初めて告白をした日の話

プロローグ

心臓の音が体中に響く。

何度も何度も深呼吸をする。

笑顔がひきつる。

声と手が震える。

でも、伝えるしかない。

これからも、あい続けたいと。

そう思ってるの私だけかな。

伝えたらどう思うかな。

怖いな。

でも、伝えなきゃ。

だって、やっぱり好きだもん。

よし、覚悟は決まった。

プレゼントを贈るように、あなたに伝えるよ。

せっかくだから　会いたい

2020年12月12日は、告白する日で、待ち合わせの日。

でも、あなたの前に、私はいない。

本当は直接会いたかったし、お礼を言いたかったし、これからの話を朝まで語ってもいいなあ、なんて思ってた。

だけど、実際は目に見えない恐怖がどんどん大きくなっていって、不安な気持ちも大きくなって。直接会うのは難しいだろうな、と悲しくなった。

そんなとき、私に転機が訪れた。

それは、待ち合わせの1か月前にオンラインで話したとき。

これまでに感じたことのない安心感があって。とても心温まる優しい時間を一緒に過ごした。

今までは、画面越しでも緊張しっぱなしで、何を話したかもあんまり覚えてないくらいだったのに。

そのときは、自分のことをさらけ出したり、逆にあなたの赤裸々な気持ちを聴けたり、とても贅沢な時間だった。

だから、直接会わなくても、この気持ちは伝えられる気がするって思ったんだ。

会えないけど　会っている

私たちはこれまで半年間、オンライン上でコミュニケーションをとってきた。SNSで見かけたらいいね！しちゃったり。ZOOMで飲み会したり。

noteでもたくさんの気持ちに触れてきた。嬉しい気持ちだけじゃなくて、苦しくて悲しい過去も、一緒に乗り越えてきた。

最近では、Discordっていうチャットと通話ができるアプリを使って、夜な夜なラジオ番組やったりしてさ。あなたと一緒に過ごす時間がどんどん居心地よくなっていったんだよね。

会わずして会ってきたという感覚。

私とあなたは、きっと2020年でしか、会えなかったと思う。

こんな出会い方もあるって、知らなかった。

宮崎にいながら、あなたに会うことができて嬉しかった。本当に。

でも...、

でも、私には、覚悟が全然足りていなかった。

あなたと話したいって、言えなかった。

あなたを知りたいって、言えなかった。

もっともっと、早くからあなたに近づく努力をしていたら、未来はもっと変わっていたのかな。

そんなの悔しい。このままじゃ終われない。

もし、チャンスがあるなら、あの時に戻れるなら、リベンジをさせてほしい。

あい続けたい

会う、だけじゃなくて、あなたの好きな人やモノや場所にめぐり逢えたり、SNSで愛を贈り合う関係を続けたい。

もしも、最初からこうやって言えていたら、なんて未来を考えちゃう。

だけどね、たぶん、今の私じゃなきゃ伝えられなかった、とも思うの。

あなたに出会えたように、私も、新しい私に出会い直したの。

こんなに素直な気持ち、昔の私じゃ言えなかった。

このメッセージは、半年前の私にも語りかけてくれている気がして。自分で自分が愛おしい。こんな気持ちになれるなんて思ってもみなかった。

あなたに出会って、私は変わった。

あなたのおかげだよ、本当にありがとう。

でも、こんなに好きなのにいつまでも会えないなんて悲しいじゃない？

だから、また待ち合わせしてもらえないかな？

自分の誕生日に待ち合わせしたいだなんて、おこがましいかな。

だって、誕生日にはさ、好きな人に会いたいじゃない？

先のこと過ぎて、想像できないかな。

でも、私たちは、半年前も一度、同じような約束をしたんだから、できないことはないと思うんだよね。

直接会って話したいことは、これからの半年間もずっと増えていくと思うの。

だから、どんなかたちでもいいから、あい続けてくれませんか？

私も、あなたのことをもっともっと知っていきたい。

そこに嘘はひとつもないから。

これからも、待ち合わせをし続けてくれないかな？

エピローグ

ZOOMで3分間の告白タイムはあっという間で。

約90人に見守られながら、人生初の告白。

どんなに練習しても不安で。

だけど、伝えたくて。

25人の告白者のトップバッターで、オンライン。

本当に緊張した。

すぐに返事をくれたあなた。

一緒に泣いてくれたあなた。

この告白で私を知ってくれたあなた。

受け取ってくれてありがとう。

私たちは、運命の出会いをした。

そんな出会いを作ってくれたのは、紛れもなく言葉の企画だ。

ありがとう、言葉の企画。

ありがとう、阿部広太郎さん。

ありがとう、あなた。

私　河野瑞紀は

これから先の未来も　あい続けることを誓います

そして

2020年12月12日