身近な人との会話から1
先日看護師である母と電話で話したときのこと。自分で食べることができなくなったら、無理に生かしてほしくないと言っていた。患者さんの中には、生前家族にそういったことを伝えておいて、延命措置をしないで亡くなった方もいたそうだが、ほとんどの人は望まなくても生きさせられているそうだ。
そういった人がたくさんいて、高齢化社会と一言で言っても、元気な人や自分である程度のことができる人、食事をとることももままならない人など、いろんな人がいる。
死について、むしろ生前そういった話をしようとすると怒る人もあるようだ。確かに、自分がもうすぐ死ぬという前提で話をされているようで腹立たしさも起きるだろう。社会全体としても死に関する話をタブー視しているところがある。でも、みんないずれ死ぬわけで、もっと死に対してオープンになって然るべきなんじゃないか。
ちなみに2023年現在、10カ国以上の国・地域で自殺ほう助が認められていて、積極的安楽死が合法化されているのはオランダ、ルクセンブルク、ベルギー、カナダ、コロンビア、スペインなど。
臭いものにふたをして誰かが処理をしてくれるのを待つのではなく、死は身近なものであること。それに触れる機会があると違ってくるのではないかな。死は多くの人にとって怖いものだと思うから、そこがオープンになるともう少し生きやすくなるんじゃないか。
身近な人や自分自身の死について、心の片隅にとどめておいて、その日が来ても対応できるよう、普段から話をしたり、情報を集める意識をしたい。
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