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アピュータ村の物語

2011年東北大震災を機に自分が出来る事を考え、対立を協働へのアプローチとしてボースサイドアプローチを伝えた。

2012年そもそも激しい対立を協働へと言ってもなかなかわかりづらい事もあり、国際協働と世界平和にむけて物語を書いた。

「アピュータ村の物語」

1000年以上に及ぶ壮大なストーリーで未完成です。

それを完成したい。

Noteにも上げるが、どうも慣れていないのでまずは、1/4くらいをこちらで、読んでいただければ嬉しいです。

「アピュータ村の物語」(シーズン1)4の1

1200年頃、大西洋にトヌーカという孤島があり、そこにはアピュータという村がありました。アピュータ村は、山の人、畑の人、海の人と呼ばれる部族があり、殆ど行き来もしておりませんでした。それぞれの部族は101人おりました。不思議なことに、誰かが亡くなる日には、赤ちゃんが生まれます。なので、記録に残っているかぎり、常に部族は101人なのです。

山の人は、羊を飼いミルクやチーズを作り、時々、量はごくわずかながら山菜採りをして暮らしていました。畑の人は、畑を耕し、野菜やお米を作って暮らしておりました。海の人は、海で魚をとって暮らしてました。それぞれのエリアは、幅50メートル、深さ2000メートルもありそうな深い深い亀裂で隔てられており、日常的に行き来するのは無理でした。そして言い伝えで、他の部族との交流は、血を見ると伝えられていて、余程のことがない限り、お互いに行き来はしておりませんでした。習わしで、満月の日には、山の部族は、山の幸を、海の部族は、海の幸を、畑の人は、畑の幸を、深い深い谷に気を付けながら命をかけて、他の2つの部族のところの入口まで届けました。ただ、絶対に他の部族とは会わないように、最新の注意を払って時間をずらすようになってました。

山の人は、いつも野菜に飢えてました。満月の日にもらう野菜は、せいぜい数日程度の量です。ただ、急斜面ばかりで、畑になりそうな場所もとっても限られた地形です。でも、何世代も野菜作りを試したのですが、どんなにやってもまったく実らなかったのです。部族の⾧があるとき不思議な夢を見ました。カラスの後をついていくと、1カーカー(約100㎣)の広さの平地が突然開け、カラスが、そこにどこからかもって来た種を植えました。そうすると瞬く間に作物が実りました。翌朝起きると、なんと外でカラスがまっているではないですか。夢のお告げはほんとだったんだ。そして、カラスの案内の通り、平地が開け、そこで

カラスは飛んでいき、いろいろなところからとってきたと思われる種を、ばらまいていきました。⾧は、部族の者を起こして、一緒に、種がしっかり土に埋まるよう夜を徹して作業しました。そして、小川から水を汲み、たい肥をかけて、祈り心で何日も何日も交代で見守りました。何日経っても芽もでない状況が続き、やっぱりだめなんだと、悲壮感が部族に広がりました。でも、⾧はあきらめませんでした。そして、144日目に急に、作物がなったのです。それも芽がでて、大きな大きなキャベツが実るまでの時間は、たった30分くらいでした。何が植えられたのかは、実がなってはじめてしりました。144日目の夕刻には、大きな大きなキャベツ、大きな大きなにんじん、大きな大きなじゃがいも、大きな大きな大豆、大きな大きなメロン、大きな大きな大根、大きな大きなとうもろこしがたわわに実り所狭しとなってました。同じことが、海の⾧にも起きてました。海にもぐって、そして亀のあとをついていく夢でした。翌朝起きて、海に潜ると、しばらくして亀が寄り添ってきました。海面に出た途端、⾧は、ちょっした拍子で亀の甲羅に乗ってしまいました。そうすると、亀は沈み、勢いよく泳ぎ始めました、あまりにも早く、⾧は必死につかまりながら、気づいてみると、洞窟のようなところの入口にさしかかってました。入口から少しすると丘となっていて、平地が開けてました。そして、カラスがいました。カラスは、いろいろな種をばらまきました。そして、後は山の人に起こったことと同じことが起こり、いつも野菜に困らない部族となりました。

山の人、畑の人は、いつも海の幸に飢えてました。満月の日に海の人からもらうのは、数日しか持ちません。部族の領土のどこを探しても、漁ができるところなどなく、海へ面しているところは、断崖絶壁でした。そして湖も、沼もありません。そしてある時、夢を見ました。

