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「シン・仮面ライダー」を解剖する 太田啓之
庵野秀明監督は「日本人の自立」への課題を描いた/太田啓之(朝日新聞記者)
庵野秀明監督の「シン・仮面ライダー」を、心を震わせながら観た。「『シン・ゴジラ』『シン・ウルトラマン』ほどのヒットは見込めないのでは」との指摘もあるが、そんなことは僕にとってはどうでもよい。庵野監督の「仮面ライダー」という作品への凄まじいまでの愛情とリスペクトとこだわり、他者への絶望と他者へのつながりを激しく求める思いとの間に引き裂かれた自らの内面をぶちまけつつも、それを一般の人々が楽しめるエンターティンメントへと昇華しようとする強靱な意志が画面からひしひしと伝わってきたからだ。
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