見出し画像

神とお産と人の営みと…⑤

お腹の人にも都合がある。

お腹の人がたつみのりの所へやってきた。
その大きな理由の1つがたつみのりキャラバンが楽しそうだったから。

その他にもたつみのりは最初からお腹の人に意志があり、個人として受け入れる感覚だからやりたいことが多い自分はたつみのりのとこに行く!と決めたのもあるし、最初からどこまでも個人として尊重してくれるのが嬉しいからというのもある。

1番はお腹の中にいる時から話しかけたり、やり取りしてくれるから退屈しない♪

きっとお腹の人はみんな覚えて外に出てきそうな気がする。
もちろんマタニティブルーの時の私の言葉も葛藤も全部どこかで覚えてくるだろう。

私たちのいるこの世界は肉体があって、生きている存在だけの都合で進んでいく訳じゃない。
生まれてくる側にだって都合がある。
人は自分の都合の良いように物事が進むのを好むけれど、いつだって世界は自分がいて、相手がいて、その関係性の中で進んでいく。

お産だってその1つ。
(超センシティブなことでもあるので、下手なことは言わないけどね。)

だからこそ、私はお腹の人に1人の人間として誠実で在ろうと思うのだ。
生まれる前からも生まれた後に赤ん坊となっても、1つの完璧な個人として存在するのだから。

お腹の人は親友枠。

みのりんのお腹の中にいる時もお腹の人はちゃんと『聞いている』し『見ている』し、空気を通して『味わっている』。

そして、お腹の人とみのりんの関係性っていうのはなんていうか…幼馴染みとか親友とか、なんかそんな感じなのだ。

いつから…???笑

例えば、みのりんが春のお彼岸で貰ったパイナップルを捌いていた時の事である。
『あ、あわわわわ…!ちょっ、あわわわわ!』
お腹の人がお腹の中でハラハラしていた。

なんでお前がハラハラする。

『だ、だって! カニさん剥いてた時に指切ってたじゃん!!』

それはたつみのりがまだお腹の人の存在を知らなかった頃。
宮崎から急遽引っ越しすることになった時に貰い物のカニをカニ鍋にするために剥きに剥きまくっていたのだ。
その時にカニの甲羅で指を切ったというか、ちょっとえぐったことがある。

『しばらく痛そうだったじゃんか!』

お前よく覚えてんな、そんな事。
その時の視点を共有してみると私の後ろの頭の上から見ている。
まだ中身はお腹の中に入ってなかったんだろうな…。

その他にも私がネットの投稿を見て『う…』となった時に、なぜかお腹の人の方がハッスルハッスル!していることがある。

なぜお前がフンスフンス!してるんだ。

その時に思い起こされるのが、1番最初の『怖がりなお母さんを守るためにきた』だった。
そんな感じの時は…大人しく守られようと思う。

便秘解消物理療法!?

お腹の人との交流は楽しい。
交流すればするほどお腹の人は外に出てくるのが楽しみになっているようで。

『どうしてもお母さんが無理そうな時は6ヶ月くるいで帰ろうと思ってたけど、大丈夫そ~』
とか言っている。
『でもやっぱ帰りたいってなったら帰るけどね~』
なんても言っている。

うんうん、どっちでも好きな方にするといい。
生まれる都合くらい、生まれる方が付けたっていいと思う。
生まれた後はどうしたって自分の都合だけじゃ物事進まねーんだから(笑)

そんなお腹の人が朝からお腹の中でぐねぐね活発だったことがある。
みのりん、それで目覚めた。

『なんか元気すぎない?
どうしたんだ今日は…。』

ちょびっと痛いっていうか、ちょびっと気になるくらいのぐねぐね。
たっつんが触ると大人しくなるけど『はっ!いかんいかん!』と我に返ったようにまたぐねぐね。

いや、ちょっと…待て…こ、これは!!!!!
みのりんはまたトイレに駆け込んだ。

『最近ずっと便秘気味ですっきりしないって言ってたもんね!』

トイレから戻ってきて落ち着いたみのりんのお腹の中でお腹の人は一仕事終えました!みたいな感じ。
え……物理的に便秘解消させたん?

物理世界では物理が1番有効だと
ちゃんと分かっているようだ。

包丁持ってたら心配されたり、嫌な気持ちになってたら代わりに怒ってたり、体調面で苦しんでたら(手段はともかく)解消してくれたり…。
もしかして今から面倒みられて守られてない???

そういやそもそもお腹の人がいたからポリープ見つかったんだっけ。
神さまにお産指導を受けたり、自分の人生振り返ったり、お腹の人から今から面倒見られたり…やさぐれ妊婦の日々は今日もまたドタバタ続く。

この記事が参加している募集

#スキしてみて

525,302件

リアルな見えない世界の体験を綴ろうと思っています。自分が感じた感覚をそのままに。私の大切にしたい世界が伝わることを願って。見えない世界も大切にしたいと思う方はサポートしてくれると嬉しいです。