夢で犬が掘っているところを掘りなさいという夢でしした。朝起きてみると、見たことのない犬が待ってました。そして、⾧がでると猛スピードでかけていきました。⾧は見失わないように必死で走っていきました。そして、もう心臓が限界ということで、犬も止まり、そして掘り始めました。⾧は部族総出で、144日もかけて、お告げの通り半径100メートル、深さ3メートルの穴を掘りました。そうすると、地下から水が湧いてきて、あっという間に小さな湖ができました。そして地下から、無数の稚魚がでてきました。そして、稚魚は、その日の夕方には成魚となりました。そして、山の人も、畑の人も、魚には困らないようにな

りました。

海の人、畑の人は、ミルク、バター、チーズやキノコなど山菜に飢えていました。満月の日に山の人からもらうのは、数日しか持ちません。⾧は、ある時、夢を見ました。サルに従い、そこで飼いなさいというお告げでした。朝起きるとサルがまってました。サルは木から木にわたり、ジャングルの奥にいきました。珍しいサルで頭としっぽがゴールドに光るので、遠くに行っても、光が当たると、サルがいるところだけが輝くの、そこに駆け付けました。そして、そんな駆け足で1時間くらいいったところに、平地が開け、そこには、見たことのない動物4頭おりました。その動物は、ヤギよりは少し大きく、ヤッキーと名付けました。⾧がつくと、すぐに小ヤッキーが3頭生まれました。そして、すぐに3頭が母ヤッキーの乳を吸ってました。翌朝、3頭がたっぷり乳を吸ったあとに、⾧は、母ヤッキーの乳を絞ると、ミルクが溢れるようにでてきました。母ヤッキーは、まったく嫌がることはなかったです。そして、⾧が疲れて寝ていると翌朝に別の母ヤッキーからもう3頭生まれました。⾧は、昨日と同じように母ヤッキーのおっぱいを絞りました。また、たくさんのミルクがでてきました。

こうして、山の人、畑の人、海の人は、お互いにまったく頼ることなく、自給自足で暮らせるようになりました。それから100年ほど経ちました。平和に暮らしていたアピュータ村の人々に、大嵐と大津波が約1か月間襲いかかりました。そして、治まったときには、殆どの村人はなくなってました。そして、山の人は一人、アルーカーという15歳の青年、海の人は、ファラーカーという13歳の青年、畑の人は、デラーサという14歳の少女だけが残りました。303人いたアピュータ村は、いきなり3 人の村となりました。もちろん、船も壊れ、それぞれの畑は壊滅し、湖も、形をとどめなくなってました。

100 年も交流がなかったので、別の部族がいることも知らず、それぞれが、一人だけ取り残されたと途方にくれてました。海の人、ファラーカーは、父親の手伝いをしていたので漁は少しできましたが、畑はやったことはなかったです。洞窟にある畑は、壊滅状態でしたが、384日をかけて元の畑に近くまで修復しました。そして、わからないことばかで、失敗ばかりでしたが、397日目に、芽生え、その日にわずかな野菜がなりました。海の人、ファラーカーは、魚は慣れたもので、自分の食べる量以上の収穫を得れるようになりました。でも、野菜は、非常に労力かけても殆どが失敗に終わりました。常に野菜が足りない状況でし

た。また、バターやチーズですが、ヤッキーは、小ヤッキーは亡くなり、残った2頭のうち1 頭の母ヤッキーは殆ど乳がでなくなってしまいました。山の人、アルーカー、畑の人、デラーサも、わずかな魚を必死で探して、10 日に一度、やっと魚にありつける状態で、バターやチーズは、海の人、ファラーカー同様、苦労しても、口にすることができない状況でした。山の人は、必死で働き、羊を増やしていきました。そして、山菜も徐々に結構収穫できるようになりました。デラーサも、畑をうまく修復し、397日頃には、すべての種類の作物がなる畑となり、一人では食べきれない野菜を収穫してました。3人は毎晩夜になると、一人という孤独感を味わいました。楽しかった、父母、そして祖父母、妹たち、そして友達との思いで、それを思い出しながら毎晩泣いてました。そして3人は、ある夜、夢でお告げをききました。満月の日に命をかけて、亀裂を渡りなさいとのお告げでした。あっちは、絶対行くなと言われつづけていたので、お告げに従うきはありませんでした。でも、満月の前日に、食べ物すべてもって、亀裂を渡ると、懐かしい兄弟に会えるとのお告げでした。迷ったあげく、満月の日に、亀裂に向かいました。

