Web検索能力向上[入門編]
Google検索に代表されるような検索エンジンをどう使ってますか。思ったよりも苦手な人がいそうなので書いてみます。
調べ始めてすぐに諦められて、「わかりません。教えてください」の術を使われたことが最近あったので…。
検索のコツ
簡単に言うと、つぎの2点です。
1. 検索ワードをひたすら入れ替えながら試す
2. 根気よく執念深く検索を続ける
それぞれ具体的に書いていきます。最後に、実際の検索をしていく例を挙げました。
(ここでは、検索ワードを拡張した機能、例えば「site:」「 link:」「-」などは対象外です。そういった高度な検索ができるなら、以降の話はたぶん知っていることだと思います。)
検索ワードの入れ替えよう
調べるときには、何か単語を入れていくと思います。その単語に適切なものを選んでいき、場合によっては入れ替えていく必要があります。
とにかく試行錯誤が大切です。いろいろと検索ワードに加えたり、新たに別の検索をしてみることです。検索結果のページを実際に見にいって、その中で関係のありそうな言葉を見つけ出します。ひたすら、検索ワードを入れ替えていってみます。
検索でよくあるのが、想像と全く違うものが表示されることです。いくつか異なる意味がある言葉の場合によく起きます。その場合には、「不要な意味が当てはまらず、必要な意味だけを補強するような単語」を追加します。
そうやっていっても、なかなか本題にたどり着けないことはよくあります。その場合には、それまでに見つかった情報(検索結果に表示されたサイトを見にいって得られたもの)をもとに、検索ワードを全く新しく考えて検索することも考えなければなりません。
根気よく頑張る
勘とか度胸とか根性とか頑張りとか、個人的には嫌いな言葉です。しかし、検索で一番必要なのは、実は根気かもしれません。親の敵かなにかのように追い詰める気迫が必要です。
込み入ったことを調べようとすると、一発で見つけられることはなかなかありません。その場合には、地道に検索ワードを変えていくしかないのです。どれくらい粘れるかで、どれくらい精度の高い情報にたどり着けるかが変わります。
とにかく少しでも関係ありそうだと思うページを見にいき、そこで使われている言葉を吟味し、少しでも関係ありそうだと思う言葉を使って検索していきます。
もしかすると、自分の知らない意味で使われている言葉もあるかもしれません。思い込みで無視せずに、そこにある言葉を検索に使ってみることが大切です。
そうやって見つけてみると、「実は簡単な検索ワードだった」ということもあります。
もう1つ重要なことは、検索結果を何ページ先までも確認することです。多くの人は1ページ目で諦めてしまうそうです。そうでなくても、ほとんどの人が2〜3ページで止めてしまうそうです。何百ページも見るのは現実的ではありませんが、数十ページ程度は確認する心意気が必要です。
ただし、どんなに頑張ってもろくな情報が見つからないこともあります。Webにない情報というのも、あるといえばあります。非常に特殊な場合ですが。
そのような場合には、Webで調べるのを諦めて図書館で本を探すとか、詳しい人に尋ねるとかの方法をとるしかありません。そのときに初めて、「わかりません。教えてください」の術が有効です。
検索の例
例えば、「パーカーの替え芯が使えるボールペンで、パーカー以外の海外ブランドのもの」を探していたとします。文具スキーな例でごめんなさい。
(パーカーはイギリスの筆記具メーカーです。パーカーのボールペンの替え芯は汎用性が高く、他のメーカーのペンでも使えることがあります。)
検索窓にそのまま、
パーカー
と入れると、フード付きの上着がたくさん出て来ます。失敗です。
気を取り直して、ボールペンのことだからと、次のように入力します。
パーカー ボールペン
パーカーのボールペンや、本家の parkerpen.com が表示されると思います。少し前進。
しかし、よく考えると今知りたいのはパーカーのペンではなくて、パーカーの替え芯が使えるペンがほしいのです。ということで、次のように入力しました。
パーカー ボールペン 替え芯
まあ、想像どおり、パーカーの替え芯が表示されます。画像も表示されるかもしれません。その画像を見ると、「パーカの替え芯はこんな形をしている」というのも分かります。便利な時代ですね。
知りたかったのは、替え芯が使える他のメーカーのペンでした。
パーカー ボールペン 替え芯 他のメーカー
2020年8月14日のGoogle検索の結果では、「リフィルアダプター」「リフィルの互換性」といったページが出て来ました。
(リフィルとは、替え芯を英語で言ったときのカタカナ表記です。リフィルアダプターはマニアックな話なので省略。)
