【メカ】放電器

2018年の初めに出たトコのコレを買った訳ですよ。
いまだ壊れる事なく使用できてます。

一部ノイズ入ってますがw

私は昔から電池種は変われど、大電流放電するアイテムは使用しておりました。

ではなぜそんな物が必要なのか?
リチウム系なのでガンガン追い充電で良いのでは?
小型充電器の1A程度の放電ではダメなのか?

今までの経験をベースに個人的見解を記載してみたいと思います。
(パワソの専門家が見たら鼻で笑われそうですけど)


■大電流放電の必要性

タミヤ系で使用する電池もほぼLi-Feに代わってきましたが、
Ni-Cd、Ni-MHの頃となんら変わらずこの必要性は変わらないと思っています。

「化学反応促進の為の活性化」

基本はコレだと思います。
ご存知の通り、電池は化学反応によって電気を取りだします。
物質が変化するときは、必ず熱の出入りがあります。
電池に関しては使い捨てカイロのような反応熱ではありませんが、放電による発熱で反応促進の為の下準備をする訳です。

低電流より大電流での放電の方が反応熱が大きく、より活性化できるはずです。


■大電流放電器の目的①

「寝てる電池を起こす」

一般の二次電池の説明書にこのように書かれてることがあります。

「長期間使用していないことにより電池内部の化学反応が低下し、使用時間が短くなる場合があります。これは一時的なもので数回充放電してやれば回復することがほとんどです。」

この状態を「電池が寝てる」と言います笑
大電流放電は叩き起こしてるイメージですかね。


■大電流放電器の目的②

「充電前のウォームアップ」

Ni-xx系電池の場合、充放電による温度勾配が激しいので、充電完了時の温度を上げ過ぎるといわゆる「熱ダレ」を起こします。
充電前~中の温度管理が重要となり、完了時に目標温度付近に仕上げます。
よって、直前のウォームアップとしての放電は不要です。(低温環境以外では)

対してLi-Feの場合、充放電による温度勾配はそれに比べてカナリ緩く(相関をまともに取った事はありませんが)、死ぬほど温度上がる事は無いので、イニシャルの温度を上げといてやっても熱ダレすることは無いので、活性化と温度は比例してると言って良いと思います。

余談ですが、結構無茶できる電池ですんで、Li-Fe導入当初は高A充電や、高終端電圧の充電がもてはやされました。
が、あまりに無茶するヤカラ続出で(Li-Feの場合熱ダレではなく、シュッと無言で死にます笑)今の出走前電圧7.3Vという規定が定着しました。
★★充電器以外での充電は保証外…というのもこの頃の名残り笑

■内部抵抗

電池内部に発生してるであろう(仮想)抵抗です。
使ったぶんだけ電圧が下がるという現象を計算するためのモデルです。

RCで言うと、電圧降下や充電容量に効いてきます。
最近はカスカスまで走行するようなレースは無いので、主に電圧(TOPスピードや再加速時のパンチ)ですね。

最近は充電時に内部抵抗が見れる充電器が多くなりましたので、電池が起きてるかどうか?レース向け電池の選別等の目安にはなります。
充電器やケーブル長やコネクターのコンタクト具合によって変りますが、タミヤLi-Feで20mΩ以下ぐらいがひとつの目安かと?

※環境・状態によって内部抵抗は変わりますのであくまで「目安」にして下さい。

ちゃんと電池の管理したいなら、環境条件を整えて、放電時の平均電圧・ピーク電圧・時間・容量 等のデータ吐き出して、エクセルで管理しランク付け…まで出来れば完璧です。
が、めっちゃ面倒くさいので、最近はもっぱら内部抵抗チラ見ぐらいです笑

データ取りに真剣に取り組んだのはワーチャン初出場と2回目の本戦前だけやと思います。


■いつ放電器を使うのか?

