そもそも手をつけることすらできていないこともある。

それでも、幸いにして監督以下選手・スタッフの努力のおかげで、想像を超える躍進を遂げることができた。
頂点を狙うことのできる、戦う場所に戻ることができた。
称賛と感謝の念しかない。

だからこそ、ここから先は本当にフロントスタッフが頑張らなければいけない。
10数年前とは他クラブの経済状況・経営規模も大きく変化している。
これまでと同じことをやっていては、差はどんどん開いていくばかり
で、
再び戦う場所を失うことにもなりかねない。

成長する企業の経営には鉄則がある。
①今の延長線上に未来を描いてはいけない。未来図からの逆算で物事を考える習慣をつけること
②物事を二律背反で考えてはいけない。短期と長期・既存顧客と新規開拓・利益と投資などを両立させること
③徹底的に真似る・ちょっとだけ色を出す、そして独自のものを生み出していく。これを最速でやる。

ここに「経営の軸」を置いて根気よく、かつダイナミックに取り組めば、必ず戦える。
少なくとも頂点への挑戦権を得られる。

ハッキリしていることがいくつかある。
●タイトルの可能性がある事業規模は30~40億。今の2倍は必要。
●地方クラブ・大きな親会社を持たないクラブのベンチマーク先も明確だ。
●Jリーグ自体の取組が「応援される」だけの存在から「応援する・協働して新たな価値を生み出す」動きに変わってきている。シャレンの活動がそれを象徴している。

(トリニータマーケティングとソーシャルサイト)
事業拡大のためには「商圏と商品(提供価値)の拡大」が不可欠だ。
そして何より、それを実現するための人材が必要だ。
どんな緻密な事業プランも、「それをやりたい・やれる人材」がいなければ絵に描いた餅だから。
長年人材ビジネスで培った経験、自社の経営で経験した「企業成長=組織と人への投資」をとことん活かしていきたいと思っている。

トリニータマーケティングは、そのエンジンとなる組織だ。
★主な活動拠点を首都圏に置いた子会社という枠組みを作ったことで、
 優秀な人材が集まってくるようになった。
★そこから生まれた、ソーシャルサイトは「応援される」だけからの
 脱皮であり、「応援する」ことによって新しい仲間を見つけていく
 プロセスでもある。

「変革は辺境から起きる」
経営者なら誰もが一度は耳にしたことがある言葉だろう。
首都圏本社の企業なら地方から、地方本社の企業なら首都圏から起きてもおかしくない。
すでに起き始めている大分での変革に加えて、首都圏での変革が加速することで、飛躍のチャンスが生まれる。

「大分」「サッカー」という切り口を「社会・スポーツ」にほんの少しだけ広げることで、私たちのポテンシャル・マーケットががらりと変わる。

準備を始めて2年半、子会社設立して6か月、コロナ禍という予想だにしなかったアクシデントはあるものの、
着実に光は見えている。

リーグが再開されても、当面は無観客試合、そして第二波のリスクもある。秋から冬場にかけて再び「延期」にならないとも限らない。
日本経済の見通しは来年も相当厳しいことが予想される。
だからこそ、攻める。
攻めることによって活路を見い出す。
攻めることはすなわち、考え・実行することだ。工夫することだ。

そういう姿勢で僕は臨みたい。

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