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秋元才加 “愛する決意”を教わる

文・秋元才加(俳優)

 思い返せば、図書館や図書室によくいる子供だった。無限の知識と知らない世界が広がっている気がして、とてもワクワクする。夏休みは、開館時間に合わせて図書館へ向かう。我が家にはエアコンが無い。毎日家に居る父親が、外で遊んで来いとうるさかった。涼しいし、本も読める。楽園だった。
 
 なぜ本を読み始めたのか。これは家庭環境が大きく影響しているように思う。物心ついた頃から定職に就かない父親は「勉強しないとお父さんのようになるぞ。沢山本を読んで学べ」と口酸っぱく言った。質問しても「お父さんはわからない。自分で調べろ」と言われる。外国人の母親には、相談したくても日本語を理解しているのか、いまいち怪しい。言い方は悪いが、父のようになりたくないという恐怖と、母に相談しても答えを貰うのは難しいと悟った小学生の私が救いを求めたのが、本だった。誰かに相談したい時や辛い時、私は本を読んだ。本は沢山のアドバイスやヒントをくれる。しかも、うるさくない。
 
 迷えるティーンエイジャーだった私は、17歳からAKB48というアイドルグループに加入することになる。

秋元才加氏(本人提供)

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