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AIに負けない読解力を 新井紀子

文・新井紀子(国立情報学研究所教授・同社会共有知研究センター長)

新井紀子氏

 近年、AI技術の発展が著しい。日常会話レベルだった機械翻訳が、論文執筆の「相棒」として活躍している。AIに無縁とされてきたアートの分野でも目を見張る進化を遂げている。歌人の俵万智氏を真似た歌を詠んで本人を驚かせたり、ドナルド・トランプ氏の肖像を、ゴッホ風、ピカソ風に描き分けたりする。

 コロナ禍をきっかけにDX(デジタルトランスフォーメーション)も加速。冷凍食品大手の食品工場では、画像認識を搭載したロボットが鶏肉の小骨を取り除き、空港のカウンター業務は大幅にロボット化された。

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