わがままな時間

時間はわがまま
境目が消えていく
視界から消えていく
なんの名残りも惜しまずに

或いは自然のまま
誰も踏んだことがない地面
誰も触れることがない花弁
誰にも教えたはずのない

小さな傷跡があった
目を凝らしても見えず
舌を這わせても味わえず

ただ時間だけが過ぎていく
綺麗さっぱり跡形もなく
世界から消えていく

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