GoF見たよってやつ。(視聴一回目)

 GoF見た。情報解禁されてから待ち遠しかったけど、公開までは実際あっという間だった気がする。たぶん公開までテニプリのイベントが色々詰まってたからかもしれない。

 いや、GoFよかった。面白かった。何が面白かったって、全部。
 今回のストーリーのメインテーマって、やっぱり次への継承みたいな【先輩から後輩へと未来を託す】なのかなって思った。
 夏の大会も終わって世界大会も終わって、三年生は高校に進学するし、二年生は最上級生として部を引っ張っていく。そう言ったそれぞれの思いを胸に挑むのが今回の試合、と個人的に解釈した。

導入部分

 テニラビの前日譚で日吉が新部長として苦悩しつつも邁進していく姿が描かれていたけれど、やっぱりそれを見ておかないと冒頭の入りがものすごく弱いかなーって思った。いや、バラ風呂からの入りはめちゃくちゃインパクト強かったけど。
 今までのアニプリは青学が試合に臨むまで何話もかけて丁寧に描写して言ったけど、今回は冒頭たった数分でそこを描かなきゃならないから難しいだろうな、って思った。
 何より、まだ原作が終わっていないのに原作のその先を描くんだから、あまりにも細かくその辺描写しすぎたら原作でそこを味わう楽しみがなくなっちゃうし……すごく難しいね。

 氷帝はしっかり引き継ぎの様子が描かれていたけれど、立海はどうなんだろうって思った。まあ、部長がロブに定評のある玉川くんだからもちろん彼中心に進むだろうし、彼のキャラクターが定まっていない中立海で描写するのは難しいのかな?もしかしたら後編で描かれるかもしれないし、原作で描かれるかもしれないし。今はどうこう思うには尚早すぎるのかも。
 まあ、試合中の赤也を見るからにこれから部を引っ張っていく立場だって自覚はまだまだ薄いのかなーと思った。玉川くんメンタル弱そうな感じだったし……立海、来年大丈夫か?

 とかなんとか不安が多い導入部分だったけど、試合はめちゃんこ面白かった。

D2【向日・忍足 VS 丸井・玉川】

 関東D2と丸井・玉川ペア。まずここから予想外のオーダーだった。秘密兵器っぽい玉川くんなのにもうここで登場しちゃうの?って。
 で、ロブに定評があるだけあってめっちゃロブ打っていく。意外とロブのバリエーションも多い。だけど、ロブ一本で試合していくからあっさり攻略されていくんだよね。で、自信失くしてしまう玉川くん。そんな姿にちょっとイライラ?しているブン太が試合をしていくわけだけど、最後にはちゃんと玉川君のポテンシャルを引き出していくあたりやっぱりブン太は本当に後輩に対して熱いよなーって思った。
 試合途中、ジャッカルと赤也のやり取りがあったけど、ジャッカルだってもちろん試合に出たかった。だけど自分が試合に出て後輩に何か残せるかって考えた結果、今回はブン太とタブルスを組まなかったのかなーって思った。
 プラチナペアってどちらも本当に後輩の面倒見がいいんだよね。『立海列伝』でも、赤也の面倒をよく見ていたし。今回の選択は二人とも今後の立海、未来の立海テニス部を見据えてだったんだろうなって個人的には解釈した。
 もしそうだとしたら、その辺の描写がちょっと足りない気もして「んー」って感じだったけど、時間の制約が厳しいからしょうがないのかな。
 
 玉川くんも試合に出たとはいえまだまだ未知数だから、今後公式で色々とキャラクター掘り下げて展開されたらいいなーって思った。その前に、しい太くんっておったけどいつの間にかフェードアウトしちゃったし。彼も一応今後の立海を背負って立つ一人だから、忘れてあげないでください……。

 で、氷帝の方なんだけど安定のペアというか、お互いにない部分を補っていくバランスのいいペアだなーって改めて思った。
 途中、風雲少年跡部のアフターストーリーみたいのが挟まれていてちょっとびっくりしたし嬉しかった。侑士とがっくんが打ち解けたのって一年の時だったんだって初めて知った。がっくんの突っ走っていくまっすぐな部分が侑士と相性良くて打ち解けるのも早かったのかなーって。ほら、謙也くんもそういう部分あるけど、侑士と仲良くやってるじゃん?(隙あらば推し語り)
 で、侑士が色々と作戦を考えて試合を進めようとするけれど、がっくんとしては自分よりも高く飛ぶ玉川くんのロブを攻略したくて仕方ない。最初はその考えに難色を示したけど、やっぱり最後は二人の絆というか、ストライクガンダム発射して飛んでってぽかーんってなった。
 侑士があの構えをした瞬間「おい、まさか……なあ、おい……やるんじゃねぇんだろうな」って思ったけどやっぱりやっちゃって笑った。いや、全然笑いどころじゃないんだけど。全然笑いどころじゃないって本当にわかってるんだけど、侑士お前……東京の空気に染まらず大阪の笑い忘れてねえじゃねえかって。
 なんだろう、頭で勝ちにいかない感じ凄く熱くてよかったけど、そうじゃないんだよ……。いや、でも一周回ってそれが逆にいいというか。どう考えてもその場で考えついた技って感じで一発勝負なのにきちんと決まるあたり、二人の絆の深さを再認識させられたというか。もう何を見せられた試合なのか一瞬で分からなくなった。ぜひあの技に名前を付けて欲しいです。

 そんなこんなで終わったD2だけど、意外とド派手な技を繰り出さずちゃんと?テニスやってたので予想外でした。そして、作監さんによって変わる侑士の毛量。ブン太の風船ガムの透明度と一緒にぜひ注目して欲しいです。

