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翡翠目当てで、古代メキシコ展

だいぶ前から、古代メキシコ展に行きたくて、やっと落ち着いてきたので行ってきました!

夏休みにもかかわらず、猛暑日だからか、午前中はわりと空いてました。平日の水曜だからかな。

チケット買うところから並ぶかと思ったのに!

ガラガラではありませんが混みすぎて、見れないというわけでもないのでありがたい!

たぶん、シルバー層が暑くて外出を控えてるのではないかと思います…あまりいらっしゃらなかったですね。キッズも少なかったかな。

私の目当ては翡翠製の遺物たち。翡翠製のマスクがあると聞いてからぜひ見たかったのです!

今回のメインの展示、パカル王の妃、赤の女王

たしか、大英博物館のはターコイズ製だった記憶。しかしかなり大きなレリーフを剥がして持ってきているのでそれは圧巻です。夢中でみすぎて、警報機に鼻が引っかかって怒られた記憶…。


メインは赤の女王。翡翠の仮面と頭飾り。棺の中が赤の辰砂に塗れていたので、赤の女王。この棺を開ける時、発掘者は防護マスクをして開けていました。辰砂は毒ですからね…。

仮面は白っぽくて、摩耗が激しいのか翡翠ぽくないです…写真では鮮やかな緑になってますけど実物は白っぽい。同じコンディションのはずの頭飾りは艶やかな緑なので、本当に翡翠(ジェダイド)なのか?!と思いました。

と思ったら、99のところを見たら、孔雀石のかけらを組み合わせたマスクでした。パカル王の方は動画で見たのですが翡翠製のマスク…そっち見たかった。

他にもこれはネフライトでは?という感じの像(オルメカ式の石像は艶からして翡翠かな)とか、ちょいちょい翡翠製品があって、結構翡翠推しなのね?!と感動。

あと今回の学びとしては、翡翠はグァテマラで採れていたようです。今でも取れるようで、ちょっと気になりますね。主な翡翠の産地は、ミャンマー(元ビルマ)、グァテマラ、あと日本の糸魚川ですね。

宝石として扱われるのは硬玉のジェダイドの方でモース硬度が7ですが、粘り強く割れにくい耐久性にも優れた石。 


ダイヤモンドは10ですが衝撃に弱く炭素だから確か燃えるので火事に弱い…モース硬度9のサファイアは火に強いです。


あと、どこの文化でもカーネリアンと呼ばれる赤もしくは緋色メノウも人気で、赤の女王の胸飾りにも使われていますね。

意外だったのは金製品があまりなかったこと。エルドラド(黄金の国)なイメージを持っていましたが、かなり希少だったようです。あんまり採れないのかな?

今回の展示はメソアメリカ(中央アメリカ)のオルメカ、マヤ、アステカ文明あたりなので、もっと南の南米の法のが金が取れるのかもしれませんね。

マヤブルーのツボ、嵐の神トラロク

マヤブルーと言われたら青。何が材料なのかなと思ったら、インディゴなのですね。


マヤブルーの顔料は、ナンバンコマツナギ(Indigofera suffruticosa)の葉に由来するインディゴ染料とメソアメリカの豊富な鉱床に存在するパリゴルスカイトen:Palygorskiteからなる。また、その他ミネラルも微量ながら確認されている。

Wikipedia参照

あと気になったのが、羽毛の蛇。

この蛇は金星の象徴で太陽を引率して地上に迎える役割があるとされていて、首にエリマキトカゲのように羽飾りをつけている蛇です。この羽飾りを運ぶ役目も担っています。

羽飾りは王家の権力の象徴。つまり神である太陽から権力の象徴である羽飾りを預かり、王に運び、権力を与える役割のへびなわけです。

私展示の説明を読む時は、英語と日本語両方読みます。両方読んだほうが情報量が多いからです。日本語で説明を省いているところを書いてることがままあるからです。

今回もそうしていて引っかかったのが

"Feathered Serpentine"

日本語訳が羽毛の蛇

これがFeathered Serpentine

なぜ羽毛と訳したのか…まあ鳥の羽っていう意味あると思うのですが、羽毛布団を思い起こして、鳥の目立つ大きな羽🪶を思い浮かべようとすると私の脳はエラーを起こします笑

しまいには、ポンテライオンに見えてくる…

かなり立派な羽飾りなので、羽飾りを持った蛇とかにすればいいのに、めっちゃ違和感があり、印象に残りました。 

あと、アステカの文明でも金星は太陽の引率として着目されてるんだなあと、占星術師として感動。あと、メソポタミアと同じように戦争の時期を考えるのに金星を象徴として使うのも感慨深いです。

一体どこを戦争として捉えてるのでしょうか。導きの神的な??

あと死せる太陽の意味ではないかと言われてるドクロが真ん中の太陽モチーフが神殿の西にあるところも、皆考えるところが同じだなとか。地下世界が冥界という考え方も似通ってて興味深い。

この時考えたことが、太陽が沈むから地下の世界が死の国になり、だから土に埋めるのか?ということ。概念として、土に埋めるという儀式は当たり前になってますが、なぜ埋めるのだろう?と考えるとちょっと不思議だなあと今更ながら思ったのです。これ見てると、そういえばその辺どうなのかなと改めて疑問に思い出しました。

こういうの調べるととんでもないことになるから多分やらない笑


今回の展示で一番気に入ったのがこれ。役割がすごいのに(心臓置き)フォルムが可愛いです。

目つきが可愛いチャクモール

「心臓置く?」って軽やかかつ爽やかに聞いてきそうな見た目。でもこれ奴隷の像なのですよね。他のチャクモールはもっとおどろおどろしい印象。 

わしの戦士の像は写真で見て、なぜか小さいものだと思い込んでましたが、わたしより大きな2m近くあるように見えるものでした。

それもめっちゃ気になったのは、アステカの人間はとうもろこしから生まれたということ。改めて考えると共食いじゃん…輪廻転生的な食べて食べられて的な宗教観なのか?!とか。

この古代メキシコ展はマヤよりもアステカよりの展示でした。わたし個人的には、博物館にある動画がめっちゃ良かったです。臨場感ある大きなスクリーンがよかった!

テオティワカンの全体像を見ることができ、わかりやすかったです。展示を出た考古学館の方にも動画見れるところがあるのでそっちもおすすめですよー。

ついでにシアターで土偶の特集を見てきました
遮光器土偶もチェック

遮光器土偶はイヌイットが使ってる遮光器という道具に目の感じが似てるので、遮光器土偶というのですね!こちらの方が先に生まれたと思いますけど!



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