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感染症と人間の自由 山本太郎

文・山本太郎(長崎大学熱帯医学研究所教授)

 国内で感染が確認されて3年、政府は新型コロナウイルス感染症を5類へ移行することを決定した。この3年間、「感染症とは何か?」「それに対して医療は何ができるのか?」といったことを、医師として、研究者として考えてきた。

 新型コロナウイルスがパンデミックを引き起こしたとき私たちが最も驚愕したのは、100年以上も前と変わらない「隔離」しか有効な対策がないという事実であった。各国は人々の行動を制限し、こぞって都市を封鎖。しかし感染拡大を止めることはできず、そうした対策に、多くの人が孤独に苛まれ、絶望した。

山本太郎教授

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