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トルネコの大冒険との出会い

トルネコ買ってみりゃええが

 小学生の時、年長生に言われて知ったそのタイトル。
当時ドラクエすらやったことのなかった自分としては、トルネコというキャラクターすら知らなかった。
唯一、テレビで『トルネコの大冒険』のCMを見たことがあり、なんとなくのイメージだけ持っていた。クレイアニメだったと思う。
同じ地区の、年上の慕っていたお兄さんのススメでもあり、何となく欲しいなという気持ちと、子分のようについて遊んでもらっていた自分として素直に従う気持ちも交じり、親父にねだったのであった。

白い箱

 トルネコについて忘れかけてたとある日、家でトルネコが描かれた白いスーファミの箱を見つけた。親父が買ってきてくれてたのである。当時のゲームショップ『わんぱくこぞう』の袋に入ってたのを覚えている。
今思うと、高かったであろうと思われる。※5,480円(税抜)で発売
 「分かるんか?」
親父が俺に問いかける。今思うとそりゃそうである。スーパーワギャンランドのような簡単なアクションゲームくらいしか遊んでなかった自分にとって、ロールプレイングゲームは、難しいゲームなのだ。
 案の定、村の名前を決めゲームを始められたはいいものの、お城の中から出られない。色んなキャラに話しかけるというセオリーすら知らない自分にとっては何がなんだか分からないのであった。
 「わからん」 素直に出た言葉だったが。
 「じゃけえ言うたじゃろうが」 親父のもっともな言葉だった。

初めてのダンジョン

 しかし、分からないながらも試行錯誤してたその時、急に城の外に出られた。そして、ちょっと不思議のダンジョンに行くこととなる。
初心者向けの超簡単なダンジョンだが、当然訳が分からない。
攻略するという感覚はなく、ただモンスターを倒してみたりアイテムを色々使ってみたり、とにかくそんな遊び方をしてたように思う。
王様の宝石箱を持って帰るという目的すら、理解していなかった。
同時期にVジャンプの攻略本も買っていたので、それを読んだり、年上の友達と一緒にやってたりでよく遊んでいた。
分からないなりにのめり込んでいたのだと思う。
 攻略本に載っていた、20回冒険に失敗するとはぐれメタル装備を王様からもらえる。更に30回失敗すると、その諦めない気持ちに免じてクリアしたと見做してもらえる。そんな裏ワザ?をやって、次のダンジョンに移ったのであった。

不思議のダンジョン

 レベルアップ音と共に小さなお店を持つ。これが非常に面白かった。
店の中を歩き回るだけでも面白いのだが、客に話しかけたり陳列品を眺めているだけで、少年の自分としては面白すぎたのである。
相変わらずダンジョンでは下手くそなプレイで遊んでいるだけであったが、突然、店の大きさが拡大することに気づく。冒険失敗しても拾ったゴールドの半分を持ち帰っていたため、少しずつ貯まっていってたのだ。
もちろんそんなことも理解しておらず、わざと死んだりしまくる始末。
店のベッドに次のお店拡大までの残りゴールドが書いてあったが、それが減らないことを不思議に思っていたくらいだった。
飢え死にしてしまいそうだ!の飢えも読めてなかったのを覚えている笑

 とまあそんな遊び方であっても、トルネコは楽しかった。
とはいえ、徐々に攻略方法を知っていったり、友達のプレイを参考にしたりで上手くなっていった。チュンソフト発行の攻略本も買い、毎日読んでいた。
倉庫にアイテムを保管し、冒険に持っていったりする頃にはかなり上達していたと思う。といっても、ハラヘラズの指輪を装備し毎フロア地震が発生するまで粘りまくるという力業で、今思えばその頃から稼ぎプレイが大好きであった。

もっと不思議のダンジョン

 鍛えた装備などを駆使し、しあわせの箱を持ち帰りエンディングを迎え、トルネコの店もちょっとしたショッピングモールかというくらいに拡大、そしてその中を探索しているだけでも楽しい状態。
もっと不思議のダンジョンへの入り方は知っていたが、未識別・アイテム持込不可のダンジョンの攻略は当時は全くお話にならないレベルで、未識別アイテムに好きに名前をつけて遊んでみるくらいだった。
 そんな中ハマってたのが、ドラゴンキラーとドラゴンシールドを不思議のダンジョンで延々と鍛えていく遊び方。地区の他のお兄さんが、ドラゴンキラー+24などと強化してるのに衝撃を受け、そんな遊び方があったのかと真似した次第であった。
99階まで降り続けリレミト。そんな遊び方を何度もしてたもんだから、あっという間に+99になる。となると、やることはなくなる訳だが、そんな頃に、地区で、もっと不思議のダンジョンクリア達成者が現れる。

そうなると火が付くのが当時の自分。自分も出来るはず!
と、ダンジョンに関してはモンスターテーブルなど熟知していた訳で、実際にクリアに至るまでそう時間はかからなかった。

トルネコの大冒険からの卒業

もっと不思議のダンジョンも簡単にクリアできるようになってくると、少しずつ飽きが来る。と同時に、その頃ドラゴンクエスト5を親父に買ってもらっており(発売されたドラクエ6を買ってもらう予定だったが、売り切れで5を買ってもらった)
ドラクエ5に激ハマりしていた。その話は機会があればまた今度したいが、ともかく一旦は『トルネコ』から卒業したのであった。
 次回はトルネコ2に続く。


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