財布を持たないというご提案④

お財布なし生活7日目

財布を失ってからちょうど1週間。
前日の、財布をなくすことなんかよりも何倍もつらい出来事を引きずっていた私は推しにすがる。
推しと同じ空間で過ごすことで、心の治癒を目指すことにした。
ディアステはお作法が難しく得意ではないのだが、そんなことは言ってられない。
(意訳:ホスト部買い増しした)

この日前後でクレジットカード、デビットカードなど続々と再発行のカードが届くのだが、私が現金がなくて一番困るのは、夢眠書店に行けないことだ。

夢眠書店の支払方法は、

  • 現金

  • せたがやPay

の二択のみ。
しかもせたがやPayは現金をコンビニATMに入金することでしかチャージできない。
詰んだ。
日曜日に行きたかったけど、諦めることとなった。

お財布なし生活8日目

土曜日になった。
夢眠書店に行けないと騒いでいる場合ではなかった。
私は月曜日に新宿に行かねばならないのだ。
そして新宿と往復の電車賃だけでなく、現地でのワンドリンクを交通系ICカードで支払をせねばならない。
残金は明らかに足りない。

先日母から送られてきたセブンの商品券のお釣りでなんとか現金を捻出しようと、5枚の商品券を5箇所のセブンイレブンで現金に替えた。3~4千円ほどの現金が手元に出来たときは安堵した。

しかしこの日私は貴重な現金と分かりながら、推しからのマルシェのお返事をプリントアウトするために現金500円程消費した。(過去分も含め)
なぜ、我慢できなかったのか?
それが分かれば苦労しないのだった。

そして、この生活のなかで最も驚いたのはこの時だった。

生きていて、目の前で人が財布をまるごと落とすなんてなかなかない。(私は落としたが)
自分の苦い経験が私の反応速度を高めた。
あのかわいい女子高生は急に肩を叩かれびっくりしていたが、お礼も言ってくれた。
彼女が涙を流す運命を変えることが出来たのなら、この一連の出来事には意味があったのだろう。

財布を持たないというご提案

さて、タイトルに戻るが、皆さんもどうでしょう。
財布を一度失ってみるというのはいかがでしょうか。

精神が研ぎ澄まされる感覚
自分が本当に欲しいものや大切なものにピントが合う感覚
守るべきものに気づく感覚

いつもより、生きていることに感謝できる日々。

そんな感覚や日々をもし、得られるとしたら…
貴方は私のように財布を持たないという選択をするだろうか。
(いや、するはずがない。)

私がこの生活を通して本当に伝えたかったことは、

  • 使わない金目のものや身分証は持ち歩くな

  • すべて一ヶ所にまとめておくな

  • 家のなかに少しでもいいから現金を置いとけ

  • そもそもバッグとコートの間をすり抜ける財布ってなんやねん

というライフハック(?)です。
くれぐれもお気をつけください。

おまけ

お金を使う喜びに飢えた私(=現金を持たない私)は、お財布なし生活10日目の新宿での夜におたく友達と飲むことに。
サイゼがお得すぎて、マグナムがでかすぎたことで割り勘するまでもない会計だったので私がカードで支払うことを申し出た。
お金を使う喜びを、この肌で感じたかったのだろう。

現金は大切だからと皆が言ってくれたが、私のわがままで支払わせてもらうことに。
わがままを聞いてくれて嬉しかったのと、一連の騒動を一緒に笑ってもらえたことは本当にありがたい思いだった。
改めて末長くよろしくお願いします。

今後について

日本で、落とした財布が後日戻ってくる確率は60%と言われている。
しかしいまだに私の財布は出てこないので、そろそろ諦めて身分証も再発行しようと思っている。
失ったものは大きかったが、久々にnoteを更新するきっかけになったことに本当に感謝している。

万が一後日現金も含んで出てくるなんていう奇跡があったのなら、私は豪遊する。

おわり

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?