記憶メモ 砂の城

幼少期にピアノとバレエを習ってたことがある。

ものぐさだし、興味のない事柄にはすぐ飽きるし、ピンク色もフリフリも好きじゃないし、ピアノもバレエも怒鳴る先生だったので全然乗り気じゃなかった。母親が教育ママだったからなあ。

だいたい、普段も繰り返しバイエル教本を練習するよりも相対音階(歌いながら合う音を探す)でセーラームーンのOPとEDのフレーズを弾けるようにならないか遊ぶようなオタク開花前の子供だったので全然身にならなかった。祖父母が買い与えてくれた来客に見せびらかす用のピアノは気が向いたら触るぐらいで、不注意で譜面台を割っちゃってめちゃくちゃ怒られた記憶がある。生家が売りに出される時にピアノも売却されてたっけなあ。

本筋に戻って。ピアノの先生にため息をつかれながら「(本名)ちゃんはどれだけ積んでも積んでも翌週には忘れてる、運指もできない、砂の城ですね」って言われたのも記憶にある。5〜6歳ぐらいかな。母親が何度も先生の口真似をしてなじったので覚えちゃった。

発表会でだけ異常に上手でミスもなく、多少テンポ早いぐらいですらすら弾いてしまって、暗譜もできてて。ここは多分両親に怒られないように過集中したんだろうな。先生からすれば本番にだけ強かったから嫌な生徒だったんだろうなと思う。バレエに至っては本番で隊列を崩すぐらい動きが遅かったので向いてなかったんでしょう。あとは衣装の襟首がチクチクして不快だったことしか覚えてねえわ。

なんでこれを書いたかって、俺は懲りねえ人間なんだなってことを痛感したので。努力しないで最初からしくじる気でやる(ことにより上手くできなくても自分でがっかりしないようにセルフハンディキャップする)クズなので、何度も同じ間違いをするし、間違えてからこれ前もあったなって思い出す。

後からなら思い出せはするんよなあ。無駄に記憶力はいいので。嫌な記憶と執着する事柄だけだけどね。ずるい保険かけ癖があるなあという自己認識が深まったわね。

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