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美容師 > 理容師 という風潮に、美容学校卒の一人が思うこと

■はじめに

 こんにちは、花倉みだれです。
 私の職歴・学歴はそれに絶望して首吊っても多少の同情はもらえるのではないかというくらい汚いのですが、その中でもタクシーと並んでわけのわからない経歴として美容学校卒というものがあります(大学卒業後に行っているので、自称は大卒なのですが)。
 美容師として働きたい気持ちは基本的に全くないですし、色々当時の問題の行きつく先の結果生まれた経歴なので、うまく説明はできません(笑)
 自分でも今ひとつわけわからないのを、採用担当がわけわかるわけもなく、基本的に不利に働いているなぁというのが実感です。それを直視できているわけでもないですし、いっそトリミングしたい気持ちは強いです。
 トリミングしたい思いが強すぎて、自分の中から無意識にその経歴を消しかけているので、記憶に留めるためにも何かしらアウトプットできるものがあればしていこうかな、という試みをはじめてみます。経歴詐称無自覚にやりたくないですからね……。

 手始めなので、いつもの半分くらいの分量で、かるーい議題をかる~く話して行く予定です。
 美容師 > 理容師 の風潮に思うことです。

■美容師上げに対して思うこと

 私は好きで結構恋愛ハウツー本を読むのですが、まず間違いなく「美容室に行け」と書いてあります。

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『30歳の保健体育恋のはじまり編』 三葉 / 一迅社より

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私の本棚(一部)

 オタクbefore / afterのステレオタイプたる『電車男』なんかでもそんなシーンはありましたね。

 私は、この「美容院=イケテル / 理髪店 = イケテナイ」という風潮に対しては、わりとシンプルに理容師を下げているわけで、美容関係の業界のロビー活動の成果という要素が非常に強いように感じています。
 理容業界はもっと怒ってもいいと思います(笑)

 もちろん「恋愛ハウツー本でそう書かれている」理由に限るのであれば、女性ウケがいい現状分析と対策として「美容室に行く」のは採るべき手段の一つなのかもしれません。

 ただ、トークの一つとして「美容院に行っている・どこどこの誰々にやってもらった」というカードを得る以外の価値、例えば「上手い人に切ってほしい」といった目的だと、この行動は裏目に出ている可能性があります。

■美容師・理容師の試験の違い

 美容師にしろ理容師にしろすごい人達はそれぞれ男女問わずいい感じにやってくれるんでしょうから比較対象としないとして、新人の美容師と理容師がいた時、カットがうまいのは間違いなく理容師だと私は思っています。

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 自宅にあるウェーブ用のウィッグとワインディング用のウィッグ。

 美容師の試験はワインディングorオールウェーブ+カットです。
 試験対策を真剣にやる人が何に時間をかけるかといえば、概ね前者なんです。ワインディングorオールウェーブ。(どっちをやるかは試験ごとランダムです)
 ふわふわした言い方をすると、クルクル巻くやつと、ローションでベタベタ固めるやつです。

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オールウェーブの見本です。これを再現するために必死こいて手ベタベタにしながら習得するのですが、こんなことやってる美容院本当にあるんでしょうか……。

 これを必死こいてやってる人が、本当に男に対していい感じの対処できるといえば、直感的にはNOでしょう。

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 カットの課題完成品の例

 カットは16cmくらい→10cmに詰める課題です。
 当たり前と言えば当たり前なんですが、カットは長めに切るほうが簡単です。

 練習用のカットウィッグケチるために、10cmまで一回詰めたものを、8cmにしてもう一回やってみようとかやってみると、難しさが跳ね上がってびっくりします。

 比較的カットが簡単なのも、オールウェーブ・ワインディングに時間を割きがちな原因でしょうね。

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理容師の試験の完成品の例

 対して、理容師のカット試験の完成品の短さはもう、想像するだにしんどいです。
 私は美容師ではないですが、試験は受けられるので多少勉強してワンチャンスあれば美容師になってしまうかもしれない人間です。
 その状態で、男性に「短くさっぱりいい感じに切ってくれ」みたいなこと言われたって、絶対にできません。発想とかセンスとかそういう問題じゃないです。スキル的に、美容師の勉強・試験対策をいくらこなしていても、男性のカットや美容に役立つノウハウを積むことはほとんどできないからです。

 少なくとも、男性のカットスキルに対して、美容師という資格を持っていることが理容師に対して優位である要素は全くなく、むしろ劣っている傾向にある。

 これくらいは言えます。
 理容業界の人はもっと発信したほうがいいんじゃないかと思います(笑)

■目的に対して合うものを選ぼう!

 結局のところはこれです。
 本当にただただ、最大公約数的な女性に対して少しでもリーチしたいという目的なら、ブランド品買うような感覚で高級な美容院に行くことも間違いないでしょう。

 ただ、漠然と美容師アゲがすごいから、理容師はスキルなくてダサイんだ……みたいな偏見で止まっているのであればもったいないなぁと思います。

 既婚者のビジネスマンみたいなのであれば、数こなしている理髪店に行くのがむしろ間違いないんじゃないかなぁ……と個人的には思っています。
 「浮かない・ダサくない感じ」を確かな技量でやってくれることでしょう。多分。

お気持ちを形にして頂けることは大変光栄で、勿体ないながら大いに感謝いたします。いつもよりちょっとおいしい飲み物や食べ物を頂きますね。