高等学校 情報Iの要点 高等学校で情報Iを学ぶ意義 #2

リュディアです。引き続き高等学校で情報 I を学ぶ意義について考えてみます。

高等学校で情報 I を学ぶ意義についてのまとめへのリンクをまとめておきます。

今回も引き続き情報倫理について考えてみましょう。前回、情報倫理と言った場合に 3つの考え方があると書きました。今回はその 2 つめであるネットワーク上に公開された情報は永久に消去できないということについて考えてみます。

皆さんはデジタルタトゥーという言葉を聞いたことがありますか?最近はタトゥーというカタカナを使うので軽い感じになりますが、もともと日本では入れ墨や刺青という言葉が使われていました。宗教的な意味をもつもの、人間関係を表現するもの、本人の覚悟を示すもの、単なるファッションなどいろいろな意味がありますが、一度入れてしまうと完全に消去することは不可能と言われています。デジタルタトゥーという言葉はネットワーク上に公開された情報は永久に消去できないことをタトゥーに例えた比喩表現です。

逆に言うと何年経ってもネットワーク上で公開された状態でも問題の無い情報以外はネット上で公開すべきではありません。また特定の人とのみテキストや画像のデータを共有する場合も、同様の考え方に基づくべきです。

例えば親友のAさんとのみ LINE でメッセージをやりとりしている場合を考えてみてください。皆さんもたくさんのやりとりをされていますね。そしてあなたと Aさんの共通の知り合い X さんがいるとします。あなたも Aさんも X さんを嫌っており、あなたと Aさんで Xさんの悪口を書いたメッセージをやりとりしてしまいました。しばらく時間がたち、あなたと Aさんの関係が悪化し、Aさんと X さんが親しくなってしまいました。Aさんはあなたが Xさんの悪口を言っていたことを LINEメッセージという証拠とともに Xさんに見せることができます。Aさんの振る舞いが良いか悪いかは別にして、可能性としてはありますよね。あまりいい気分ではありません。

一時期ネット上で話題になったリベンジポルノの問題もありますね。交際をしている男女がお互いの思い出としてヌード写真をスマートフォンに保存したとします。この行為の良し悪しは別にして、仲の良いうちはいいのですが、交際が終了したあとに一方が逆恨みの感情を持ち、その写真をネット上に公開してしまうことをリベンジポルノ = 復讐ポルノと言います。あなたのヌード写真が永久にネットワーク上に残るわけです。ぞっとしますね。

このようにネットワーク上にいったん公開された情報は永久に消去できないという覚悟が必要です。特定の人に限定して公開している情報も、その共有している相手により誰もがアクセス可能な場所に公開されると同じことですし、悪意をもつサイバー犯罪に巻き込まれて自分の意図とは異なり一般公開されてしまう可能性もあります

SNS の普及により、個人から情報を発信可能な環境が整ってきています。その際に、自分が公開しようとしている情報が他人から見てどのように受け止められるか、またこの情報が一般に公開された際に自分自身にどのような被害が発生するか、ということを想像しながらうまく付き合っていく必要があります。

高等学校で情報Iを学ぶ意義 に関するまとめの続きは以下からどうぞ。

では、ごきげんよう。

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