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Excelと補助金が盛り上がっていますね

TwitterでExcelがトレンド入りしていて、なんだろうと眺めてみたら、文化庁の行う文化芸術活動の継続支援事業で受けとれる補助金の、精算手続きがExcelのみになったことに由来してるんですね。

まぁなんというか、文句を言っている方の言い分も分かるし、あえて炎上するように書いている節もあるし、つられているようでつまらない気持ちもあるのですが、自分の中でも整理しておかなくてはと思うので、あえて記しておこうと思います。

これが民間団体の行う補助金事業なら話は分かりやすくて、補助金が欲しいなら、お金を出してくれるところのやり方に従って、ちゃんと精算までしましょう。民間同士ですから、欲しいなら従え、従いたくないなら欲しがるな。

実に分かりやすい。

問題は、文化庁の事業だということです。文化的な公共事業とも言えますし、日本の文化を守ろうという非常に公の性格を持った事業でもあります。そうなると、補助金が欲しければいうこと聞け、という態度ではよくありません。そもそもが、余計な関与は最低限にして、文化と認められるものについては積極的に支援していくという事業なのだと思います。

文化庁の該当ページを見ると、確かに注意書きとして、Excelが無理な場合は相談してくれとも読める文言があります。件の方は、たかだか20万円のために何度も問い合わせを云々と言ったことをツイートされてまして、これはもう議論の方向をミスリードしてしまうのでかなり失敗なツイートだと思います。「たかだか」というなら申請しなければ良いのにと言われておしまいです。文化芸術活動の内容によって補助金の上限金額が設定されていて、それが20万円なのですが、それが妥当かどうかはまた別のお話。

たかだかの件はあまり考えないことにして、文化庁がどこまで書類を受け取る守備範囲を広げるべきなのか、という点が私の注目点です。議論するならば、ここでしょう。

文化庁はExcelのみに固執しているようですが、これはいけませんね。一企業が営利目的で販売している製品を唯一の選択肢として提示し、問い合わせを受けても曲げないというのは悪手です。せめて、Excel形式のファイルであればOKと言っておけば、Excex互換の無料ソフトを使うことに正当性が得られます。現状ですと、互換ソフト利用のために却下される可能性を考えなくてはなりません。

元のお話だと精算のお話ですから、すでに補助金は受け取っているわけです。ですから、却下されても出しなおせば良いわけで、致命的ではないように思います。

事は精算のお話。文化庁としても書類をもらわないと困るでしょうから、相談すれば応じてくれるでしょう。こうしてくれ、とか、こうならないのか、という要望には答える権限はなくても、こうしてくれれば受け取れますよ、という提案をする事はできます。それに沿って書類を用意すれば良いのです。

補助金をもらってるんですから、責任は果たしましょう。今までは紙で良かったという話ではなく、世の中は変わっているのです。ついていかなければ補助金ももらえなくなります。だったら、ついていくしかないでしょう。ダウンロードしたExcelファイルに記入して送付するだけで20万円もらえるんなら、いくらでもやるという人が大半のはず。必死で20万円を求めているんですから。そういう人に補助金が回りますように。

デジタルこじらせおじさんから言わせてもらえば、こんなものテキストエディタで十分なんですよ。項目名に続けてカンマかタブを入れて内容を記入。改行して次の項目名を書いて、と。Excelに元の領収証データがちゃんとあるとして、それもコピペで持って来れます。

いわゆるCSVファイルというやつです。

国家公務員がわざわざ手仕事で報告フォームを作る必要なんかないんですよ。読み込んで一括処理するのも簡単だし。何かのソフトに読み込ませるとして、読み込む側の処理も簡単になります。

ですので、元のツイートが、「なんでExcelファイルなんか要求するんだ。CSVで受け取ってくれればOSの標準機能で足りるじゃないか。」となっていれば、私も賛成でした。

早くそういう世の中にならないかなぁ(絶対ならない)

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