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【役割はセールスからエデュケーションへ】 お客様がスタッフに求めている役目を果たそう

カナダ初のヨガウェアブランド「ルルレモン」が好調ですが、その要因は商品力だけではなく、接客スタッフの力も大きい様子。と言っても、接客のうまさやセールス力ではなく、その「あり方」にポイントがあるようです。これからの接客のあり方、セールスのあり方について考えます。


【引用記事】

Re店舗 「集う理由」をつくれ 「すること」提案強さの条件 接客はデジタル×人の力

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO78775370U1A221C2H11A00/


【記事要約】

・リアルの店舗の価値とは何か、再び考えるときがやってきている。コロナ下でネット通販の利用はさらに増え、これまでのように単純に商品を並べて売るだけの店に、消費者はもはや魅力を感じなくなってきた。新たな時代では「モノ」に加えて「すること」「感じること」の提供が求められている。リアル・デジタルの双方の力を生かした接客力も重要だ。

・カナダのルルレモン・アスレティカがアパレル業界の地図を塗り替えようとしている。2021年1月期の売上高は44億ドル(約5000億円)ほどだが、時価総額はスウェーデンのヘネス・アンド・マウリッツ(H&M)を上回る。

・1998年創業のヨガウエアブランドで伸縮性の高い機能性素材が強み。アウターやワンピースなど日常シーンで使える商品も豊富だ。メンズ向け「ABCパンツ」の日本での価格は1万6800円と、低価格を武器にしているわけではない。

・その強さは、ウエアを単純に売るだけでなくヨガやフィットネスなどの「すること」を提案していることにある。「エデュケーター」と呼ばれる店員は、自身もフィットネス愛好家で、商品だけでなくヨガやフィットネスに関する情報も教えてくれる。

・現在、日本では毎週土曜朝に無料で参加できるオンラインフィットネス講座を開催している。コロナ禍でリアルのイベントができなくなったためオンラインシフトしたが、「従来アプローチできなかった新しい層にフィットネスを届けるチャンスにつながっている」(日本法人のスチュワート・テューダー社長)。


【ポイント】

・マクドナルドは店頭スタッフのことを「クルー」と呼ぶし、ディズニーリゾートでは「キャスト」と呼ぶ。いずれも単なる施設のスタッフではなく、その人たちに求める「役割・立ち振る舞い」を名称にこめている。

・ルルレモンの場合は「エデュケーター」、つまり教育する人。顧客にとっての良き先生であることを求めているし、実は顧客側が求めているのも「購入のサポート」ではなく、「ヨガそのものを楽しむサポートやアドバイス」なので、そういった名称になったのだろう。

・僕は一昨年くらいからずっと言っているが、モノ消費、コト消費の次はヒト消費、つまり「誰から買うか」が最重要視される時代になると思っている。フィットネス講座を「誰がやるか」が実は重要。店頭スタッフの重要度が一層高まる中、名称でその役割を明確化するのは有効だと思う。


【この事例を取り入れるポイント】

・職種や肩書きの名前を決める際に、「その人が行う業務内容」ではなく、「その人に顧客が求める役割や立ち振る舞い」から考えてみましょう。

・「教えてほしい」ならアドバイザーやエデュケーター、「手伝ってほしい」ならヘルパーやサポーター、「見守ってほしい」ならオブザーバーやキーパーなど、顧客がスタッフに「してほしい」ことをうまく名称に取り入れてみましょう。

・その人が果たすべき役割や、あるべき立ち振る舞い、日常的に努めるべきことなどを、業務やルールではなく「あり方」として規定してみましょう。


【関連リンク】

・ルルレモン https://www.lululemon.co.jp/ja-jp/home


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