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アバターを利用するユーザーの心理

 メタバースで必要なもの、それは自分の分身であるアバターです。今回はアバターを利用するユーザーの心理について考えていきましょう。

アバターを入手する

 自分の分身であるアバターは、メタバースのみならずSNS等でも利用する場合もあります。では、どこでどのようにアバターを入手するのでしょうか。アバターは、自分で作ることもある一方、NFT等をで購入することも可能です。
 NFTの大きな特徴は、「無限に発行されるわけではない」ということです。例えばThe SandboxのCare Bears(ケアベア)アバターは3060個と上限が決まっています。それ以上は発行されません。つまり3061個目はないのです。そしてそれぞれのアバターの顔・姿は異なります。
 アバターの発行数が3060個ということは、保有者は最大3060人となります。ですが、一人で複数保有する人もいるので、実際の保有者は減ります。

 アバターはNFTマーケットで販売されています。欲しい時には購入し、不要になったら売却するという仕組みです。
 NFTというのは唯一無二です。そのため購入したら自作の無料のアバターよりNFTを使いたくなるかもしれません。世界で他に同じものを持っている人はいないのですから、そういう心理になっても不思議ではないでしょう。

アバターを使う

 アバターは劣化したり、品質が落ちたりすることはありません。いつでも好きな時に好きなだけ利用することができます。
 ですが、アバターをたくさん持っていても、同時に全てのアバターを使うことはできません。メタバースに遊びに行く時に使うアバターは一つです。メタバースに行く前に、「今日はどのアバターで遊ぼうかな」と事前に考えなければなりません。

 どのアバターを利用する時も同じ心理ですが、利用しているアバターにより、メタバース上で近くに来るアバターは異なります。女性アバターで遊んでいると、近くに男性アバターがき来たということがありました。また、ケアベアのアバターで踊っていたら、ケアベアが来て一緒に踊ったこともありました。
 一方、同じアバターを持っている人を見ると「これはレアなアバターだ」と思ったり「この装飾品はいいな」と羨ましく思ったりすることもあります。同じものを持っているからこそ「これは」ということに気づくこともあるのでしょう。

アバターは外見で判断される

 「アバターは外見で判断されることがある」ということが、先日弊社で行ったアンケート調査より判明しました。

 私たちはリアルな生活で、友達が持っているものや着ているものを見て、付き合い方を変えることはありません。例えば、友達があなたの憧れのブランドのバッグをあなたより先に持っていたからといって、友達付き合いを変えることはないでしょう。「羨ましい」と思うことと、その友達の人物評価は別です。もちろん着ている服で対応を変えることもありません。
 ところが、アバターの場合、同じ人が操作しているとわかっていても外見が異なれば接し方を変えるという人が45%もいたのです。半分以下ではありますが、リアルな生活で変えないことから考えると多いと言えるのではないでしょうか。

 バーチャルな世界では、外見で判断される可能性が高いので、その対策を取る必要があるということがわかりました。

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