普段の練習では全く使いません笑
Ni-xx系電池は普段でも使用していましたが、Li-Feに関してはレース時にしか使用しません。
面倒ですし、普段使いなら走行する毎に起きて活性化しますし。

Ni-Cdはジワジワ2,3週間前から起こしてやる必要がありましたが、それに対してLi-Feは簡単で当日だけでOKです。
2,3ヵ月使ってない場合は、レ-ス日の一週間前に一発起こしてやれば安心かと。

では、私の使い方を少しご紹介。

・練習走行:電池起こし用
・予選・決勝:ウォーミングアップ用

起こしの時だけ深めに放電します。16~18A→6~8A→1A
ウォーミングアップ用は16~18Aだけ。(出走・充電時間次第で途中で止めるときも笑)

放電終端電圧は5.4Vで行ってます。(一般的には5.8Vぐらいが限界です)
電圧回復分も見込んでこの値にしてます。
深く1Aとかで抜く時は放電完了後に直ぐ充電するように注意して下さい。
(放置しないように。出走まで時間あるなら、ストレージ充電とかでとりあえず6V中盤まで回復させてから遊びに行って下さい笑)

なんか細かそうに見えますが、案外適当です。
上に挙げた2つの大電流放電器の目的が達成できれば良いのです。自分で適当に基準を決めれば良いと思います。


これまた余談ですが、ここ最近ですが室内会場で電池温度計測が入るレースがチョイチョイ出てきました。
さらにワーチャンでは基準電池が用意され、その温度以下でないと出走できないという、結構面倒な状況でした。
普通に充電するだけで超えてきますから、冷却時間も考慮しないといけないと言う笑

規定自体ももう少し改善の余地があると思いますが、有意な差が無ければこういった無い知恵絞る的なw取り組みも不要になってくるかもしれませんね。

■大電流放電できる機器

GD200 Discharger

現在は冒頭のツイート通り、30A放電できるこれを使用しています。

今年になって上位機種が発売されてます。
GD250 Discharger
まぁ35Aも要らんのですが、ヒューズが簡単に交換できるのと、USB接続でログが取れるのが良いかも。

実は私の使ってるGD200もUSBポートあってログ取れるのですがね。

ナイショですけど、これのOEMですw


●ファミコンみたいな大型充電器

最近よく見かけるのが 深センにある Junsi Electronic のコイツ。 

iCharger 4010DUO

とチョイ安い版のコイツ。

iCharger 406DUO

デュアルチャージャーで2系統を1本にまとめてMAX28A(20A)放電できます。
正直なぜこれがもてはやされてるのか良く分かってませんw

単に放電から充電がシーケンスに組めるから楽チンで使ってるのかなー?とか思っていましたが、色々スペック眺めてたら面白い項目見つけました。

このへんの詳細はまた後日「充電器」編で笑

●外部放電器

最近は筐体の小さい充放電器が増えました。
放電能力って大体筐体サイズに比例するんですよね。冷却能力とか抵抗器の大きさとか。
で、各社色々工夫しています。

・外部拡張放電

iChargerシリーズは大体装備してますね。
こんな外部抵抗をつないでやれば、放電のフルスケールを拡大できるようです。

上記の4010とか406とかに接続すると40A(!)で放電できるようになります。

元祖iChargerの106B+にも拡張放電機能がありますが、がんばってMAX7Aです。
通過電力を監視しないといけない関係か、外部放電でも筐体のサイズが小さいと限界があるみたいですねぇ。

・Regen放電

最近よく見かけるのが、親電源にPbやLiPoを使用して、放電電力を親に戻すタイプ。
Regenerative放電、回生放電とか呼ばれるやつです。
私が知ってるこの手のはしりはブラックホークですね。

通常3.5A程度が25A放電可能となります。

この方式だと筐体サイズに左右されないようですね。


■まとめ

・レース前ぐらい電池を活性化させて本来の能力を発揮させてみましょう。
・手間ですがw
・放電器を別にしとくと充電器選びに幅が出る
・つなぎ直さなきゃなりませんがw
・ファミコン持ってると速そうに見えて威嚇に使える(実際に速いパターン多し)

こんなとこですかね。
次回は私の使ってる充電器のお話でも(いつ?)


放電器Tはありませんが、夏本番なんで見て行ってやってください笑


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