D1【真田・柳 VS 鳳・樺地】

 この試合、思ったより薄くない?せっかくの真田・柳ペアなのにすごく雑だったって言うか。見終わって色々考えたんだけど、この試合ってたぶん次のS3への布石なのかなって。
 それにしてもちょためっちゃ成長してるじゃん。今までは宍戸さんについて行って試合に挑んでいたのに、今回は司令塔として上手く樺地と試合を進めていた。豆腐メンタルとか言われていたけれど、試合を冷静に見つめることができて、ちゃんと成長したんだなって感じた。
 そして最後跡部にタオル投げられ、涙声になる樺地で私も泣いた。今度は樺地が後輩を引っ張っていく立場になるから、樺地も色々と込み上げるものがあったんだろうなーって。

 感想があっさりなっちゃったけど、あまりにもこの試合に割かれた時間が少なすぎてちょっとあっけにとられた。こってり濃厚豚骨スープかと思ってたのにすごくあっさりだった……みたいな。

S3【宍戸 VS 柳生】

 前編で一番熱い試合だった。いや、めっちゃよかった。お互いダブルスで全国に挑んだのにシングルスに出るって、どういう戦略よって。
 宍戸さんは元々シングルだったと思うけど、柳生くん、あなたシングルスもいけるのですか?!
 柳生の屈折したレーザービーム、一見地味だけど相当ち密な計算の上で放たれた技だから結構すごくない?スピードは落とさざるを得ないけど、宍戸が追えない方向にバウンドする。あれをペテン技として片付けるのはもったいなくないですか?それでも、仁王が戦う姿を見て柳生が感化されたってのは熱かった。「仁王くん、あなたという人は……」ってやれやれする柳生だけど、やっぱり仁王との間に結ばれた友情は絶対なんだなって思った。えー、中学三年生でそんな友情を結べるってすごいよ。宝物だよ。

 で、宍戸さん。がむしゃらなテニスを見せるって言ったけど全然柳生のレーザービーム攻略できなくていら立つ。そんなときに跡部が宍戸を煽るんだけど、一見むかつくようなセリフでもちゃんと今までの宍戸を見てはなった一言なんだなって思うと、やっぱり跡部景吾という存在は唯一無二だなって思った。
 今までは鳳とのペアで試合に挑んできたけれど、卒業したらそれぞれが新しい場所、立場としてテニスを続けていかなければならない。高校でテニスをしても、今までのように後ろについてくれる鳳はいない。それを跡部は教えてくれた。
 そして再び奮起して柳生のレーザーに食らいつく宍戸。いやー、この展開本当に熱すぎた。そして最後宍戸と共に雄たけびを上げるちょたの姿にまた泣きそうになった。
 D1で今までと違うちょたの姿を見て、S3では一人でくらいついて行く試合を宍戸が見せてくれた。それぞれがそれぞれの未来に向かって歩いているんだなーって感じた。

 ただ試合をするだけではなく、友情や後輩との絆、未来……いろんなものが詰め込まれたS3は本当にいい試合だった。
 エースをねらえ!では「コートではだれでも ひとり ひとりきり」と歌っていたけれど、ちゃんとコートの向こうにも仲間はいて共に戦ってくれる。決して孤独なスポーツではないんだなって思った。
 前編最後にふさわしい素晴らしい試合でした。ありがとう、本当にありがとう。

前編を見終わって

 とにかく面白かったけれど、いかんせん時間が足りなかった。冒頭部分もすごくあっさりしていたし、試合時間も結構ムラがあって肝心な部分まで描写する余裕がないように感じた。そういった部分は見た人の解釈に大きくゆだねられるのかな。まあ、OVAシリーズとしての展開じゃないから仕方ないけれど。
 今までのアニメシリーズやOVAシリーズではそれぞれの試合に最低一話は割かれていた。でも、今回は約50分の中で冒頭と三試合を見せなければならない。単純計算で約12分。そんな短い時間で詰め込むには非常にもったいない内容だなーと感じた。

 とはいえ、まだ前編。後編ではどうなるのかまだまだ楽しみが続くし、前編だけですべてを決めるのはもったいないな、と感じた。

 ってかさ、仁王はどうした。マジでいないんだけど。エンドロールのクレジットにも……ますんいた?エンディングでしか仁王の声聴けてないじゃん……。どうか後編ではたくさん喋ってほしい。元気な姿を見せて欲しい。

 後編は四月だね。まだ先だねー。
 とりあえず五日間は見放題だから、しっかり目に焼き付けて咀嚼して飲み込んで、四月までU-NEXTのアカウントは冬眠させるかな。
 流石に月額2,000円払って5日間の視聴に1,000円払うのは割高な気がする。映画館では大きなスクリーンで贅沢な音響で楽しめるけれど、ネット配信ってそれぞれの環境に左右されるからちょっとなーって。すごいオーディオ設備を備えたシアタールーム持ってる人なら思う存分楽しめるけれど、スマホの小さい画面で見るにはやっぱり相当強気な値段設定な気がする。
 まあ、いずれ円盤化されるだろうしそれを楽しみにするかな。今回の反響や売り上げで今後の展開も変わってくるだろうし。私はねえ、試合する謙也くんを見たいわけですよ!!(隙あらば推し語り)もうね、部の勝利のために試合を譲る姿を見たくない!思いっ切りコートで走り回ってほしい!!鍛えられたバランスもしっかり見せつけて欲しい!!

 とはいえ、アニメから20年たってもまだまだ活気あるコンテンツだと知れて嬉しかった。映画も控えているしね、全然楽しみしかないコンテンツですよ。
 息とお金が続く限り、これからもテニスの王子様と共に時を駆け抜けていこうと思います。
 本当に素敵な作品をありがとうございました!

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