こんなときだからお粥を食べよう 後編
執筆/青江覚峰 (浄土真宗東本願寺派 湯島山緑泉寺住職)
前回、「お粥を食べるとこんないいことがあるんですよ」というお話を紹介しました。今回は、そんなお粥を実際につくってみるレシピをお届けします。
今回お伝えするお粥は、もってり白粥、ごま塩さらっときのこ粥の2種類です。お粥と言うと、汁気のあるさらっとしたものと、汁気がなくもったりとしているものがありますが、これは水分量や、水から炊くかお湯から炊くかで変わってきます。基本的には、水分を多めに、かつ沸騰したお湯からお米を入れるとさらっとしたお粥に、少なめの水に冷たい状態から米を入れればもったりとしたお粥になります。
お寺では実によくお粥をつくります。お寺によっては毎朝お粥で始まるところもあったり、もの日(催事)のときに小豆粥などとしてお配りすることもあります。また、古くは災害の後でお寺をシェルターとして避難してきた方々に炊き出しとして出したこともあったそうです。
今日はそんなお寺にも伝わる2つのレシピをご紹介します。
①もったり白粥とごま塩
【材料 (2人分)】
■ 白粥
米 1/2合
水 700㏄
塩 少々
1 米を研ぎ、水と一緒に鍋に入れ、塩を加えて中火にかける。沸騰したら弱火にし、時々木べらで鍋底をこすり焦げつかないようにする
2 30分程度煮込み、米が柔らかくなったら器に盛らる
■ ごま塩(お粥を炊いている間につくりましょう)
ごま小さじ1
塩適量
ごまをフライパンに入れ、中火にかける。「パチパチ」という音が4-5回聞こえたら火を止め、すり鉢に入れて塩と合わせてする。このとき、力を入れ過ぎないように気をつけるとさらさらのごま塩になります。塩は少しずつ入れ、塩気の濃さを確認しながら味をととのえましょう。
②さらっときのこ粥
【材料 (2人分)】
米 1/2合
水 900㏄
舞茸 40g
しいたけ 2個(40g程度)
しめじ 40g
醤油 大さじ1/2
みりん 大さじ1
酒 大さじ1
塩 少々
1. 鍋に水を入れて沸騰させ、といだ米と塩を入れ、弱火にする。時々木べらで鍋底をこすり焦げつかないようにする
2. きのこをすべてみじん切りにし、みりん、酒とともに1に加える。
3. 30分程度煮込み、米が柔らかくなったら醤油を加え、さっとかき混ぜてから好みで塩を加えて味をととのえ、器に盛る。好みで刻んだ大葉などをのせる。
自宅で過ごす時間が長くなったこの時期、ぜひお粥を作って「体にいいこと」を始めてください。
青江覚峰 (浄土真宗東本願寺派 湯島山緑泉寺住職)
1977年東京生まれ。米国カリフォルニア州立大学にてMBA取得。料理僧として料理、食育に取り組む。ブラインドレストラン「暗闇ごはん」代表。超宗派の僧侶によるウェブサイト「彼岸寺」創設メンバー。ユニット「料理僧三人衆」の一人として講演会「ダライ・ラマ法王と若手宗教者100人の対話」などで料理をふるまう。著書に『お寺ごはん』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『ほとけごはん』(中公新書ラクレ)、『お寺のおいしい精進ごはん』(宝島社)など。
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