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鑑賞記録

こんにちはこんばんはおはようございます、ユアです。

今日は1つ映画を紹介しようと思います。
タイトルは「サマーゴースト」。

タイトルだけ聞けばホラー映画を連想すると思いますが、これが全然ホラー映画じゃない。
映画の概要としては40分の短編アニメーション映画。

監督は新進気鋭の映画監督 lowndoraw。
2018年にSummer Ghostというイラスト投稿が映画制作のきっかけとなったそうです。

サマーゴーストの内容

本作、タイトルにもある通りキーパーソンは「サマーゴースト」こと佐藤絢音。声優に川栄李奈さん。夏に花火をしている時にだけ現れる謎の女性。

夏にだけ現れるサマーゴーストの正体を追うべく、3人の高校生がネット上で出会い、実際に謎を追う話。

ネット上で声を掛けた杉崎友也。声に小林千晃さん。
受験を控える高校三年生だが親や先生からの期待からで大好きな絵を描くことを隠して生きている。そしてその決めつけられた道に辟易としながら生きている。

2人目に春川あおい。3人組の紅一点。声に島袋美由利さん。
高校二年生にして学校で陰湿ないじめを受けている。スクールカーストに悩んでいてサマーゴーストに「幽霊にもスクールカーストってあるんですか?」と聞いていた程。根は優しくて、それが故に本心を声に出せない性格。

3人目が小林涼。個人的に私はこの子が1番好きで一番泣かされた。声に島崎信長さん。
重い病気を抱えていて次の春を迎えられないと宣告されている。
高校三年生にして閉ざされた未来に嘆いたりもせず、まるで他人事の様に過ごしているため誰にも病気の事を明かしていない。(もちろん友也とあおいには告げていますが。)

夏×高校生×花火というなんとも青春な響きの上に幽霊という要素。あまりにも消費期限の短い儚い要素に惹かれて私は映画館で拝見した。

冒頭は3人が集まって花火をするシーンから始まり。絢音と出会って1年後、3人の境遇も環境も変わっての再会のシーンから始まるがこのシーン、最後にも出てくるので見逃せないポイントだ。

そこから3人の環境を伺える。
印象的なのは友也の置かれた環境があまりにもリアルで「あ〜こんな親とか先生絶対いるわ」って思った。友也の先生の「期待してるぞ」がどれだけ彼の重荷になっているんだろうって思ったら苦しくなる。

そこからサマーゴーストと出会い、それぞれの生き方について絢音と会話する。
特に友也は絢音いる時間が心地いいらしく多分親や進路の呪縛から解き放たれる瞬間、絢音といる時間こそが高校生である自分を思い出させてくれるんだなと思った。

ただこの作品、ただ幽霊と出会う話ではなく1つ、絢音の目的を果たすための映画なのだ。
ここでその目的を言ってしまうのはネタバレになるのせこれだけは伏せておく。

その目的の道中もちろん3人の中でも意見が食い違う時が来る。彼らは高校生、限られたブランドを背負いながら他人の為に尽くすのだ。涼なんてまさにそう。もし自分が余命数ヶ月だとして境遇も詳しく知らない、ましてや幽霊なんて言う実態のない彼女にそこまで尽くせるだろうか?

サマーゴーストの魅力

とまあ内容はここまでにしてサマーゴーストをたくさんの人に見てもらいたく魅力も書いていこうと思う。

まずは私が知って驚いた情報。

これは2018年からAbemaTVで夜に放送している声優と夜あそびという番組に2021年月曜回にサマーゴースト宣伝として小林千晃さんと島袋美由利さんが出演した回だった。

なんとこの映画アフレコを座って行ったらしい。
そう明かしていたのは小林千晃さん。

本来アフレコは立って行うものなのだがこの映画は監督曰く余計な力を抜くために座って行ったそうだ。

実際映画では従来のアフレコでは感じられない心地良さを感じた。まるで静かな森で友人や家族の落ち着いた音色の会話を聞いているかのような。

だからこそグッと映画に引き込まれ、つい涙を流してしまう。死と隣り合わせの3人の儚さと力強さに。

死にたいと思いながらふらふらと生きる人には図星と刺さる部分もあるんじゃないだろうか。
作品時間が短い分本当に一つ一つの台詞が視聴者に語りかけるようで見ていて目が離せない。

最後に

私はこの作品を高校生の修学旅行の前日に見ました。
当時引っ越ししたばかりの私は少しでもいい映画館で見ようと電車で40分ほど掛けて都会に出て、パッキングや引っ越しの荷解きも終わっていないまま映画を見ました。

忙しい中、映画をスクリーンで見る大切さを改めて感じました。同じ高校生として学生時代の変え難い価値を知りました。

40分間であまりにも濃密な時間を過ごせて私はこの映画に感謝もしています。

今ならAbemaTVで期間限定無料配信しているのでぜひ皆様お見逃しなく。

オタクの布教を読んで頂きありがとうございました。

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