見出し画像

お墓の生花に関する一考察

造花でも構わないんですけれど。

調べてみたら仏花と呼ぶんですね。知らなかった。

さて。お墓のお花。これが枯れているとお墓参りの頻度が少ないと周囲のお墓の人に思われてしまうために、頻繁に取り替えに行くなんて話も聞きます。信心からまめに取り替えるのであれば一向に構わないのですが、周囲の目の圧力からとなると、幸せを追求する仏教のあり方からはよろしくない。

まめに取り替えることが幸せに繋がるという布教をするのが我々僧侶の使命でありますが、その気持ちに至る道筋が苦しみに満ちていてはやはりそれは違うだろうと思います。

そんなこんなで、特に真夏などは一日二日でお花が枯れてしまうので、造花にしたらどうですか?と折に触れてご案内しているところですが、正太寺においてはもっと困った事態が発生します。

カラスのいたずら。

山を根城にする無数のカラスに鳶に。自然豊かな正太寺ですが、特にカラスはお墓のお花を抜いてしまいます。水を飲むためだと思っていたのですが、真夏でも抜いているので、もうこれはカラスにとっては遊びかなんかの一種になっているのでしょう。

カラスが相手では、どんな防衛策も無意味です。そこに何かがささっている以上、何としても引っこ抜くことでしょう。

そこでそろそろ、こんなアイデアをお伝えしようと考えています。

お参りしているその時だけお花を活けて、帰るときには抜いて持ち帰る。持ち帰ったお花の一部は長さを調整してお仏壇に活ける。巨大なお仏壇なら全部活けられるかもしれませんが、普通は一部になるでしょう。

残ったお花はまた別のところに飾って。飾ることまで考えてお花を選ぶのも良いですね。

一度お墓で活けたお花が自宅に飾られていたら、今まで以上にお墓を近くに感じられそうです。

花壺に何もなければ、さすがのカラスもそれを抜くことは出来ません。人類の勝利です。

普段、お墓に何のお花もないという状態を受け入れられるかが、実行するかどうかの肝になります。「無くても良いんですよ。お参りには来たんだし、お仏壇にお飾りするんだし。自信を持ってお持ち帰りください」と、そんなふうにお伝えしていこうかな。

お墓参りをしたら、幸せな気持ちになって欲しい。

お仏壇にお参りをしたら、幸せな気持ちのなって欲しい。

だから、幸せな気持ちを阻害するもので排除できるものは排除します。

何年かぶりのお墓参りであっても、そのことに後ろめたさを感じることなく、ただ幸せな気持ちになれるように。そう思えるように、ただしく布教をしていこうと思っております。

——————————

基本的に毎日noteを書いてます。
何か共感できる内容がありましたら、ぜひSNSでシェアしてください。喜びます。
はてなブログで毎日「書き続ける!住職の平常心日記」を書いてます。
Bloggerでブログ「もばいる坊主」も書いてます。趣味的な内容ですが、一度覗いてみてください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?