ん? ちょっと気になる2つのページが見つかりました。
Q. 他社製のボールペン替え芯は使えますか?
A. ボールペン芯については互換性のあるものが多く、代表的なのが『パーカータイプ 』 。
パーカーのボールペン芯の形状でアウロラ、デルタ、ファーバーカステル、モンテグラッパ、パーカー、ペリカン、 ロットリング、スティピュラ、ビスコンティなどは互換性があります。
ボールペンには様々なリフィル(替え芯)の規格が存在しますが、その中でもパーカーをはじめ、海外ブランドに多いのが「パーカータイプリフィル」と呼ばれる規格の替え芯。
高級ペンブランドで名高い「パーカー・ペリカン・アウロラ」といったブランドでは、「パーカータイプリフィル」がボールペンのリフィルに採用されています。
そんな「パーカータイプリフィル」の正式な名称は「G2」型。
実はG2型は、多くの海外ブランドや日本ブランドの替え芯に採用されている規格で、発売しているブランドやメーカーによって「太さ・書き味・インクの出方」に少しずつ違いがあります。
パーカーの他に「アウロラ、デルタ、ファーバーカステル、モンテグラッパ、パーカー、ペリカン、 ロットリング、スティピュラ、ビスコンティなど」が使えるそうです。
また、日本のメーカーも対応しているものがあるようです。また、替え芯の名称は「パーカータイプ」と呼ばれていて、G2型が正式な名称だそうです。
アウロラ? デルタ? たぶんメーカーの名前でしょう。
こういったときに検索ワードを入れ替えます。候補としては次のようなものがあるでしょう。
(1) パーカータイプ アウロラ
(2) G2 アウロラ
(3) アウロラ ボールペン
(4) パーカータイプ ボールペン
ちなみに、(1)と(2)では、1ページ目にアウロラのペンそのものしか表示されませんでした。(3)は、アウロラのボールペンは見つけられましたが、全てのボールペンがパーカータイプなのか、一部だけなのかわかりませんね。実際のところ、G2型という言い方は詳しい人以外は使わないので、特に(2)は無謀な検索ワードでした。
じつは、(4)ではまさにG2型が入るボールペンの一覧が書かれたアフィリエイトページが表示されました。あとは、それぞれのペンを見ながら、好きなペンを見つければ良いですね。
今回は一例です。この例では、海外の文房具についてほとんどわからない人を想定しています。そんな人でも、検索ワードをいろいろと加えたり入れ替えたりしながら検索をしていくと求める情報にたどり着けたと思います。
今回は、情報にたどり着けてしまいましたが、最悪の場合は外国語のサイトを調べる必要があるかもしれません。私は英語しかわからないので、せめて英語で調べるところまでは腹を括ってやっています。
英語の場合は、日本語を英語にする必要があります。すでに、途中で「パーカー」はParkerという綴りだったこと、替え芯はrefillだったことがわかっています。その他にも、適当に辞書を使いながら調べていって、見つけたページで使われている単語で置き換えていくなどの作業が必要かもしれません。
まとめ
Web検索のコツは次の2点です。
1. 検索ワードをひたすら入れ替えながら試す
2. 根気よく執念深く検索を続ける
それでも見つからないことも特殊な話ならあります。そうなったときに初めて「わかりません。教えてください」の術を使いましょう。
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