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川瀬巴水展に行ってきました

先日、SOMPO美術館で開催中の 川瀬巴水 ~旅と郷愁の風景~ に行ってきました。

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作品を鑑賞していく中で、いくつかの「はじめまして」と「また会いましたね」がありました。
今回は「はじめまして」を紹介したいと思います。

間近で見る川瀬巴水の作品たち

川瀬巴水の作品はテレビや作品集などで何度か目にしたことはあったものの、実際に本物を鑑賞するのは今回が初めて。

実物を目にして、版画とは思えない緻密な描写、なんとも言えない美しいグラデーション、はっと驚く絶妙な構図、そして作品にちりばめられた大胆な省略表現の数々に感動の連続!作品数も多く、圧倒されっぱなしでした。

版画作品のサイズ感、発色、表面の凹凸、バレンの摺り跡など、間近で作品を鑑賞し、じっくりと味わうことはとても大切だなと、改めて感じました。

個人的なツボは着色はせずに版木を押し付けた跡の凹凸で陰影を表現しているところ。そんな箇所を見つけるために下から見上げるのがその日のお気に入りのアングルとなりました。

鑑賞法を工夫してみる

美術館で鑑賞しているときに、ついつい私が陥りがちな思考があります。それは無意識に作者と自分を比較して勝手に落ち込むというということ。(全く意味がないのに!)

例えばこんな感じ。
「素敵な絵だな!→ 私にはこんな風に描けない…」
「すごい上手!→ 私はめちゃめちゃ下手だわ…」
「斬新な構図!→ 私には全然思いつかない…」など。
今回も、鑑賞の途中から気づくと何だかどんより落ち込んでいる自分が居ました。
そこで、気分を変えるために、鑑賞の方法をちょっと工夫してみました。

①なりきり巴水さん
これは自分が川瀬巴水になりきり、その作品の「オススメポイント」や、「作品作りに工夫したところ」、「作品のこだわり」などについて、自由に(勝手に?)空想をしていくというものです。そうすると、自分と作者を比較する気持ちは一気に吹っ飛び、1つ1つの作品に愛着をもって丁寧に鑑賞することができました!

②五感で鑑賞
これは作品を五感で味わってみる方法です。この絵の中では「どんな音が聞こえているのかな?」「風が吹いているとしたらどんな風?」「どんな匂いがしている?」「暑い?それとも寒い?」「今、何時ごろ?」「季節は?」「この後どうなる?」などなどいろいろな質問を思い浮かべ、その質問に答えるべく五感で鑑賞してみました。
すると、鳥の声が聞こえてきたり、雪の降るときの寒さを感じたり、磯の香を感じることができてとても新鮮でした!

新しくなったSOMPO美術館

SOMPO美術館を訪れるのは何年振りかな?などと考えながら現地に到着するとあらビックリ!SOMPO美術館が生まれ変わっているではありませんか。調べてみたら2020年5月に新美術館棟に移転、開館していたそうです!

新しい美術館はエントランスからワクワクする造り。館内も当たり前ですがキレイでとても見やすかったです。

帰宅後、新しいSOMPO美術館のことが気になり、ウェブサイトを見てみました。すると「教育普及」という項目を発見!そこには、高校生以下の観覧料は無料、学校行事の場合引率の先生は全員無料、子供たちが本物のアートに触れる機会を応援していることが解りました。

更に、青少年向けのワークショップの開催、地域の小中学校を対象に「対話による美術鑑賞教育」を行っていることも知りました!素晴らしいですね。

まだ展示期間中ですので、気になったという方はぜひSOMPO美術館へ!

以上、川瀬巴水展の「はじめまして」でした。
「また会いましたね」は次の機会に書きたいと思います。





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