3人は示し合わせたように亀裂のところに向かいました。そうすると、人はいないと思っていた亀裂の向こうに人がいることがわかりました。そのときの感動ははかりしれないものがありました。そして亀裂に気を付けて気を付けて、2人は山の人の手招きで、山の人の入口について、お互いに顔を見合わせました。そして、3人は、あの嵐の日になくなった兄弟の生き写しが目の前にいて本当にびっくりしました。近くの小屋で、もってきた、野菜、山菜、チーズ、魚で、何日も語り合いました。もう本当に兄弟のような存在です。そして、⾧から聞いていた、交流すると血を見るという言い伝えはあるものの、この3人が争うことな

ど絶対にありえないとの思いから、毎日のように、語り合いました。海の人の小屋で、畑の人の小屋で、ときどきは、3 人で、何日も泊り、このアピュータ村の再生をどうするか語り合いつづけました。そして、いままでそれぞれが自給自足してた歴史を振り返りました。そして、昔の書物が見つかり、かつては、お互いに食べ物を、届け合っていたという事実をしりました。海の人、ファラーカーは、魚は、毎日、食べきれない量を獲れ、燻製にしたりしているが、野菜や乳製品作りで大変な思いをしても収穫は、殆どないに等しいこと、山の人、アルーカーも、チーズは、1 年分くらいあるが、野菜や魚は、殆ど口にしていないと言って

ました。畑の人、デラーサも、野菜は、大収穫で、ピクルスにしてもう2 年分くらい収穫なくても大丈夫なくらい蓄えているが、チーズも、魚も殆ど口にしていないということを語りました。そして、3人は気づいたのです、お互いに届け合えばよいということを。そのためには、行き来をもっと簡単にできるようにしないといけない、3人はわくわくしながら、いろいろなアイディアを出し合いました。そして、結論がでました。相互に頑丈なロープを橋渡して、それを使って行き来と物資の運搬をしようということになりました。でも、高低差があり、山から畑、そして海へは、楽だが、海から、畑、そして山へは、上がらないといけないので、どうしようかとなりました。確かに補助ロープを仕掛けて、反対側から引っ張れば上へあがることもできるが、それはでも大変だし、常に2人かかりでないと難しいなあとなりました。3人は、その晩は寝ました。そして夢で、リスに従いなさいと。翌朝、リスが待ってました。3人はリスの後をついていきました。そうすると、山の地域の奥に行きました、そうしたら、縦穴がみつかり、おりました。そして地上から30メートルくらい降りた

とことで、横穴が見つかりました。進んでみると、亀裂の側面にでました。足がすくみましたが、上を見ると、海の亀裂に大きな横穴があることがわかりました。そして海の亀裂の横穴近くをさんざんうろつくと、縦穴が見つかりました。そして海の亀裂の横穴から見ると、なんと、畑の亀裂の横穴が上にありました。3人は抱き合って喜びました。頑丈なロープは、山の人が山で登るのに使っているロープ、蔦を束ねたロープで、ロープを向こう側に渡すのは、海で銛を飛ばすのが得意な海の人が、ロープを固定する土台は、畑で土台作りになれているデラーサの担当となった。1 か月かけて、入念に、ロープ、補助ロープをかけ、そして縦穴まで行く道を整備していった。そして、3 人は、毎日、夕刻になるとどちらかの小屋に集まり、夕食を共にするようになった。海の人、ファラーカーは、海が荒れて漁にならないときは、いつも見切りをつけて、早々と山の人、畑の人を訪ねて、手伝っていた。山の人、畑の人も、海の人が豊漁のときは、いつも手伝いに出かけた。3人は、本当に仲が良かった。

そして時が過ぎ、海の人、山の人が、畑の人を異性として意識するようになった。海の人は、ファラーカーは、山の人、アルーカーが畑の人、デルーパと仲良く二人で談笑していると、嫉妬心がわいた。ただ、山の人は、海の人と畑の人が仲良くしても、微笑ましいと思い、ああ、二人はお似合いの恋人のようだと思い、嬉しくなった。ある時、ファラーカーは、兄のように慕っていたアルーカーに、勇気をだして、デルーパへの思いを伝えた。アルーカーから、自分を差し置いてなどと言われるかと思ったが、なんと全力で応援する、なんと嬉しい日だと伝えられた。ファラーカーの中にあったアルーカーへの嫉妬心は、消え、感激に泣き

崩れた。

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