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現代の子はなぜ作文が苦手なのか?上手な作文の書き方

なかなか上手に作文が書けない生徒が年々爆増中!

理由は後ほど説明しますが、前回論理的思考力の話をしましたので、その続きで今日は上手な作文の書方をご説明します。

法則の第一は、やはり筋が通っているかどうかです。筋を通す為の条件は、主張は1作文1つでその主張が明確、そしてその主張を説得する材料が納得でき理にかなって論が進んでいると言う事です。

読む気が失せる作文は、一体何が言いたいのか不明。その正体はテーマがブレブレ飛び飛び。小学生低学年の作文は歯医者の事から始まったかと思ったらディズニーランドの話に飛んでしまう様な事です。基本読み易い作文は、テーマがあって、結論が明確で、その結論を腑に落とす序論が納得できるもの。たったこの3つ。

簡単な例文は前回ご紹介した3行作文

勉強について(序論=テーマ出し)

解らないとやる気が失せるから(本論=理由付け)

嫌いです(結論=作者の主張)

簡単にまとめると、テーマに対して理由をもとに主張する、とか、私がこの話題に対してこのように主張するのはこれが理由です、みたいな構成です。

そして蛇足ですが、作文は如何様にも長くも短くも出来ます。それは本論の説得材料をどれだけ出すか。

勉強について

①解らないとやる気が失せるし

②ゲームがやりたくてしょうがなくて

③やろうと思っても部屋が1つで弟が隣でうるさくて

④うやろうとしているのお母さんがすぐやれやれって言うから

嫌いです。


そして次に大事なことは

テーマに対する結論=自分自身の主張をまず明確に決める事です。昨日の話で言うところのゴールを明確にすると言う事ですね。作文はとにかく書き始める!こう言う人は意味不明になりがちです。

例えば、修学旅行について必ず作文を書かされますね。その際修学旅行について一番言いたい事をまず決める事です。そして大概は一生の思いでになりました、となります。行きの新幹線に乗り遅れて現地のバスの中で吐いて、新京極のヤンキーに絡まれて、タバコを先生に見つかって外出禁止になったと(私の修学旅行で全て友達に実際に起こったこと)言う最悪な経験でもなければ・・・・

読解の側から言えば修学旅行の作文は大概一生忘れられない思い出になりました、これが文の要点です。

そうしたら次に何が忘れれない思い出になったのかを1つひとつ考えるのです(この時有効は手段で、かつ論理的思考力を身に付ける事において大の親友は、ブレーンストーミングですが、長くなるので次回)。

清水寺では清水の舞台から飛び降りてみたとか、金閣寺では壁の金を剥がして怒られたとか、銀閣寺は銀じゃなかったとか、仁和寺では石をずらしてみたとか・・・・楽しかった思い出を列挙してみます。

このアイデア出しが済んだら作文はほぼ70%完成です。

が、3行作文の様では味気ない。ここからが味付けと言うセンスと感性が必要です。

生徒の作文でよくある結論は

面白かったです。

すごいと思いました。

この2大スターが最後に登場します。紅白歌合戦の取りに出て来る北島三郎と和田アキ子みたいにみんな同じ。これだけ別な人間がいてどうしてみんな同じなのか不思議です(これも子供達が作文が苦手な原因に起因しています)。なので私は作文の指導をする時に、面白かったやすごいを結論に使う事を禁止しています。

例えばこんな感じ

イチロー選手について

小学生の頃から毎朝欠かさず素振りをして

すごいと思いました。これ北島三郎的結論。

をイチロー選手について

小学生の頃から毎朝欠かさず素振りをして

私も見習おうと思いました。とか

だからこそあの偉大な業績を残せたんだと納得出来ました。とか

その途方も無い時間を想像すると私には追いつけないと実感しました。とか


ここで作文が苦手な理由と絡んで作文を芸術に仕上げる感性の問題

現代の子供達が作文が苦手な原因は個人的には明白です。



が、長くなるのでその答えは次回に・・・・


まとめ

上手な作文は言いたいことは1つだけ

まずはテーマに対して自分の言いたい事(主張)を決める

次に本論の説得材料を決める

すごい、や面白いと言う結論で終わらせない。

ちなみにその昔、吉本ばななさんのキッチンがセンター試験の国語の問題に出題されて、吉本さんが実際にその問題を解いたのですが、なんと点数は・・・・・

これも次回のお楽しみ!