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学習指導要領改訂〜新しい中学校の英語の教科書難易度大幅アップの真実

 昨年小学校の、今年は中学校の、来年2022年に高校の学習指導要領が改訂されて今般の教育改革が本格的にスタートします。どういう目的を持った教育改革なのか?どこを目指し何をしようとしているのか?国が行う施策ですから、当然深い意味や意図があるはずです。その本意を保護者がしっかり理解して子供の教育に携わらないと、大きく変化した時代の要請と乖離した資質や技能を身につけてしまう事になりかねません。

1.英語教育の大きな変化
 中でも大きく変わったのが英語教育です。小学校では5年生から週に2コマとなり、かつ教科化されました。教科化とは成績がつくと言う事です。単語数としては600語程度の学習が予定されています。

 それを受けて中学校でも大きく変わりました。本当に大きく大きく変わりました。この事を知らずに中学校に入学してしまうと、本当に英語が苦手で嫌いになってしまいかねません。小学校では英語は単なるお遊び!そんな意識を払拭する程の中学校の教科書改訂は、日本の英語教育の変化を感じました(がそれでもまだまだ不十分ですが、、、、)。

2.何が大きく変わったのか?

変わった事1
3年間で習う単語数が1600〜1800単語程度に大幅アップ!昨年まではどの教科書会社も1000単語程度だった事を考えると大きな変化となりました。これは英検準2級程度の単語数になります。小学校でも既に学習していると言う前提があります。
変わった事2
これが一番の衝撃だと思いますが、、、
①教科書に出てくる文法が、Be動詞から始まって一般動詞→疑問詞と言う順番になっていない!!!lesson1からbe動詞と一般動詞、can(助動詞)が出てきて、1年生で不定詞を学んだり3年生では現在完了進行形や助動詞+受動態の形も出てくる!これ以前は高校の内容でした!
変わった事3
これは若干教科書会社による違いもありますが、、、各レッスンの学習テーマが社会に即したテーマになっている。つまり図表や資料を読み取る単元であったり、世界の課題(SDGsなど)に目を向けた単元、AIやロボットなど未来に目を向けたテーマの単元など、社会との関連性が高いテーマを学習の目的に添えています。また、以前の文法学習中心、リーディング中心の構成から、ライティングやスピーキング、すなわち表現する事を重視した構成になっています。

総じて、難易度は格段に上がっていますし、テーマに対して自分の意見をアウトプットする授業構成になっていますので、使える英語力と考えられる力が必要になっています。私見ですが、評価の差が大きく広がる結果となるでしょう。一番大変なのは、いきなり難しくなった中1と途中を省かれて(未修文法事項がある)いきなり高校レベルの文法事項が出てきたり、ライティングやスピーキングなどこれまであまり重要視されてこなかった資質を求められる中3ではないでしょうか?来春の高校受験の英語がどう変わるのか?注目したいと思います。同じ事が来年行われる高校の教科書改訂でも言えるので、中3生は注意が必要です。英語の苦手度がさらに広がる事になるでしょう。しかし大学受験は英語重視、英語が出来ると有利な状況になっています。

3.対策の仕方 
 では中学から本格的に英語学習を始める人にとって、これだけ一辺に沢山の文法事項が出て来てしまう場合どうやって対策をしたら良いのでしょうか?

この点に関しては5月29日に行われるGLI保護者勉強会
「昔と違うを理解する」
の中でご説明したいと思います。 来年高校の教科書改定も行われますのが、根本的には対策は同じですので、高校生の方も是非ご参加ください。