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【雑誌「ハルメク」の調査】敬老の日にお祝いされたいのはたった4割? 「〇〇扱いしないで!」をマーケティングに生かすには? ( 深読みマーケティングニュース)

電車でお年寄りに席を譲るときに、「自分から見たらお年寄りだけど、お年寄り扱いされることを嫌がる人もいるし、どうしようかな・・・」と迷うことはありませんか?自分の認識が、相手にとっては不快だったり違和感を感じるものである場合があります。「認知の違いはマーケティングにどのように影響するのか?」「そして、この影響をマーケティングに活用することはできるのか?」について考察してみたいと思います。

【引用記事】

(ときめく!シニア女性マーケ) 「おばあちゃん」「シニア」と呼ばないで 「敬老の日」には新たな商機
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO75598290Z00C21A9H93A00


【記事要約】

・シンクタンク「生きかた上手研究所」では、50~80代女性のニーズを探ってる。7月末~8月初頭に50~84歳女性300人に敬老の日に関するアンケートを実施した。
・「敬老の日にお祝いされたいと思いますか」と聞いたところ、「お祝いされたい」が18.3%、「どちらともいえない」が41.7%、「お祝いされたくない」が40.0%という結果。この祝日が盛り上がらない理由を「お祝いされたくない」「どちらともいえない」と245人が回答した。
・理由としては以下の通り。
1位「祝われる年齢ではないと思うから」(36.3%)
2位「老人扱いされているように感じるから」(27.8%)
3位「敬老の日を祝う習慣がないから」(25.3%)
4位「親世代が健在で、むしろ祝う側だと思うから」(22.9%)
・「おばあちゃん」「シニア」という呼称もについても捉え方が人によって異なる。いくつになっても女性は「年寄り」にはなりたくないし、「高齢者」と見られることに抵抗がある。
・ハルメクでは、読者に「シニア」という言葉は用いず、「ハルメク世代」と呼んでいる。

【ポイント】

・アンケート対象者300人の年齢構成が分からないのでなんとも言えないが、ある年齢以上を「シルバー」「シニア」「お年寄り」とカテゴリーすることが、対象者にとって抵抗感を感じさせる可能性が示唆された。
・たとえば、70歳の人であっても、95歳の自分の親の介護をしていて、自分は健康でアクティブに活動していたら、「お年寄り」と扱われたくない場合もある。
・他にも、貧困家庭向けサービスなどがあっても、そのサービスを利用すること(あるいは利用していることを周囲に知られること)は、自分たちを「貧困家庭」と自己認定することになり、精神的に受け入れられないというケースがある。
・このように、社会からは「〇〇」とカテゴライズされる人が、そのカテゴライズに違和感や嫌悪感を感じるのであれば、そのようなカテゴライズを見直し、当人が素直に受け入れられるカテゴライズをしてあげると、受け入れてもらいやすい。

【問いかけ】

・あなたのお客様は、どのようなカテゴリーの方ですか?
(例えば、子供、お年寄り、独身の方、一人暮らしの方、中小企業経営者などなど)
・お客様ご自身は、社会からそのようにカテゴライズされることに違和感や抵抗感を感じませんか?あるいは、「もっとこのように見られたい」という理想のセルフイメージはありますか?
・ネガティブなカテゴライズを見直し、ポジティブなセルフイメージを持ってもらうために、お客様のカテゴライズの仕方を変えるとしたら、お客様のことをどのように呼べばいいでしょうか?
(例:〜〜世代、〜〜層、〜〜グループ、〜〜男子、〜〜女子、〜〜オヤジなど)

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